Australian Jockey Club
オーストラリア競馬クラブ
オーストラリア競馬クラブ、Micro Focusを使用してペースアップ
Highlights
Business
Australian Stud Book (ASB)は、オーストラリアにおけるサラブレッド馬の認定と、その血統の保全を担う母体組織です。同組織は、オーストラリア競馬クラブ(AJC)とビクトリア州競馬クラブ(VRC)が共同で運営しており、ランドウィックにあるオーストラリア競馬クラブに本拠を置いています。
Challenge
2001年、ASBはNSW Racingと共有していたICLメインフレームプラットフォームからの移行を決定。この動きの背景には、NSW Racingが新しいプラットフォームへの移行を決定したことで、ASBが単独でメインフレームのコストを負担することになるという事情がありました。
Solution
●Micro Focus Net Express
●Micro Focus Net Express Application Server
●Micro Focusのコンサルティングサービス
●Micro Focusのトレーニングサービス
Results/ROI
●メンテナンスと人件費を合わせて15万オーストラリアドルのコスト削減、ASBのIT関連予算の20%に相当
●オープンで戦略的なプラットフォームの開発で、ASBにWebおよびMicrosoft .NETへの対応性を提供
●堅牢なアーキテクチャの実現により、重要なアプリケーションのためのより強力なプラットフォームを提供
●デバッグ機能の改善により、開発チームの生産性が向上
●サラブレッドを追走
Australian Stud Book (ASB)は、オーストラリアにおけるサラブレッド馬の認定と、その血統の保全を担う母体組織です。同組織は、オーストラリア競馬クラブ(AJC)とビクトリア州競馬クラブ(VRC)が共同で運営しており、ランドウィックにあるオーストラリア競馬クラブに本拠を置いています。
競走馬はASBによる認定を受けないとレースへの出場も繁殖もできないので、ASBの保有する情報は、オーストラリアの競馬にとって極めて重要なものです。ASBはそのコンピュータシステムに大きく依存しており、そこにはすべてのサラブレッド馬の繁殖情報、認定、血統および輸出入が記録されています。これらの情報はASBのウェブサイトに毎日掲載されるとともに、印刷物のStud Book(血統記録簿)としても定期的に発行されます。
ASBのITシステムとウェブサイトの維持および保守管理は、AJCの情報システム部が担当しています。
●変化へのレース
Australian Stud Book アプリケーションは、1989年以来メインフレーム(ICL)プラットフォーム上で稼動していました。このプラットフォームは、NSW Racing(ニューサウスウェールズ競馬)の登録システムおよびレース管理システムと共有で使用されていました。2001年になって、ASBはWindowsベースのサーバ環境への移行を決定します。この決定の背景には、NSW Racingが新しいプラットフォームへ移行したことで、ASBが単独で既存のプラットフォームを使用するにはコストがかかりすぎるという事情がありました。
ASBが新たなプラットフォームと環境を選定するにあたり重視したことは、情報システム部がすでに完了していたASBのシステムを、メインフレームから移植できるようにするリエンジニアリング作業を有効活用することでした。結果としてASBは、Micro FocusをパートナとしてStud Book アプリケーションをWindows Server 2000環境に移行することを選択しました。Micro Focusを選定した理由は、そのCOBOLの専門知識とプロジェクトにおける戦略的アドバイスの提供能力でした。
Micro FocusはAJCに対してプロジェクト全般にわたるアドバイスを行った上で、Micro Focus Net Expressの強力な開発環境を使用するための、AJCの情報システム部に合わせたオーダーメイドの学習コースを用意しました。
●将来に向けての準備
移行を開始する以前から、情報システム部では将来の移行に向けた十分な準備をするための、戦略的な取り組みを行っていました。これは1995年に、AJCがStud Book アプリケーションを将来的に移植可能とするためにリエンジニアリングを開始したところからスタートしています。
「1995年当時から、いつかはICLからの移行が必要になることは分かっていました。そのため、ユーザインターフェイスやビジネスロジックコードを何ひとつ書き換えることなく別なプラットフォームに移行できる態勢を確保できるよう、アプリケーションのリエンジニアリングを始めたのです」とAJCのシステム開発部長であるエリック・リチャードソン氏は話しています。
1995年以来AJCはStud Book システムを、以下の階層からなる階層化アーキテクチャに開発し直して来ました。
