株式会社クボタ
クボタシステム開発株式会社

株式会社クボタ
クボタシステム開発株式会社

サプライチェーン・マネジメント・システムを、COBOLとJavaの密接連携で完成
世界標準という観点で選ばれたMicro Focus Net Express & Server Express

Highlights

Business

株式会社クボタは創業110年を越える総合メーカー。住・都市・環境・水・土という人の暮らしや文化に深くかかわる五つの事業領域で、時代の要請に応えた先進の技術開発や製品づくりを追求し、豊かな暮らしの基盤づくりを提案している。クボタシステム開発は、同社の企業情報システムの開発・運用を担う。

Challenge

2001年夏、機械事業本部でサプライチェーン・マネジメント構想K-SCMが計画され、その一環でK-Spiritと呼ばれる統合調達システムの開発プロジェクトが立ち上がる。この大規模Webアプリケーション開発で問われたのは、人材リソースとの兼ね合いの中でインフラの標準化に堪えうる言語の選択だった。

Solution

システム開発の標準言語環境として、クボタシステム開発はCOBOLとJavaを選択。Webアプリケーションの画面系やオンライン系の開発はJavaで、バッチ系処理の開発はCOBOLでという使い分けをすることで、大規模開発を乗り切ることを決定した。Micro Focus Net Express、Server Expressを選択したのは、世界的規模で見て最も標準的なCOBOL製品だと判断したから。

Results

COBOL開発部分は、最終的には総勢64名の大チーム開発となったが、技術者の確保にまったく苦労することはなく、高いスキルを持った要員を集めることができた。それによって当初の予定どおりのカットオーバーを達成。同社におけるCOBOL/Java連携の先駆的な事例となった。

 2001年夏、株式会社クボタ 機械事業本部は、サプライチェーン・マネジメントの実現を計画しました。その一環で立ち上がったのが、生産4拠点の調達業務を統一し、適正在庫で効率経営をめざす統合調達システム。同社の情報システム開発を一手に引き受けるクボタシステム開発株式会社は、この大規模Webアプリケーション開発にあたって、標準言語環境としてCOBOLとJavaを選択。リアルタイムトランザクションが頻繁に行きかう高度なシステムを予定どおり稼動させました。

●The company

 “モノづくりを通して水や土などの地球環境と人間との共生をはかり、人や社会、地球の明日に貢献する”それが株式会社クボタの企業活動における命題です。同社は創業110年を越える歴史の中で、住・都市・環境・水・土という人の暮らしや文化に深くかかわる五つの事業領域で、時代の要請に応えた先進の技術開発や製品づくりを追求し、豊かな暮らしの基盤づくりを提案してきました。
 顧客の二一ズや時代性、社会情勢など、事業環境は激動の渦中にあります。その変化に的確かつ迅速に対応しながら、常に人や社会に歓迎され、役立つ“存在感のある製品”を世に送りだすのが同社の姿勢。豊かで美しい国土づくりや、地球の健康を取り戻す環境創造のため、各領域で蓄積した技術やノウハウを密に連携・結集させることで総合力を発揮し、時代が求めるものを確かな形で社会に届けています。

●The challenge

 2001年夏、クボタでは機械事業本部でサプライチェーン・マネジメントの導入を決定しました。これまで同事業本部では、大阪・堺製造所、大阪・臨海工場、栃木・宇都宮工場、茨城・筑波工場の4拠点で生産を行っていたのですが、それぞれ独自に資材や部品の調達が行われ、しかも月次発注であったために、発注量がまとまらず価格的に十分なスケールメリットが得られない、全体として在庫を多く持ちすぎる、などの問題が生じていました。そこで同事業本部は、拠点と処理の統合・統一をめざしたK-SCMプロジェクトを立案。また月次発注を日次発注に切り替え、納品リードタイムの短縮と製品在庫の削減を実現することになりました。そして具体的に立ち上げたのが、K-Spiritと呼ばれる統合調達システムです。
 クボタにおける情報システム開発を担うグループ企業が、クボタシステム開発株式会社です。同社はこのシステムの開発にあたって、障害対策を万全にする、高いセキュリティ管理を施すなど、5つのコンセプトを掲げたのですが、その中に“できる限り業界標準の技術、製品を組み合わせて、インフラ機能の実現を狙う”という項目もありました。クボタでは企業情報システム基盤としてメインフレームとWebアプリケーションシステムが並存しており、その中でできるかぎりインフラの標準化をしようと力を注いでいました。新しい言語が次々登場しますが、システム開発を担う企業としては、たくさんある選択肢の中から何を標準と見定めるかはなかなか難しい問題でした。

