野村貿易株式会社 |
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基幹システムをメインフレームからオープン環境へ移行し |
Highlights
Business
野村貿易株式会社は、野村徳七翁によって創設された旧野村財閥に属する企業の一つ。創設者の「驀直進前」(まくじくしんぜん)の開拓精神を受け継ぎ、川上から川下までをグローバルな視点で見据え、「世界に生きる」を合言葉に、お客様により高度なグローバルソリューションの提案ができる体制を備えている。
Challenge
10年近く基幹システムをメインフレーム上で運用してきたが、機能追加や変更に弱く、運用費が高止まりしがちであったため、全面的なシステム刷新を決意。ERP製品を導入するか、メインフレーム上のCOBOL資産をオープン環境へ移植するかで議論が分かれた。
Solution
プロジェクトの負荷やコストを考慮し、メインフレームアプリケーションの移行に決定。オープン環境で利用するソフトウェアは、将来性を考えハードウェアに依存しないものを選択。オープンCOBOL製品はMicro Focus Server Expressを採用。
Results
新システムは2006年5月より予定どおり稼動開始。これによりシステムコスト半減の目標達成が確実となっただけでなく、ユーザーの利便性も格段に向上。今後は更に営業支援システムの追加構築を行う。
野村貿易株式会社は、野村徳七翁によって創設された旧野村財閥に属する歴史ある貿易商社です。同社では、10年近く基幹システムを富士通メインフレーム上で運用してきましたが、機能追加や変更に時間と費用がかかり運用費も高止まりしがちであったことから、全面的なシステムの刷新を決意。UNIX環境へのマイグレーションを選択し、約3000本の既存のCOBOLプログラム資産を移植。移行先のCOBOL開発・実行環境としてMicro Focus製品が採用されました。マイグレーションにより、システムコスト半減達成の目標達成が確実となっただけでなく、ユーザーの利便性も格段に向上しました。
●The company
野村貿易株式会社は、野村徳七翁によって創設された旧野村財閥に属する企業の一つです。1917年に発足した野村南洋事業部を原点とし、そこから発展拡大しました。創設者である野村徳七翁の「驀直進前」(まくじくしんぜん)の開拓精神を受け継ぎ、一筋に新分野の開拓に努めてきました。
社会が急速に変化し始めた21世紀に入り、同社では顧客第一および先取りの精神で新たな変革に挑むことを決意。2005年より営業部門をフード部門、ライフ部門、インダストリー部門の3部門に再編成する新しい組織体制をスタートさせました。川上から川下までをグローバルな視点で見据え、「世界に生きる」を合言葉に、お客様により高度なグローバルソリューションの提案ができる体制を整えるとともに、ステークホルダーから信頼され評価される機能を構築し、グループの企業価値向上に努めています。
●The challenge
同社では企業活動のインフラとなる基幹システムに富士通メインフレームを導入、1996年より広く活用してきました。これは高性能で極めて安定的に稼動しましたが、時代の流れに合わせて少しでも機能追加や変更を行おうとするとプログラムを大幅に改修しなければならず、時間、労力、そしてコストがかかってしまいます。開発・運用にアウトソーサーを利用してはいましたが、中核メンバーが数名という少数精鋭主義でシステムを守っていたシステムグループにとって、それは大きな負担となっていました。
また、昨今はITの潮流が変化し、Webアプリケーションがメジャーとなりつつありましたが、メインフレームを中心に利用している環境では、この技術を積極的に取り入れるのは困難でした。さらに、メインフレームの運用費は決してコストパフォーマンスがいいとはいえません。21世紀に入って企業全体で新たな変革に挑みつつあった同社では、システム基盤そのものに対しても大きな変化を求めることにしたのです。
2004年春、組織横断的な委員会が設けられ、「ポストノイマンプロジェクト」が立ち上がりました。新しいシステムの選択肢は大きく2つありました。ERPを導入し、まったく新たな環境を構築するか、メインフレームのソフトウェア資産を有効利用してオープン環境で運用するか。そして、そのどちらを選ぶにしても、製品として何を選ぶか。まさに同社の今後を託すことになる大きな決断で、すんなりと結論は出ませんでした。
●The solution

野村貿易株式会社
システムグループ
長井洋子氏