| 1. | プレゼンテーションレイヤ − | ユーザが情報を見ることのできる、Visual Basicクライアント |
| 2. | アプリケーションレイヤ − | 基本となるビジネスロジックを含む、COBOLアプリケーションモジュール |
| 3. | データアクセスレイヤ − | バックエンドサーバ(つまりICLメインフレーム)上のデータを管理するためのCOBOL/IDMSデータアクセスモジュール |
これによって、最初の2つの階層は他のプラットフォームへの移植が可能となり、ASBがメインフレームプラットフォームから離脱する際に開発し直す必要があるのは、3番目の階層だけとなっていました。AJCはNet Expressを使用してStud BookアプリケーションレイヤをWindows 2000に移植するとともに、ストアドプロシージャをSQL Server 2000に結合させて、COBOL/IDMSデータアクセスモジュールに置き換えました。
「新システムでは変更がとても容易になり、より速くユーザへの情報提供ができます。レポートの作成能力も向上し、Net Expressのデバッギング機能のおかげでメンテナンス費用も大幅に削減できました」と、リチャードソン氏は述べています。
●Net Expressによる速やかな移行
ASBによるアプリケーションのサブセットでのパイロットプロジェクトが成功裡に行われ、提案された移行が実行可能であることが確認されました。そしてパイロットプロジェクトのレビュー、残りのプロジェクトに関する提案、および移行プロセスを遂行するための情報システム部に対するトレーニングの実施を、Micro Focusに要請しました。
「COBOLモジュールをCOMオブジェクトとして生成するNet Expressの機能を使用して、Visual BasicとCOBOL間の接続方法を変更した方が良いというのが、初期評価を終えた後のMicro Focusからの提案でした。その結果非常に堅牢なアーキテクチャとなり、今現在と将来にわたって強力なプラットフォームができたと感じています」とリチャードソン氏は話しています。

この移行プロジェクトの完遂にはMicro FocusのNet Expressが大きな役割を果たし、予定よりも2ヶ月早く、予算も下回って完了しました。Net ExpressにはMicrosoft .NETとの相互運用性が組み込まれているので、COBOLモジュールをCOMオブジェクトとしてパッケージ化し、それによってMicrosoft .NET、C#、またはASBのケースでのVisual BasicなどのWindowsアプリケーションとの相互運用ができます。
Net Expressのウィザードサポートが、COMオブジェクトの作成を簡略化。またNet Expressの誇る先進の編集およびデバッグ機能によって、速やかな移行が行われました。
Micro FocusはNet Expressの良さを最大限に活用できるよう、AJCの5名のプログラマ向けにオーダーメイドのトレーニングコースを用意。これによってAJCのプログラミングチームのメンバー自身で移行を遂行することができたため、システムの将来的な維持にとって不可欠な要素であったと同時に、コストの削減にもなりました。
●勝利の移行
ASBはStud Bookアプリケーションとデータを無事、Windows 2000/SQL Server 2000環境へ移行しました。その結果コストの削減、レポート機能の強化と迅速化、保守管理の軽減、Web対応能力、そして今までより堅牢なアーキテクチャが実現することになりました。
パイロットプロジェクトでのMicro Focusの支援によって、移行が成功裡に行われるための初期フレームワークができあがりました。そしてNet Express開発環境と、開発チーム向けのオーダーメイドのトレーニングをMicro FocusがAJCに提供。
リチャードソン氏はこう語っています。「Stud Book部門では、ソフトウェアのメンテナンスと人件費を合わせて15万オーストラリアドルのコスト削減を見込んでいます。これはIT関連の総予算の20%削減に当たります。」
「またこの新しいシステムでは、ASBのWebサイト用にデータを抽出するための時間を90%減らすことができます。」と同氏。従来この処理には約44時間かかっていたため週末にしか行えませんでしたが、新しいプラットフォームでは4時間程度でできるので毎夜行われています。
「Micro Focus Net Expressを使用することで、移行のプロセスが予定より2ヶ月早く、予算も下回って完了しました。Net Expressのデバッグ機能は今までの方法よりはるかに改善されているので、開発チームの生産性が向上したのです。新しいシステムが完成し、そのシステムの保守管理に必要な時間もNet Expressによって削減されます。」とリチャードソン氏は語ります。
Micro Focus Net Expressを使用してWindowsベースのサーバ環境に移行することで、AJCでは将来に向けた準備が整いました。 新しい環境は、必要になった時のためにすでにWebや.NET対応になっているからです。
