神戸市役所

100を超える業務をカバーするトータルシステム、福祉情報システム
変更要求も頻繁な難しいシステムの構築・維持にMicro Focus Server Expressが貢献

Highlights

Business

自然にも恵まれ、異国情緒豊かな港町神戸の市政をつかさどる神戸市役所。
市民参画推進局、生活文化観光局など20を超える局組織を有し、「市民とともに創る神戸」を基本に、様々な計画の立案、施策の実施に取り組んでいる。

Challenge

保健福祉局は、すべての市民が安心して生活できる健康・福祉都市づくりを体系的・総合的に推進するため、高齢者福祉・障害者福祉・児童福祉、健康づくり、地域医療、公衆衛生など多様な事業を手がける。ペーパーベースの事務処理が抱える問題点を克服すべく、「福祉五法」事業について、大幅な事務のシステム化に着手。

Solution

UNIXベースのクライアント/サーバシステムのバックエンドシステムの業務ロジック、バッチ処理プログラム部分にMicro Focus Server Expressを選択。スキルに依存せず高品質のプログラムが書けるCOBOLという言語の魅力が評価される。COBOLプログラムエラーの迅速な修正対応にデバッガが大活躍。

Results

事務の効率化・標準化が実現され、市民サービスの向上にもつながっている。煩雑な手作業が大幅に減少したことで、区福祉部など市民サービスの第一線に立つ職員の負担も軽減された。また、サーバリプレースによるパフォーマンス向上は、システム保守にあたる職員の負担軽減につながっている。「市民のニーズがますます高まる一方で、職員数など事務処理体制にかかるコストには制約があり、そうした状況の中でも一定水準以上の福祉サービスを維持できているのは、システムによるところが大きい」とユーザーの満足度も高い。

150万都市 神戸市の行政を支える神戸市役所。保健福祉局では、事務処理の効率アップと正確性の向上、情報共有をめざして、行政機関ではほとんど前例のなかった総合的な「福祉情報システム」を開発。UNIXサーバベースのクライアント/サーバシステムのバックエンドで活躍していたのは、Micro Focus Server Expressでした。

●The business

 兵庫県神戸市。人口150万人。この街は1868年の開港によって近代化の第一歩を踏み出し発展を遂げてきた国際都市です。背後に六甲山系、眼前は瀬戸内海。豊かな自然にも恵まれ、異国情緒豊かな港町は、国内外から広く人気を集める観光地でもあります。1995年1月、阪神・淡路大震災により壊滅的な打撃を受けましたが、神戸市民は「がんばろう神戸」を合言葉に、市民の不断の努力と、国内外の多くの方々の多大なる支援により、復興に向かって前進しています。
 その神戸の市政を担当する神戸市役所は、市民参画推進局、生活文化観光局など20を超える局組織を有し、「市民とともに創る神戸」を基本に、様々な計画の立案、施策の実施に取り組んでいます。

●The challenge

 中でも、保健福祉局は、すべての市民が安心して生活できる健康・福祉都市づくりを体系的・総合的に推進するため、高齢者福祉・障害者福祉・児童福祉、健康づくり、地域医療、公衆衛生など多様な事業を手がけるほか、国民健康保険、国民年金、介護保険、生活保護などの各種社会保障制度にかかる事務を所管しています。
 事業の規模も、数十万人という市民の大半を対象とした大規模なものから、数千人レベルの比較的小規模なものまで、実にさまざま。さらに市民のニーズの増加・多様化に伴い、制度改正が頻繁に行われ、サービスの給付要件・内容は複雑化する一方です。例えば、税徴収事務では、前年度の所得の実績などに基づき、今年度の税徴収額が決定され、固定されます。しかし、保育料算定事務では、入退所日や保育所の開所日数など細かな条件に応じて日割計算を行う必要があるため、年度途中でも状況の変化に応じて保育料が変動することが少なくありません。このためシステム化にはなじまない事務と長らくとらえられてきました。
 しかし、すべての業務を手作業で完璧に処理するには限界があります。神戸市保健福祉局 総務部 計画調整課 調整係 松本全昭氏は、そのときの問題を次のように語ります。
「たとえば、市民の市内転居時などに市役所、区役所間の情報連携がうまくいかず、給付金を二重支給するというようなことがありました。しかし、ペーパーベースではなかなかこれをチェックすることができません。また処理する業務量が多いため、福祉業務関係の担当者は頻繁な残業や休日出勤を余儀なくされていました。」  こうした状況を抜本的に改善するため、当時、行政としてはほとんど前例のない試みながら、いわゆる「福祉五法」(老人福祉・身体障害者・知的障害者福祉・児童福祉・母子福祉各法)事業について、大幅な事務のシステム化が計画されました。
 この際システム要件として挙げられたのが以下の3点です。

