三菱樹脂株式会社
日本ユニシス株式会社

三菱樹脂株式会社:会社ロゴ
日本ユニシス株式会社:会社ロゴ

メインフレーム上のPL/Iで構築された大規模な生産管理システムを
COBOLに言語変換し、COBOL/Java連携でITモダナイゼーションを実現

Highlights

Business

1948年の創業以来、三菱樹脂株式会社は「恒により高い価値を創造し、より豊かな社会づくりに貢献する」ことを企業理念として、包装材料からエレクトロニクス材料、建設関連資材まで、広範囲に及ぶ市場に対して、人々の暮らしをより豊かにするプラスチック系機能商品を提供している。

Challenge

2006年8月、同社はシステム環境刷新を決定し、基幹システム再構築プロジェクトを立ち上げる。将来に向けた拡張性の確保を第一の目的とし、ビジネス変化に迅速に対応できる柔軟なシステム構築を目指した。

Solution

標準的なバックオフィス業務はERPパッケージを採用。既存システムに自社のノウハウが蓄積されたコア業務(生産管理など)は、メインフレーム上のPL/IプログラムをCOBOLに言語変換し、オープン環境で再利用することにした。そこで利用されたのがMicro FocusのCOBOL製品だった。

Results

生産管理系システムはプログラム本数にして500〜600本の大規模なものであったが、PL/Iで記述された業務ロジック部分の8〜9割はCOBOLに言語変換でき、スムーズにオープン環境へ移行させることに成功。2008年1月に無事カットオーバーを果たし、今後は周辺システムとの連携を強化していく。

包装材料からエレクトロニクス材料、建設関連資材まで、人々の暮らしをより豊かにするプラスチック系機能商品を提供している三菱樹脂株式会社。2006年8月、同社はシステム環境刷新を決定し、基幹システム再構築プロジェクトを立ち上げました。第一の目的は、メインフレームでは難しかったシステムの拡張性の確保。ビジネスの変化に迅速に対応できる柔軟なシステムの構築を目指したのです。
標準的な業務はERPパッケージを採用し、自社のノウハウが蓄積されたコア業務(生産管理など)は、メインフレーム上のPL/IプログラムをCOBOLに言語変換しオープン環境で再利用することにしました。そして、この総勢130名体制のビッグプロジェクトは、2008年1月、無事カットオーバーを果たしました。

●The company

 衣料、クッション材、断熱・防音材、ロープ、包装材料、水道パイプ。耐水性や耐酸性にすぐれ、また、難燃性や電気絶縁性があることから、幅広い用途に利用されている合成樹脂があります。この樹脂加工に日本で初めて取り組んだのが三菱樹脂株式会社です。1948年のことでした。以来半世紀以上にわたり、同社は「恒により高い価値を創造し、より豊かな社会づくりに貢献する」ことを企業理念として、包装材料からエレクトロニクス材料、建設関連資材まで、広範囲に及ぶ市場に対して、人々の暮らしをより豊かにするプラスチック系機能商品を提供するため、技術革新と商品開発に日夜邁進しています。

●The challenge

 三菱樹脂では、約20年間にわたって基幹システムをメインフレームで稼働させてきました。当初の予定では利用は10年だったのですが、時間をかけ、社内の要望に合わせてしっかりと構築した自社システムは使い勝手もいいことから、なかなか手放すことができませんでした。ただ、近年、ハードウェアの保守費用、メンテナンスする人材の確保、柔軟性・拡張性に欠ける点などが無視できない問題になってきました。特に、製造業である同社にとって、システム拡張が柔軟に行えないことは、今後のサプライチェーンマネジメントの推進、顧客満足度向上を目的とした受注システム、デリバリーシステムの構築に大きな支障をきたすことが考えられました。

 そこで2006年8月、同社はシステム環境を刷新することを経営会議で決定し、基幹システム再構築プロジェクトを立ち上げます。この総勢130名体制のビッグプロジェクトは、システムをオープン化し、将来に向けた拡張性を確保することが第一の目的でした。本プロジェクトに先立ち、バックオフィス業務の経理システムは「SAP」、人事システムは「COMPANY」を採用し、オープン化しました。今回、目標とした開発期間内で、更なるITモダナイゼーションを実現するために、同社がとった戦略は次のようなものでした。

 標準的な業務(購買・販売・物流など)はERPパッケージを採用し、「パッケージの標準機能に業務を合わせる」ことを基本に業務フローそのものを見直すこととしました。ERPパッケージは、同社が所属する三菱化学グループで導入実績の高いSAP R/3を選択。R/3の導入は、経理システムと連携させて利用し、内部統制強化を図る意味合いもありました。

