株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ

既存の料率算出ロジックを再利用するため、オープン化でCOBOL/Java連携開発を選択。
選ばれたのは業界標準のMicro Focus COBOL。

Highlights

Business

NTTデータは、業界最大手のシステム・インテグレータ。これまで数々の社会インフラとなるシステムを手がけてきた。顧客のビジネス変革パートナーとして、新たな時代における豊かな社会の実現に貢献するとともに、顧客の期待を超える価値を提供することを目指している。

Challenge

2006年、同社でメインフレームベースの官公庁保険金申請給付システムをオープン化する開発プロジェクトが本格化した。この背景には、価格競争力あるシステム・コンポーネントへのリプレースでTCOの最適化を図るとともに、ベンダーロックインからの解放や、Webシステム化で新しい技術潮流をキャッチアップする意味合いもあった。

Solution

既存の保険金の料率算出ロジックを再利用するという観点から、COBOL/Java連携によるシステム開発が決定された。ベンダーロックインからの解放というプロジェクト目標から、事実上の業界標準であったMicro Focus COBOLを採用。実行環境Micro Focus Server for SOAがデータベースの2フェーズコミット機能を実現可能という点も評価されての決定だった。

Results

新システムは、予定どおり、2011年5月に本稼働を果たした。求められた性能を発揮するとともに、示された予算内で開発を完了したことにより、プロジェクトの目的であったTCOの削減が実現、特定のベンダーに依存しない柔軟なシステム環境へと進化を遂げている。同社内においても、既存COBOLプログラムの再利用、COBOL/Java連携というソリューションの有効性の高さに注目が集まっている。

 株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、業界最大手のシステム・インテグレータ企業です。顧客のビジネス変革パートナーとして、これまで数々の社会インフラの開発を手がけてきました。
 2006年、同社でメインフレームベースの官公庁保険金申請給付システムをオープン化する開発プロジェクトが本格化。TCOの最適化とともに、ベンダーロックインからの解放やWebシステム化による新しい技術潮流のキャッチアップを目指しました。
 既存の保険金の料率算出ロジックを再利用するため、COBOL/Java連携によるシステム開発を決定。ベンダーロックインからの解放というプロジェクト目標に合致していることから、事実上の業界標準であったMicro Focus COBOLを採用しました。
 2011年5月に本稼働を開始した新システムは、求められた性能を発揮するとともに、示された予算内で開発を完了したことにより、TCOの削減を実現。特定のベンダーに依存しない柔軟なシステム環境への進化も果たしています。

●The company

 ITを用いて社会に貢献すべく、これまで数々の社会インフラとなるシステムを手がけてきたNTTデータ。情報サービス産業分野において名実ともに業界最大手で、高い競争優位性を誇っています。技術の急速な進展と、グローバル化の急激なうねりの中で、これまでにないスピードで、企業活動の様相を変えつつある中、同社は顧客の変革パートナーとして、新たな時代における豊かな社会の実現に貢献するとともに、顧客の期待を超える価値を提供することをめざしています。

●The challenge

 2006年、同社でメインフレームベースの官公庁保険金申請給付システムをオープン化する開発プロジェクトが本格化しました。このメインフレームベースのシステムは、20年以上の長きにわたって稼働しており、搭載するCOBOL資産は5Mステップにも上っていました。また、全国数百か所にデータ入力や照会を行う専用端末が約1,500台設置されており、データ出力も専用プリンタで行っていました。

 そこで、これをオープンシステム化し、価格競争力あるハードウェア、ソフトウェアに置き換え、TCOの最適化を図ることになったのです。これは、ベンダーロックインからの解放や、この機会にWebシステム化を果たし、新しい技術潮流をキャッチアップする意味合いもありました。

●The solution

中智晴氏
株式会社NTTデータ
ライフサポート事業本部
ワークサポート事業部
開発統括部 第一システム担当
課長代理 中智晴

 オープンシステム化の手法を決定するにあたって、NTTデータがまず考えたのは、既存のCOBOL資産を活用するということでした。ここには保険金の料率算出ロジックが多数含まれています。24時間365日利用される、非常にミッションクリティカルなシステムであったため、料率算出ロジックを新規開発してプログラム品質が低下するリスクを回避したいと考えたのです。

 そこで、プロジェクトチームは、オンライン処理に関してはWebシステム化することもあって主要部分をJavaで新規開発し、料率算出ロジックについては既存のCOBOLプログラムを利用すること、バッチ処理については、すべてCOBOLで開発するという方針を固めました。

 では、そのCOBOLをどのように選択するか。ベンダーロックインからの解放をめざしていたことから、グローバルなCOBOL専業ベンダーであるマイクロフォーカスに着目。まずは、マイクロフォーカスのプログラム解析ツールを使って既存COBOL資産の分析を行いました。

