みずほ情報総研株式会社 |
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金融機関の公金収納処理システムをメインフレームからオープン環境へリホスト |
Highlights
Business
総合情報企業であるみずほ情報総研株式会社は、システムインテグレーション、アウトソーシング、コンサルティングを事業の3本柱に、それぞれのパワーを有機的に結びつけながら、質の高いトータルソリューションを提供している。
Challenge
同社の顧客である金融機関の公金収納処理システムで、メインフレーム保守期間満了に伴い次期プラットフォームに関する検討が必要となった。
Solution
顧客はオープン環境への移植を決断。プロジェクトを受託したみずほ情報総研は、プログラムについて、非常に分岐処理の多い複雑な内容であることから、そのまま再利用することを選択した。ここでCOBOL統合開発環境として採用されたのがServer Expressだった。
Results
Server ExpressのメインフレームCOBOLとの高い互換性は、開発生産性向上に貢献した。新システムは予定どおりカットオーバーを果たし、保守料やマシンスペースの削減やパフォーマンスの向上という効果をもたらしている。
総合情報企業であるみずほ情報総研株式会社は、システムインテグレーション、アウトソーシング、コンサルティングを事業の3本柱に、それぞれのパワーを有機的に結びつけながら、質の高いトータルソリューションを提供しています。同社の顧客である金融機関では、公金収納処理のシステムを、メインフレームの保守期間満了に伴い、UNIXをプラットフォームとするオープン環境へ移植することを決断。新システムの環境構築、開発、テスト、移行を受託したみずほ情報総研は、複雑な計算処理を扱うミッションクリティカルなシステムであることから、COBOLで記述されたアプリケーション資産はそのまま再利用することとし、UNIX上でのCOBOL開発環境としてMicro Focus Server Expressが採用されました。
●The company
今日、ITがインフラとして定着し、私たちの日常生活やビジネスを支えていることは異論のないところでしょう。特に企業経営におけるIT の重要性は日に日に高まっており、IT 戦略なくして経営戦略を確立することはできない時代になっています。経営とITの結びつきが強くなるにしたがって、情報システムは、経営を全プロセスにわたって支える最重要な基盤となることが求められます。質の高い情報インフラなくして、強い組織体の実現は不可能です。
そうした中、総合情報企業であるみずほ情報総研株式会社は、システムインテグレーション、アウトソーシング、コンサルティングを事業の3本柱に、それぞれのパワーを有機的に結びつけながら、質の高いトータルソリューションを提供しています。
●The challenge
同社の顧客に、地方自治体が徴収している公金の収納処理業務を行っている金融機関があります。
この金融機関において、収納処理業務のシステムが稼動開始したのは1974年。以来約30年間、ずっとメインフレーム上で運用されてきました。しかし、メインフレームの保守期間が終了することになり、次のプラットフォームをどうするかについて検討する必要が生じました。このシステムは、すべてバッチプログラムで構成されており、プログラム本数にして400本、ジョブ数にして2000ジョブ、ステップ数にして13万ステップに上ります。そのうち日次処理を行うジョブは平均200ジョブ、ピーク時には600〜700ジョブになるといいます。データの受け取り方はさまざまで、各地の銀行からはネットワーク経由で送られてきたり、様々な種類の媒体(MT等)で搬送されてきたりします。受け取ったらすぐに処理を行って翌日にはまたデータを銀行に引き渡しなどといった場合もあり、間口の広さと処理スピードの迅速さ、及び堅確性が求められるシステムです。
2002年、この金融機関では次のプラットフォームに関する検討を開始しました。選択肢は2つありました。一つは「もう一度メインフレームを採用する」、もう一つは「システムをオープン環境に移植する」というものです。以前から、メインフレーム保守料の削減、マシンスペースを小さくしてマシン室を有効活用したい、システム変更に柔軟に対応できる体制を構築したい、と考えていたことから、オープン環境への移植が決定しました。2003年10月のことです。同年12月には社内でシステム移行プロジェクトがスタートし、実際の環境構築、開発、テスト、移行をみずほ情報総研に委託することになりました。
●The solution
