社団法人 岡山県農協電算センター |
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一部業務の全国センター移管を契機に、全システムのダウンサイジングを決断 |
Highlights
Business
社団法人岡山県農協電算センターは、岡山県下JAグループのための情報サービスセンター。会計・経営管理などの管理業務、組合員情報などの組合員業務、農業資材購買などの購買業務、生産物を市場等へ販売する販売業務、共済業務など、事務処理を全面受託して、JAの経営改善、事業運営効率化に寄与している。
Challenge
7年前、この内の一つである信用業務を、全国統一システム(JASTEM)へ移行することになった。その際、移行後のシステム総費用の大幅な増加が予測されたため、県下JAグループにかかる電算コストの削減が大きな課題となり、最少の資源で最大のサービスを行うべくオープン系システムへの移行が決定された。
Solution
ダウンサイジングにあたっては、基本的にメーカーにとらわれないオープン系環境構築、組織内で開発・運用が可能なように環境の統一が目指された。そうした中で、他県の農協電算センターでも採用実績があり、信頼性の高かったMicro Focus COBOLを採用。
Results
オープンシステム化された環境は変化に強くなり、Micro Focus COBOL利用を始め環境を統一したことで、システムはきわめて安定的に稼働している。エンジニアはスキルを蓄積しやすくなり、開発・保守・運用の工数もコストも大きく削減された。
JAの組合員およびJAの経営・生活の向上に役立つ情報とシステムを提供することを目的に設立されたのが、社団法人岡山県農協電算センターです。同法人では、業務の一部が全国統一システムに移管されるのを契機に、同法人が開発・運用するシステムコストの大幅削減をめざし、全面ダウンサイジングを決断しました。オープン環境への移行は、一からの再構築、単純移行型ダウンサイジングが適材適所で選ばれましたが、どちらの場合も、アプリケーション記述言語には、Micro Focus COBOLが選択されました。
●The company
社団法人 岡山県農協電算センターは、1978年、JAの組合員およびJAの経営・生活の向上に役立つ情報とシステムを提供することを目的に設立された岡山県下JAグループのための情報サービスセンターです。
設立以来、「JA総合情報システム」を構築し、会計・経営管理などの管理業務、組合員情報などの組合員業務、貯金、為替などの信用業務、農業資材購買などの購買業務、生産物を市場等へ販売する販売業務、共済業務と事務処理を全面受託して、JAの経営改善、事業運営効率化に寄与してきました。それとともに、生産者・担い手を始めとした組合員の経営支援のためのシステム提供も行っています。
また近年では、地域農業の振興と安全・安心な農畜産物の提供を支援すべく、ITを活用した「総合農業情報システム」の構築も推進しています。
●The challenge
岡山県農協電算センターでは、冒頭でも触れたように、管理、組合員、信用、購買、販売、共済と多岐にわたる分野のシステム開発と運用をメインフレームベースで行っていました。7年前、この内の一つである信用業務を、全国統一システム(JASTEM)へ移行することになりました。その際、移行後のシステム総費用の大幅な増加が予測されたため、県下JAグループにかかる電算コストの削減が大きな課題となりました。
岡山県農協電算センターとしては負担増を会員JAに強いるのは不本意なことです。検討を重ねた結果、信用事業ほどの堅牢性が求められなくなった県システムを要求に見合ったコスト環境に再整理することとして浮上したのが電算センターのシステム基盤を改革することでした。「最少の資源で最大のサービスを行う」ことを目指し、コスト面・環境面・技術面など熟慮の末、システム基盤のオープン化による全面ダウンサイジングを決断しました。コスト削減は勿論ですが、新規業務システムに着手する際も幅広い選択肢が持てるオープン系基盤を整備することで、将来に向けてのシステムの柔軟性・拡張性も見据えていました。
●The solution

開発部 部長 児子晴一氏
岡山県農協電算センターのシステムサイズは、信用業務を除くと約400万ステップありました。それを、パッケージを採用して構築するか。一から再構築しなおすか。メインフレームのプログラム資産を単純にオープン環境に移行するか。ダウンサイジングの方策がいくつかある中で、同法人が選択したのは、再構築と単純移行型ダウンサイジングでした。この決定の理由について、社団法人岡山県農協電算センター 開発部 部長 児子晴一氏は次のように語ります。