榎本雅夫氏
株式会社NTTデータ
ライフサポート事業本部
ワークサポート事業部
開発統括部 第一システム担当
課長代理 榎本雅夫

 さらに、Javaで開発したオンライン処理プログラムとCOBOLで開発したバッチ処理プログラムが同じデータを更新するケースに備えて、データベースの2フェーズコミット機能を、COBOL実行環境であるMicro Focus Server for SOAで実現できるか試用により詳しく調査。その結果、可能であることが判明したため、 2006年、マイクロフォーカスCOBOL製品の採用を正式に決定しました。株式会社NTTデータ ライフサポート事業本部 ワークサポート事業部 開発統括部 第一システム担当 課長代理 中智晴氏は、選択理由を次のように語ります。

「マイクロフォーカスのCOBOLは、オープン環境での業界標準といえる製品だったので選びました。特定ベンダーのシステム環境に縛られずにすむというのが魅力で、最終的には利用しないことになったのですが、実行環境がデータベースの2フェーズコミット機能にも対応していたことも大きな要因でした」

坂口隆輔氏
大明株式会社
ITソリューション事業本部
システムエンジニアリング部
シニア・エンジニア
坂口隆輔

 これは、既存COBOL資産のストレートコンバージョン・プロジェクトではありません。既存の料率算出ロジックのJavaプログラム内での活用、統廃合を見極めながらのプログラム共通化、新規要件の追加などといった点に主眼が置かれて開発が進められました。開発当時の様子を、株式会社NTTデータ ライフサポート事業本部 ワークサポート事業部 開発統括部 第一システム担当 課長代理 榎本雅夫氏は次のように述懐します。

「ピーク時には約400名の技術者が携わった大規模開発でした。すべてがCOBOL技術者だったわけではなく、チームで共有する規約づくりなどには知恵を絞る必要がありましたが、COBOLで開発する部隊には、統合開発環境であるMicro Focus Server ExpressやMicro Focus Net Expressを配布したところ、特別な教育研修を行わなかったにも関わらず、混乱なく開発が進みました。開発者向けのマイクロフォーカス主催のセミナーやトレーニングも役に立ちました」

 大明株式会社 ITソリューション事業本部 システムエンジニアリング部 シニア・エンジニア 坂口隆輔氏は、基盤周辺のバッチ処理系プログラム開発でチームをリードしていたエンジニアです。「私自身は、統合開発環境を利用する機会はあまりなかったのですが、ログの出力プログラムをC言語で記述する際、Micro Focus Server for SOAが充実したライブラリを提供してくれたので、迅速に開発できました」

新システムの概要
新システムの概要

●The result

 プロジェクトは予定どおり、2011年5月に本稼働を果たしました。今日まで順調に業務を支援しており、新システム環境下、5Mステップに上っていたプログラムは3Mステップの容量に整理され、SLA(Service Level Agreement)として求められた“オンライン処理の90%タイル値が2.5秒以下”という基準も難なくクリアしています。

 何より、示された予算内で開発を完了したことにより、プロジェクトの目的であったTCOの削減が、また特定のベンダーに依存しないシステム環境が実現しました。

 NTTデータ社内においても、今回のプロジェクトで実施した、既存COBOLプログラムの再利用、COBOL/Java連携ソリューションは高い注目を集めています。

「われわれに問い合わせが寄せられるぐらいニーズがあり、今回の手法が、システム開発パターンの一つとして当社のソリューションカタログに掲載される予定です」(中氏)

 一方、榎本氏は次のように語ります。「今回の経験で大規模なCOBOL開発を管理する自信ができました。COBOL技術者が減少しているといわれていますが、このような統合開発環境をベースとした開発体制を取ることによって、数百人規模のメンバーが関わるようなプロジェクトでもスムーズに進められると思います」

 国家予算の適正利用が叫ばれる今日、NTTデータによって開発されたCOBOL/Java連携の新・保険金申請給付システムは、目標を達成したばかりでなく大きな進化を遂げました。

Technical Keyword

メインフレームからオープン環境へのマイグレーション
既存資産を有効活用したCOBOL/Java連携

ユーザープロフィール

株式会社NTTデータ

本社:東京都江東区
設立:1988年5月
資本金:1,425億2,000万円(2011年3月31日現在)
売上高:1兆1,619億円(2010年4月1日~2011年3月31日)
従業員数:10,139名(2011年3月31日現在))
事業内容: •システムインテグレーション事業
•ネットワークシステムサービス事業
•その他これらに関する一切の事業
URL: http://www.nttdata.co.jp/
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