1. 一連の事務処理のシステム化
 申請から、決定、給付、費用徴収、支払、統計に至るまでの一連の流れをシステム化することにより、書類への転記作業を軽減し、収納・支払事務の効率化を図るとともに、一連の処理の結果として各種統計資料を作成する。

2. 情報の共有化
 個々の業務で登録された対象者の受給内容をまとめることにより、窓口相談に役立てるとともに、さまざまな施策の支給もれや停止もれを把握できるようにする。

3. 対象者の異動状況の通知
 住民基本台帳システムとの連携により、出生、死亡、転居など住民の異動状況の把握を容易にするとともに、税の情報照会を行うなど調査事務を効率化する。
 これらの条件を満たすものとして開発されたのが「福祉情報システム」です。100を超える業務処理をカバーするこの大規模なシステム開発プロジェクトは、神戸市が運用主体となり、ハードウェア、ソフトウェア基盤の導入と構築を日本電気株式会社 神戸支店が、アプリケーション開発、運用基盤構築を株式会社野村総合研究所が担当しました。

中谷章氏、松本全昭氏、吉村皇一氏、須藤晃司氏
神戸市保健福祉局総務部計画調整課
左から 中谷章氏、松本全昭氏、吉村皇一氏、須藤晃司

●The solution

 このシステムは、基幹業務サーバにHP-UXベースのUNIXサーバが採用され、データベースにはOracleを使っています。バックエンドの業務ロジック、バッチ処理プログラムに採用されたのが、Micro Focus Server Expressでした。今回のように規模の大きなシステム開発は、開発から運用保守まで長期間に渡ります。そのため開発スタッフの増員や入れ替わりがどうしても発生するのですが、他の言語だと開発者によって品質がばらつきがでます。しかし、COBOLなら開発環境さえ整備しておけば、スキルの違いを吸収することができます。また、習得しやすい言語であるため開発者を教育して即戦力に仕立てることも容易です。このプロジェクトに参画したシステム開発担当者は、Micro Focus Server Expressのメリットを次のように語ります。
「僕も途中参加組だったのですが、Micro Focus Server Expressのマニュアルに目を通したら、デバッガやアニメータなどという便利な機能がありました。使ってみると、何かプログラムエラーが起こっても原因究明がしやすいので迅速に対応できます。それまでなら何日もかかっていた問題を、その場で解決できたりすることも多々ありました。これは開発工数が圧縮できると、まわりの開発者全員に利用を奨励しました。」

総合メニュー画面
総合メニュー画面
世帯受給照会画面
世帯受給照会画面

●The result

 「福祉情報システム」の第一次カットオーバーは1997年。1999年の第二次開発業務本稼動、昨年末の基幹業務サーバリプレースを経て、現在、保健福祉局の事業所管課、各区福祉部など22拠点で、計200台のクライアント端末機が稼動しています。
 最も大きな導入成果は、市民サービスの向上です。従来なら申請は住所、氏名などすべて手書きで記入してもらう必要があったのですが、システム上に登録されているデータを再利用できるようになったため、必要事項に丸をつけるだけ。神戸は外国人居住者も多いだけに、この新システムは市民の間で大いに歓迎されています。
 また、給付金関係の情報もデータの一元管理が実現したことにより、二重給付などという問題はなくなりました。もちろん、職員の業務負荷も大幅に削減されました。それは残業時間の低下という形で端的に現れているといいます。
 そして、昨年末のサーバリプレース時にバッチ処理プログラムのパフォーマンス向上も合わせて行われたため、より短かい時間での処理が可能になりました。松本氏も「データのバックアップ処理をしてバッチ処理を行っても、7時ごろにはもう終わっている。今までの仕事は何だったのだろうと思うくらい速くなりました。」とスピードアップした新システムに満足げです。
 神戸市保健福祉局 総務部 計画調整課 主査 須藤晃司氏は、今回の福祉情報システムの導入を次のように評価しています。
 「開発目的であった事務の効率化と標準化は十分に達成されているものと解しています。行政は最少のコストで最大限の効果を市民に還元しなければなりません。また、市の財政事情も極めて厳しくなっています。そのため、職員数など事務処理体制にかかるコストについては制約があります。こうした状況の中で、今日ますます高まっている市民のニーズに応え、質量共に一定水準以上のサービスが維持されているのは、この福祉情報システムによるところが大きいと思われます。そのような意味で、早期にシステム導入を決断したのは正解だったのではないでしょうか。」
 健康福祉都市づくりをめざす神戸市で、市民生活に欠かせない福祉サービスをしっかりと支える大規模システム。ここでもMicro Focus Server Expressが活躍していました。

神戸市福祉情報システム図
神戸市福祉情報システム図

Technical Keyword

先進的な福祉情報システムをUNIXベースで構築
低コストで信頼性の高いアプリケーション開発を実現

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