「パッケージが選択できれば、短期導入が可能でコストも安価に抑えられますが、当時我々のシステムに適したパッケージはありませんでした。一からの再構築はワークロードがかかりますが、柔軟性の高いシステム構築が可能です。それまで会計処理中心の設計思想で構築されていた購買業務に関しては、物流管理中心に作り変えたかったため、再構築で行こうということになりました。しかし、業務を変更する予定のないシステムは、開発期間が短く、安定稼働させやすい単純移行型ダウンサイジングを選択することにしました」
2003年9月、まずはJASTEM移行を実現させるとともに、端末のWeb化と汎用機システムのダウンサイジングに向けた事前整備を行ないました。2年後、一からの再構築を決定した購買業務がオープン化されました。このシステムに関しては、予定されていた開発期間が短かったこともあって、他県の電算センターで先行開発されたシステムを雛型とし、オンライン処理に関してはフレームワークを使用したJava、バッチ処理に関してはMicro FocusのCOBOL製品「Server Express」が採用されました。
そして2007年9月、残る会計、顧客、管理、共済業務に関するシステムも全面的にダウンサイジングされました。こちらは単純移行型で行われ、プログラムはオンライン処理、バッチ処理ともにMicro Focus Server ExpressでUNIX環境へ移行されました。それらのプログラムは以前、PL/IやIBM-COBOLで記述されていたものでした。児子氏はこの選択について次のように語ります。

開発部 次長 宗澤国昭氏
「ダウンサイジングでの環境構築では、基本的にメーカーにとらわれないオープン系環境を志向しました。また、我々は後々組織内で効率的な開発・運用体制を確立していきたかったため、環境の統一も目指しました。そうした中で、Micro FocusのCOBOL製品は、他県の電算センターでも採用されていて、オープン系COBOLとして業界で豊富な実績もあり、購買業務での採用で安定稼働することも分っていたことから、もう全面的にこれで行こうということになったのです。COBOLは当センターでは長い間使用していませんでしたが、一般に普及していて信頼性と継続性が保証され、メインフレーム時代からなじみがあります。2003年9月のJASTEM移行時、その後のダウンサイジングをにらみ新規プログラムはすべてメインフレームで使っていたPL/IからCOBOLに切り替えていました。アプリケーションを作ることが本業であるわれわれとしては、道具を一つに絞り、本業に集中したいという思いでした」
社団法人岡山県農協電算センター 開発部 次長 宗澤国昭氏からは、Micro Focus製品の利用実感について以下のコメントをいただきました。
「エンジニアは、メインフレームのホストCOBOLと大きく変わらないため、開発・保守する点で何ら問題ないと言っていますね。これまでメインフレームでアプリケーションを開発した経験があってCOBOLが分っていれば、容易にサーバのアプリケーション開発に加わることができます。開発生産性を落とすことなくダウンサイジングプロジェクトを推進できたのは大きな利点でした」
●The result
7年前にダウンサイジングを決定したとき、岡山県農協電算センターは以下の目標を立てていました。
- JAの要望に迅速、柔軟に対応できるシステム基盤と人材の確保
- IT時代に対応できる技術集団化
- 健全なセンター運営のための開発、保守、運用コスト圧縮
それが完成した現在、これらの目標は見事達成され、オープンシステム化された環境は変化に強くなりました。また、Micro Focus COBOL利用を始め環境を統一したことで、システムはきわめて安定的に稼働し、エンジニアはスキルを蓄積しやすくなり、開発・保守・運用の工数もコストも大きく削減されたのです。
今後は、構想の一つであった新規情報系システムの開発を積極的に進め、県下JAグループや農家の経営をさらに支援していく予定です。
Technical Keyword
メインフレームからUNIX環境への移行
Web端末ベースでシステム再構築
ユーザープロフィール
社団法人 岡山県農協電算センター
所在地:岡山県岡山市
設立:1978年4月
出資金:6億5,120万円
従業員数:49名(2007年10月現在)
事業内容:岡山県内の農業協同組合(JA)、連合会等が利用する業務システムやネットワークの開発・運用
URL:http://www.oy-ja.or.jp/

