生活協同組合コープこうべ |
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運用リスクと管理負荷の軽減を目標に、基幹業務サーバの統合を断行 |
Highlights
Business
コープこうべは設立80年余りの歴史を誇る日本最大手の生活協同組合。兵庫圏内全域を対象に、人々が信頼しあい、助けあって生きる「愛と協同」の精神を旨に、生活必需品の供給活動をはじめ、組合員の暮しに直結した幅広い活動を展開している。
Challenge
阪神・淡路大震災のあと、コープこうべはシステムのオープン化を志向。基幹業務サーバ群を構築したが、マルチベンダーの弊害が顕在化するようになり、システムの老朽化による障害が頻発するようになった。ハードウェアやOSのサポート停止時期も迫りつつあったので、システム移行を決断する。
Solution
サーバ統合と環境統一をめざしたシステム移行は、サービスレベルを落とさずに短期間開発で安定稼動を保証するため、現行のシステム環境をそのまま踏襲することに。サーバ群の心臓部に当たる商品補充システムに、COBOL資産を生かすべくMicro Focus Server Expressが選択された。
Results
高性能UNIXマシンの導入により、データ処理に余裕が生まれただけでなく、運用管理の負荷も大幅に軽減された。今回の開発でCOBOL資産の再利用法を確立したコープこうべは、若干残っているメインフレームプログラムのオープン化も検討し始めている。
日本最大手の生活協同組合 コープこうべ。同組合では、阪神・淡路大震災の後、全社情報システムのオープン化を志向、基幹業務サーバ群を構築してきました。しかし、老朽化による運用リスクとサーバ増加による管理負荷が増大したため、大規模なサーバ統合を決断しました。そこでの基本方針は、安定稼動とスピード重視のストレートコンバージョン。ソフトウェア資産の有効活用をめざし、心臓部といえる商品補充システムでMicro Focus Server Expressが採用されました。当初の予定どおりに稼動し始めた新システムは、業務処理にも運用管理にも大きな余裕を持たらし、同組合情報システム部が次の一手を考える上での礎となっています。
●The company
一人は万人のために、万人は一人のために。コープこうべは、設立以来80年余りの歴史を誇る日本最大手の生活協同組合です。兵庫県全域を対象に、人々が信頼しあい、助けあって生きる「愛と協同」の精神を旨に、生活必需品の供給活動をはじめ、組合員の暮しに直結した幅広い活動を展開。多くの人々の暮しを支え、地域にしっかりと根づくことを最大の目標としています。コープこうべが何よりも大切にしているのは、利用者の声。日々のくらしを快適に支援する方法を常に模索しながら、さまざまなタイプの店舗運営とともにインターネットをはじめとする無店舗販売にも積極的に取り組んでいます。
●The challenge
1995年1月、阪神・淡路大震災によりコープこうべは非常に大きな損害を被りました。それはコンピュータシステムも例外ではありません。基幹業務を担っていたメインフレームが全壊してしまいました。その後の復旧作業の中でコープこうべは全社情報システムのオープンシステム化を志向。業務ごとにサーバを分散し、UNIXシステムが中心ではありましたが適材適所でハードウェアやOSを採用してきました。それがコープこうべの基幹業務サーバ群です。
サーバはいつしか24台にも上るようになりました。それにつれてマルチベンダーでシステムを構築したことによる弊害が顕在化し始めます。障害が発生した際も問題の切り分けに手間取り、解決するまでにやたらと時間がかかってしまいます。また、ハードウェアやソフトウェアが異なれば、運用管理の手法も異なります。効率よく改善・保守作業を進めるというわけにはいきませんでした。
加えて、近年ではサーバの老朽化による問題も顕著になり始めました。コープこうべの順調な業容拡大によって1台のサーバが担当するデータ処理量が増大したために、処理遅延や処理障害が発生するとともに、十分なデータバックアップが困難になってきました。またハードウェア自体も、特にディスクなどに関しては故障が目立つようになってきました。一方で、ハードウェアやOSのベンダーサポート停止時期が迫りつつありました。これでは運用を安定的に継続するためのリスクが高すぎます。生活協同組合コープこうべ 情報システム部 システム管理 担当係長 高村春雄氏は、早急に何らかの手立てを講じる必要があると考えました。
●The solution
決断はサーバ統合を目的としたシステム移行でした。2003年4月のことです。そこには、ハードウェアやOS、およびシステムインテグレータを絞りこんで運用管理負荷を軽減する意図もありました。しかし、基幹業務を担うサーバ群だけに、開発遅延もサービスレベルを落とすことも許されません。短期間開発で安定稼動を保証するために、新たな業務要件は加えずに現行のシステム環境をそのまま踏襲することにしました。

