住商情報システム株式会社
MicroFocus COBOLによる
物理3階層C/S型基幹システム構築の経験を活かして、
ソリューション・プロバイダ事業に着手
●トータルソリューション提供企業
日本のIT業界で住商情報システム株式会社といえば、常に有力システムインテグレータの上位にランキングされる企業です。1969年の設立以来、ユーザーニーズに的確に対応し、先進技術とノウハウを着実に蓄積・深化、グローバルなビジネスを展開してきました。パッケージソフトウェア・ソリューションの提供でも知られており、導入企業が1,500社を超えた統合型基幹業務パッケージ「ProActive」、BtoB、BtoCの電子商取引を提供する「CommerceExpress」などはその好例といえるでしょう。市場創造型トータルソリューション提供企業、それが同社の事業活動を端的に示すスローガンです。
●全社基幹システム「Seina21」
1996年、同社はメインフレーム上で稼動していた全社基幹システム「Seina(シーナ)」をオープン系クライアント/サーバ型システムにダウンサイジングしました。それが「Seina21」です。このSeina21は、データベース・サーバ、アプリケーション・サーバ、クライアントの物理3階層からなる画期的な3階層クライアント/サーバ型システムでした。これは業務ロジックを中央のアプリケーション・サーバ層に集中させることで、システムの拡張性を容易にし、クライアントの管理を大幅に軽減する理想的なソリューションとして登場したのですが、当時、効果が明確に予測できないとして実際に導入する企業はなかなかありませんでした。そうした中、住商情報システムは自ら実証実験を行ったのです。それは、メインフレームクラスの信頼性を保ちつつ、大幅なダウンサイジングを実現するチャレンジでもありました。可用性を高めるため、データベース・サーバはUNIXベースで東京本社、大阪本社で分散して運用、業務アプリケーションはWindowsNTサーバ12台で互いに持ち合いました。随所にオープン系システムでの運用管理アイデアに満ちた「Seina21」は1998年の完成当時、IT系マスコミの多くから取材が殺到しました。
●最もオープンなMicroFocus COBOLを選択
同社がこのシステムで業務ロジックを記述する言語として選択したのがCOBOLでした。メインフレーム時代のプログラムを再利用したのではありません。業務が大きく拡張していたので、まったくゼロからの開発を予定していました。ですから、CやC++を選んでもよかったのです。しかし、選んだのはCOBOLでした。
それは事務系の業務を記述するのに長け、業務にとって重要な数字を厳格に扱い、プログラムが読みやすいというCOBOLの利点を評価したからでした。また、一ベンダーの開発意向によって二転三転する他の言語と違って、COBOLにはすでに約20年の供給実績があり、これからも恒常的にサポートされることが見通せます。また、同社の社内でCOBOLの技術者が豊富に存在した、ということがありました。
COBOLを提供するベンダーがある中で、同社がマイクロフォーカス株式会社 MicroFocus COBOLを採用したのは、メインフレーム時代も利用し、またこれまで販売代理店として約15年間の長きにわたって製品を扱ってきてよく知っていたということもあります。しかし、決め手は“オープン性と拡張性だった”と、住商情報システム株式会社 パッケージ・インテグレーション事業部 e-パッケージ営業部 副部長 鳴尾秀樹氏は語ります。
「ハードウェアベンダーが提供するCOBOLはハードウェアに依存する部分があって、一度採用するとそのベンダーのハードウェアから脱却できないというデメリットがあります。システムイングレータという立場上、できるだけ採用するソフトウェア・コンポーネントはオープンなものにしておきたかったというのがあります。一方、ソフトウェア専業のベンダーでCOBOL製品を提供しているところはありますが、それはオフコンクラス以下のハードウェアで利用されることを前提にしています。標準という観点で検討すると、自然とMicroFocus COBOLになったのです。」
実際に開発を担当された住商情報システム株式会社 総経本部 情報システム部 情報システム課長 浦井聡氏は、MicroFocus COBOLの魅力を次のように語りました。
「ステップ実行によるデバッグ中にプログラムのエラーを見つけてくれるAnimatorという機能がいいですね。それまで紙の上でプログラムを追いかけていくしかなかったのが、COBOLの方で教えてくれます。壁にぶつかったときにはよく利用しました。この機能は結果的に開発期間の短縮に大いに役立ってくれましたね。
また、移植性の高さも評価しています。現在は業務アプリケーションをWindowsNTサーバ上で動かしていますが、月次決算処理の部分などはパフォーマンスが落ちたらUNIXに載せ変えようと思っています。そうした場合も、大きく書き換えることなく今までのプログラムをそのまま移せます。業務の拡張に柔軟に対応できるというのが、システム開発部門にとってはありがたいですね。」
![]() 住商情報システム株式会社 パッケージ・インテグレーション事業部 e-パッケージ営業部 副部長 鳴尾秀樹氏 |
![]() 住商情報システム株式会社 総経本部 情報システム部 情報システム課長 浦井聡氏 |
●ソリューション・プロバイダ事業に進出
「Seina21」の完成は、同社にシステム運用コストの半減という劇的な効果をもたらしました。また、この実績は同社のシステム・インテグレーション事業の広告塔となり、物理3階層クライアント/サーバ型システム構築という大型案件をすでに何件も受注しています。 そして2001年2月、同社はマイクロフォーカス株式会社とMicroFocus COBOLのソリューションプロバイダとして戦略的提携を締結しました。販売代理店としてだけでなく、企業のMicroFocus COBOLによるシステム開発をトータルでサポートすることを決定したのです。 「一部にCOBOLは過去の技術という認識があるようですが、そんなことはありません。実際、プログラミング言語として、今もCOBOLは選択され続けています。」 「われわれ技術者からすると、厳格に正確に数字を扱ってくれるCOBOLは、安心して使える言語です。長く市場にあるというだけでよく見ようともせず、好き好んでCやC++で苦労を買うようなことは非常にもったいないことです。MicroFocus COBOLは非常に完成度が高い製品なので、その長所をお客さまに積極的にお伝えしていきたいですね。」 と、鳴尾氏、浦井氏はそれぞれにソリューション・プロバイダ事業への意気込みを語ります。 今後は物理3階層クライアント/サーバ型システムの実績に加えて、インターネットを中核とした3階層システムの構築ノウハウの蓄積にも注力されていく予定。日本のIT業界を牽引するトップランキングのシステムインテグレータとして、構想は次々と広がっています。
ユーザープロフィール
本社:東京都墨田区
設立:1969年10月
資本金:171億1,500万円(2000年3月現在)
売上高:528億5,800万円(2000年3月期)
従業員数:1,320名(2000年3月31日現在)