●The solution

 結論からいうと、同社はシステム開発の標準言語環境としてCOBOLとJavaを選択します。COBOLはメインフレーム時代にPL/Ⅰを扱っていた技術者にとって、文法が似ているため習得しやすい言語でした。しかも、動作するサーバを選ばないためソフトウェア資産の再利用が効き、技術者人口が多く大規模開発が進めやすいというメリットもあります。実際、最後の長所は今回の開発で大きな役割を果たすことになります。
 こうしたことから、Webアプリケーションの画面系やオンライン系の開発はJavaで、バッチ系処理の開発はCOBOLでという使い分けを決定しました。

太田康之氏
クボタシステム開発株式会社
情報開発センター
課長代理 太田康之

 いくつかあるCOBOL製品の中でクボタシステム開発が採用したのは、Micro Focus Net ExpressおよびServer Expressでした。そこにはたくさんの理由があります。まず、世界的なレベルで高い採用実績があり、マーケットシェアも高いこと。また、Micro Focus製品を導入した事例が数多くあり、その業種も多岐に渡ること。そして、標準的であることから採用予定の各社製品との連携が可能なこと。第四にテクニカルサポートが充実していること、最後に企業がANSI規格に影響力があるほど主流な立場にあり、その事業継続性が将来に渡って予見できること。クボタシステム開発株式会社 情報開発センター 課長代理 太田康之氏は、今回の選択に関して次のように語っています。「一口にCOBOLと言っても、各社ともメーカー拡張をしていて文法に違いがあります。それではインフラ環境標準化のためにCOBOLを選択する意味がないので、最も標準的な製品としてMicro Focus製品を選択することにしました。」
 基本設計、詳細設計を経て、2003年1月からまず統合調達システムの開発をスタート。規模が大きいため外部の協力が必須と判断した同社がホームページで呼びかけたところ、たちまち24社の応募がありました。条件面を調節した上で数社を選択して、COBOL開発部分を35名の規模で取りかかりました。ところが4月初旬ごろ、当初の計画よりプログラム数が増加することが判明します。7月末のシステム完成、8月からのカットオーバーは必須であったため、急遽、増員を試みるのですが、約1〜2週間後には10名のメンバーがすでに実作業に入っていました。最終的には計64名の大チームとなりましたが、予定どおり開発は終了。その間、COBOL技術者の招集に困ることは一度もなかったといいます。 「他の言語ではこうは行かなかった。大規模開発はCOBOLに限ると実感しました」(太田氏)