生活協同組合コープこうべ
情報システム部 システム管理
担当係長 高村春雄氏
そうして移行されたシステムの一つに商品補充システムと呼ばれるものがあります。これは、いわゆるコープこうべの受発注システムです。180に上る店舗のサーバから毎日送られる商品の発注情報を取りまとめ、取引先に送信します。基幹業務サーバ群の中でもまさに心臓部にあたるシステムといっても過言ではありません。ここで選ばれたのが、UNIXターゲットのCOBOL統合開発環境 Micro Focus Server Expressでした。商品補充システムに搭載されたオンライン業務、バッチ処理業務のビジネスロジックは、もともとメインフレーム上で開発されたCOBOLプログラムです。最初にオープンシステム化される際にMicro FocusのCOBOL製品が採用され、今回のシステム移行に際しても改めてその性能が評価され、採用に至ったのです。高村氏はその理由をこう語ります。
「オープンシステム化した際のシステムインテグレータが、オープン環境でCOBOLを使うならMicro Focusだと強く勧めてくれたのが採用のそもそものきっかけです。今回は短期でのシステム移行を実現するため、ソフトウェア資産を最大限に有効活用しようと考えていたので、性能的にはまったく不満のないマイクロフォーカス製品を選択しました。また、選択の際に、将来に渡って信頼できる製品とサポートが提供され続けるか、という重要なポイントがありましたが、COBOL専業ベンダーとして長年業界標準であり続けているマイクロフォーカスなら大丈夫だと考えました」

NECトータルインテグレーション
サービス株式会社
システム開発本部 第四システム部
シニアマネージャー 菅原雅之氏
今回システムインテグレータとしてプロジェクトを指揮したNECトータルインテグレーションサービス株式会社 システム開発本部 第四システム部 シニアマネージャー 菅原雅之氏は、高村氏の発言を補足してこうコメントしました。
「マイクロフォーカス製品で行こうと思ったのは、オープンの環境で業界標準といえる地位を確立しているからです。COBOL製品の品質に関しては完全に信頼できたので、サーバやOSをどうするかという移行の本質的な作業に専念することができました」
商品補充システムでは、ビジネスロジックをサーバ環境に集中させるため、クライアントのWebアプリケーション化を図りました。画面まわりはJavaで、ビジネスロジックはCOBOLでという今話題のJava&COBOL連携開発となったのですが、その開発を担当した株式会社SRA システムサービス部 チームマネージャ 森田和志氏はこう語ります。
「今回、商品補充システムの特性でオンラインデータを保持するため、シェルでCOBOLのプログラムをくくり、JavaとCOBOLの間はファイルインターフェイスでデータを受け渡すようになっています。JavaとCOBOLを連携させるのは初めてだったのですが、既存のシステムにCOBOLプログラムが100本以上あったので、これを作り変えなくていいというのはありがたいことでした。これまでビジネスロジックをCOBOLで開発されてきたお客さまは、それを有効利用して低リスクで新システム構築が可能なのだということを身を持って体験することができました」
![]() 株式会社SRA システムサービス部 チームマネージャ 森田和志氏 |
![]() 株式会社ランドコンピュータ 関西システム部 マネージャー 柏本卓次氏 |
このほか、業績管理システムと呼ばれる管理会計システムでもMicro Focus Server Expressが利用されました。担当の株式会社ランドコンピュータ 関西システム部 マネージャー 柏本卓次氏はこう語っています。
「Server Expressの現バージョンは、少しばかり言語上の制約が厳しくなっているところがありましたが、それ以外はこれまでのプログラムをそっくり再利用できたので開発効率は非常に高いものとなりました」
●The result

生活協同組合コープこうべ
情報システム部 システム管理
担当主任 松本泰治氏
新システムは、ハードウェアはNECのNX7000シリーズで、OSはHP-UXで統一、台数も11台に集約されました。新しい高性能UNIXサーバの導入により、データ処理に大きな余裕が生まれました。
「商品補充システムでは、一日に5回行われる発注処理業務がかなり短縮されました。これまで20分かかっていた日配の発注処理が10分に、1時間30分かかっていたグロッサリーの発注処理が40分にと格段に速くなっています」と、生活協同組合コープこうべ 情報システム部 システム管理 担当主任 松本泰治氏も笑みを浮かべます。
それだけではなく、コンピューティング環境やシステムインテグレータを絞りこんだことで、高村氏や松本氏の肩にかかる運用管理の負荷も大幅に軽減しました。コープこうべでは、将来的にシステムの運用管理をアウトソーシングする構想もあり、今回のシステム移行でその足がかりができました。
「これでオープン環境でのCOBOLプログラムの再利用に自信が持てたので、現在若干残っているメインフレームのオープン化も検討に入ることができます」と高村氏は今後の展望を語りました。
Technical Keyword
COBOLとJavaの連携
COBOLプログラムのストレートコンバージョン
ユーザープロフィール
本部所在地:神戸市東灘区
設立:1921年(神戸購買組合・灘購買組合)
出資金:464.7億円
組合員数:1,215,997人
組織率:57.0%
供給高:2,848.3億円
職員数:3,624人(正職員のみ)
(すべて2004年3月現在)
事業内容:供給事業 生産事業 共済事業 福祉事業 その他
公式ホームページ:http://www.kobe.coop.or.jp/
コープこうべネット:http://www.coop-kobe.net/