顧客の要望を受け、みずほ情報総研は新システムのOSにUNIXを選択することを提案し了承されました。これは同金融機関の勘定系システムで既にUNIX OSでの稼動実績もあり、安心感が高かったからです。
問題はプログラムをどうするかでした。収納処理の業務ロジックそのものは1本なのですが、自治体内の各市区町村によって計算方法が微妙に異なるため、非常に分岐の多いプログラムになっています。自治体の公金を扱う重要なシステムであり、オープン環境に移植するからといって一から作り直すのはプログラム品質の維持という点で非常に危険なことでした。
みずほ情報総研では、「現行どおりの機能を確実に再現できるように」という顧客からの要望に応えるため検討を重ね、導き出されたのは、メインフレーム上のCOBOLプログラムをそのまま再利用する方法でした。同社は、具体的にUNIXマシン上で利用するオープンCOBOL のソフトウェアベンダーを2 社に絞って検討、その結果選ばれたのがマイクロフォーカスでした。
みずほ情報総研株式会社 公共・医療ビジネス事業本部 公共システム第1部 システムコンサルタント 土田一宏氏は、「開発期間が限られていたこともあって、できるだけプログラムの再利用率を上げたいという思いが我々にはあり、その点、Micro FocusのCOBOL製品は文法のカバー率が高く、移植作業において高い開発生産性を期待することができたのです」と語ります。
このリホストプロジェクトは、2004 年1月に、みずほ情報総研で実際の開発がスタートしました。コーディングにあたっては、UNIX版COBOL 統合開発環境 Micro Focus Server Express が利用されています。このツールの印象を、みずほ情報総研株式会社 公共・医療ビジネス事業本部 公共システム第1部 システムエンジニア埴原誠氏はこう語りました。「Server Expressは、メインフレームでの仕事に慣れたCOBOL開発者がスタイルを変えずに作業を進められるため、これまでと同様の開発生産性を維持することができました。文字コードの変換作業やファイルシステム変更に伴う修正などには予想以上に工数がかかりましたが、Server Expressによってメインフレームのプログラムをリコンパイルするだけという場面が多かったため、これはトータルでの工数削減につながりました」
●The result
新しい収納処理システムは、さまざまな銀行とのデータのやりとりが必要なことから、みずほ情報総研ではテスト期間を長めに設定、さまざまなテストパターンが試され、データの妥当性があらゆる角度から検証されました。そこで問題ないと判断されたことから、2005年8月に予定どおりカットオーバーを果たし、今までのところトラブルもなく、きわめて順調に稼動しています。
新システムへ移行したことによる効果は、早くもさまざまな面で現れており、顧客からも以下の点が評価されています。
まず、パフォーマンス向上が評価され、今日元データを引き受けて翌日に処理済みデータを引き渡すような時間がタイトな業務も、従来より時間の余裕が持てるようになりました。
当初の目論見どおり、保守料とマシンスペースの削減も達成することができました。コスト的なメリットについては、UNIX 環境への移行に伴い運用管理ツールを導入、これによって担当者の作業負荷なども軽減していることから、保守料だけでなく今後さまざまな形で享受できるようになるだろう、と期待が寄せられています。
また、空いたマシンスペースの活用法をめぐっては、現在いくつものプランが浮上しており、それぞれについて実現の可能性を探っている最中だそうです。
地方自治体の公金を収納処理するシステムを、メインフレームからオープン環境へ移植するミッションクリティカルなリホストプロジェクトがスムーズに成功した陰には、委託元金融機関の協力的支援並びにみずほ情報総研の緻密なプロジェクト推進体制は勿論のこと、Micro Focus Server Expressの存在もありました。

本プロジェクトチームメンバーの方々
左から埴原 誠氏、土田 一宏氏(プロジェクトリーダー)、冨澤 晴美氏、春日 秀雄氏、根本 裕史氏
Technical Keyword
メインフレームからUNIX環境へのリホスト
アプリケーション資産の再利用
ユーザープロフィール
みずほ情報総研株式会社
本社:東京都千代田区
設立:2004年10月
(第一勧銀情報システム、富士総合研究所、興銀システム開発の3社を統合)
資本金:16億2,750万円(2005年10月)
従業員数:4,500名(2005年10月)
事業内容:システムインテグレーション、アウトソーシング、コンサルティング
URL:http://www.mizuho-ir.co.jp/