中橋和久氏
クボタシステム開発株式会社
情報開発センター 運用グループ
課長代理 中橋和久

 実は、K-Spiritの統合調達システムを開発する少し前に、機械事業本部 部品事業部向けに開発をスタートしたKwin-Ⅱというシステムがありました。こちらは輸出用スペア部品の受発注を管理するシステムで、開発者のスケジュールの関係からビジネスロジックそのものもCOBOLで開発。画面系処理を行うJavaと連携させるというスタイルでした。在庫情報はメインフレームで管理されており、3者の間でリアルタイムトランザクション処理を行う高度な開発が要求されましたが、これを見事に達成。クボタシステム開発では、この時期K-Spiritと合わせ総勢80名を超えるCOBOL開発者による本格的なCOBOL-Java連携開発が行われたのです。
 クボタシステム開発株式会社 情報開発センター 運用グループ 課長代理 中橋和久氏は、開発プロセスを振り返ってこう語ります。「マイクロフォーカスから事例は聞いていたものの、プロジェクトのスタート当初はCOBOLとJavaの連携なんて本当にうまくいくのかと半信半疑でした。しかし、迅速に的を射た回答を返してくれるテクニカルサポートの助力もあって無事カットオーバーすることができました。Kwin-ⅡではオンラインプログラムのビジネスロジックもCOBOLで開発したのですが、システムのパフォーマンスも高いです。画面系の平均トランザクションレスポンスは1秒以下で、メインフレームのスピードに慣れているエンドユーザーにも違和感はないと思います。」

K-SCM構成
ソフト&アプリケーション
K-SCM構成 - ソフト&アプリケーション
Kwin2構成
ソフト&アプリケーション
Kwin2構成 - ソフト&アプリケーション
開発環境構成
開発環境構成
ネットワーク構成
ネットワーク構成

●The result

 COBOLによる開発は、生産性という点でもメリットがあったようです。太田氏が開発終了後に統計を取った、約1100本のプログラムのうち、36%が一週間かからずに完成し、残りの64%も二週間以内には全部できあがっていました。また、5月のピーク時の開発ボリュームは一人あたり5.3kステップだったといい、まさに驚異的なスピードでした。ここで大きく貢献したのが、Micro Focus Net Expressです。特にアニメータによる高速なデバッグ機能は、これを利用した開発者の間で「もうこれがないと仕事ができない」という声も挙がっていたといいます。
 統合調達システムは、2003年8月より仕入れ先への発注内示を出す処理プログラムの先行稼動が、10月から本格稼動が始まりました。今のところ極めて順調に動いているといいます。“これでCOBOL/Java連携に自信がついた”と太田氏。「流行に左右されないCOBOLは、安心して採用できる言語。これからもJavaとうまく使い分けながら積極的に活用していきたいと考えています」と同氏は語っています。
 現在はKwin-ⅡとK-Spiritの保守と並行し、次期案件についてもこの成功例の採用を検討中とのこと。開発生産性を高く保ちながら、次々と新システム開発に取り組むクボタとクボタシステム開発。そこにはCOBOLとJavaを密接に連携させて、お互いの持ち味を生かすという秘策がありました。

 
K-SpiritおよびKwin2の画面・帳票イメージ
K-Spirit 発注予定・内示連絡書
K-Spirit 発注予定・内示連絡書
K-Spirit 納入カード
K-Spirit 納入カード
K-Spirit 注文書
K-Spirit 注文書
Kwin2 一般受注
K-Win2 一般受注
Kwin2 受注内容照会
K-Win2 受注内容照会
Kwin2 Parts Order Entry
K-Win2 Parts Order Entry
Kwin2 INVOICE
Kwin2 INVOICE
Kwin2 SALES CONTRACT
Kwin2 SALES CONTRACT
 

Technical Keyword

COBOLとJavaの連携
Net Expressによる高い開発生産性

ユーザープロフィール

株式会社クボタ

本社:大阪市浪速区
創業:1890年2月
資本金:781億円(2003年3月31日)
売上高:6,724億円(2003年3月31日)
従業員数:12,451名(2003年3月31日)
URL:http://www.kubota.co.jp/

ユーザープロフィール

クボタシステム開発株式会社

本社:大阪市浪速区
創業:1987年7月
資本金:4億円(株式会社クボタ全額出資)
売上高:102億円(2002年度)
従業員数:450名(2003年4月)
事業内容:システムのインテグレーション・システム開発・ネットワークの導入及びサポート・パッケージソフトの販売・受託計算サービス・コンピュータ機器販売及びサポート・インターネット関連事業・コンサルティング・教育等
URL:http://www.ksi.co.jp/

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