2004年秋、情報システム構築から運用・保守まで一貫したサービスで知られるシステムインテグレータ 株式会社アイネスにも議論に加わってもらうことにしました。アイネスは、野村貿易の要望を十分に聞いた上で、4パターンの選択肢を提示しました。それは、ERPで2製品、オープン環境で利用するオープンCOBOLを2製品選び、順位付けしてありました。最も高いポイントを獲得していたのが、Micro Focus COBOL製品を利用するストレートコンバージョンでした。野村貿易は、そのランキングが妥当なものであると評価しました。野村貿易株式会社 システムグループ 長井洋子氏は、次のように語ります。
「確かにERPは組織の刷新に効果があると思いますが、そのためには大幅な業務改革も必要です。しかし、当時のユーザー部門は本業が忙しくとてもそこまで手が回らない状況でした。それならコスト削減を重視して、ほんとうに必要な既存資産をオープン環境に移植して動かした方がいいと考えたのです。候補に上ったもう一つのオープンCOBOLはメーカーの製品でしたが、これを選ぶとハードウェアの選択肢が狭くなることが予想されました」
株式会社アイネスの営業ご担当者も「ITの世界は日進月歩でテクノロジーが進化しています。特にハードウェアの技術革新は顕著です。将来のことを考えて、ソフトウェア製品はハードウェアに依存しない業界標準の製品を選択しておけば、後々も移植しやすいだろう、我々はそう考えて提案しました。マイクロフォーカスは世界的なCOBOL専業メーカーで、実績も豊富です。オープンCOBOLに関してはMicro Focus COBOLを選んでおけば間違いないと判断しました」と語ります。
今回、移行先のハードウェアはIBM eServer p5が選択され、メインフレーム上で稼働していた約7000本のCOBOLプログラムのうち、利用頻度から重要度を判断して選び抜かれた約3000本が移植されました。アイネスが独自に開発した移行ツールの性能もあって、今回の移植率は何と95%以上を達成したそうです。OSはAIX 5L、その他IBM TXSeries、Oracle DBなど、ソフトウェアはデファクトスタンダード製品が選ばれ、COBOL製品は、Micro Focus Net ExpressとMicro Focus Server Expressが採用されました。
システム移行に携わった株式会社アイネス 産業システム本部 SI第一部 システム第一課 アプリケーションスペシャリスト 船木正敏氏は、Micro Focus製品の印象について次のように語ります。「実行ファイルの形式が何種類か用意されているという点がいいですね。中でもGNTファイルは、あまり厳密に連結を意識せず、ダイナミックリンクで実行可能でスタティックにしなくていいのが手軽で便利だと思いました」
●The result

野村貿易株式会社
システムグループ リーダー
中川堅一郎氏
新システムは、約1年の開発・テスト期間を経て2006年5月に予定どおりカットオーバーしました。基幹システムをそのままオープン環境に移行するという大事業であったにもかかわらず、きわめてスムーズに軌道に乗りました。同社の経営陣もこのプロジェクトの成功を高く評価しています。
導入から約半年。同社にはどのような変化が表れているのでしょうか。野村貿易株式会社 システムグループ リーダー 中川堅一郎氏は次のように語ります。「大きな命題であったシステムコスト削減の目処が立ちました。今回はプラットフォームの変更に加え、ネットワークやシステムのアウトソーシング先も刷新したため、単純に従来と比較することはできませんが、それでも目標としたシステムコスト半減を5年で達成できる見込みとなっています。また、新システムは、旧システムと比較してユーザーの利便性も格段に向上しました。これにより、いろいろな場面で機敏にアクションを起こせるようになったと思います」
このように、ポストノイマンプロジェクトは、オープン環境への移行を果たすことで見事に成功を収めました。今後は、同社の最前線で活躍する営業部門向けに、基幹システムのデータを自由に加工・分析できる営業支援システムの構築がテーマ。柔軟性、拡張性という長所を付加した新しいシステム環境の下、構想は次々とふくらんでいます。
Technical Keyword
富士通メインフレームからAIX環境へのシステム移行
既存COBOLプログラムのストレートコンバージョン
ユーザープロフィール
野村貿易株式会社
本社:東京都千代田区
設立:1976年6月
資本金:25億円
売上高:877億9,500万円(2006年3月期)
従業員数:372名(海外現地職員含む)
事業内容:総合商社
http://www.nomuratrading.co.jp/
ユーザープロフィール
株式会社アイネス
本社:東京都港区
設立:1964年7月
資本金:314億5,700万円
売上高:373億6,300万円(連結:平成18年3月末現在)
従業員数:2,085名(連結:平成18年3月末現在)
事業内容:情報処理・通信、ソフトウェア開発、システム提供、その他システム関連の各種サービス事業
http://www.ines.co.jp/