 一方、自社のノウハウが蓄積されたコア業務(生産管理など)は、メインフレーム上のPL/IプログラムをCOBOLに言語変換し、オープン環境で再利用することにしました。

 既存プログラム資産を有効活用したのは、「PARTNER(パネルタンクデリバリーシステム)」という名称の生産管理系システムです。これは、飲料水などを溜めるパネル型水槽「ヒシタンク」の管理を扱うものです。同製品は、ビルやマンションの屋上に設置される貯水槽で、建築の仕様に合わせて部材を組み立てることで作り上げます。一つのタンクで100、大型製品では数千もの部材が必要となります。素材もステンレスパネル、FRPパネルと様々です。PARTNERでは、生産管理のみならず、部品管理、在庫管理までカバーしており、もはやこれで一つの基幹システムといっても過言ではないほどの規模です。一から開発し直していたら、他の基幹システムと同時にカットオーバーすることはできません。

●The solution

 社内ユーザーは、PARTNERの現状機能に満足していました。特に要件の追加や変更はありません。こうした中で、PARTNERをどうオープン化するか。三菱樹脂株式会社 CH推進部 情報システムグループ 主幹 佐藤義明氏は検討を続けていた折、日本ユニシスのセミナーに参加する機会がありました。PARTNERのプログラムはPL/Iで書かれていましたが、それをMicro Focus COBOLに変換してオープン環境に移行した実績は数多くあると聞いて、この方法が最善だと考えました。

後藤博一氏
三菱樹脂株式会社
基幹システム再構築プロジェクトチーム
後藤博一

 「何より重要だったのは、シンプルに移せて、短期間で本稼働まで持っていけるということでした。基幹システムの再構築は時代の流れですが、PARTNERは非常に完成されたシステムで、今さら別のパッケージに合わせたり、一から作り直したりすると、ビジネスの品質が低下してしまいます。日本ユニシスのソリューションは実績も豊富でしたし、Micro FocusのCOBOL製品がオープン環境で幅広く採用されており、このソリューションの中で重要な役割を果たしていることもよく分かりました。この方法で行くことに迷いはありませんでした」(佐藤氏)

 実際の移行作業について、三菱樹脂株式会社 基幹システム再構築プロジェクトチーム 後藤博一氏は、次のように語ります。「PARTNERは大規模なシステムで、プログラム本数にして500〜600本あります。ただ、20年も使っているため仕様書などが残っておらず、プログラムそのものが仕様書、というような状態でした。また、このシステムは設計思想の異なる2つのサブシステムが混在している複雑なシステムでもありました。そうした中で、PL/Iで記述された業務ロジック部分の8〜9割はCOBOLに言語変換でき、スムーズに移行させることができました。そこはありがたかったですね。業務ロジックを見直さなければならなかったとしたら、今頃まだカットオーバーできていなかったと思います」

PARTNER 新旧システムの比較
PARTNER 新旧システムの比較

●The result

 OSをWindows、データベースをOracleとするオープンプラットフォームのPARTNERは、2008年1月にカットオーバーを果たしました。以来3ヶ月、大きなトラブルもなく順調に稼働を続けています。COBOL/Java連携を採用したことで、Web受注/生産管理など将来の拡張性も確保することができました。Webブラウザへの表示レスポンスについては、メインフレームと同様のスピードを発揮できるよう、日本ユニシスによって念入りにシステムチューニングが行われました。加えて、データバックアップなど処理内容が増えているにもかかわらず、最新のオープンプラットフォーム(クアッドコア/64Bit OS/バッチ64Bit COBOL)上でのバッチプログラムの処理時間は、従来と同様の長さだといいます。

 「今回の新システムは、画面まわりも従来同様にしてもらったので、ユーザー教育も必要なく、利用の移行も自然に進めることができました。PARTNERほどの大規模システムを短期間で再構築でき、ユーザーにインパクトを与えることなく移行できるのは、『オープン移行ソリューション』ならではだと思います」と後藤氏は語ります。

 今後は、図面の管理システムやパネルの加工システムなど、約20ある周辺システムとの連携機能を付加していく予定とのことです。

Technical Keyword

PL/IからCOBOLへの言語変換
COBOL/Java連携

ユーザープロフィール

三菱樹脂株式会社

本社:東京都中央区
設立:1943年1月
資本金:215億円
売上高:連結1,939億円(2007年3月期)
従業員数:1,624名(2007年3月末)
事業内容:合成樹脂および同商品の製造ならびに販売
URL:http://www.mpi.co.jp/

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