ヤマギワ株式会社

ヤマギワ株式会社

事業の選択と集中を機に、情報システム基盤を全面刷新
迅速なリホスト実現の一翼を担ったMicro Focus COBOL

Highlights

Business

照明とインテリア設計をトータルにとらえ、スペースデザインの視点から空間提案を展開しているヤマギワは、人のいる空間を理想的な環境とするため、長い経験と研究、開発を重ね、世界の最新情報と技術を導入するとともに、日本からのデザイン発信に努めている。

Challenge

21世紀に入って、同社は事業の選択と集中を行い、それに伴ってメインフレームを中心とした情報システムを全面的に見直すことを決断した。最初に検討したのはERP導入だったが、同社のビジネスに合致しないことがわかり、他の方策を探すことになった。

Solution

中長期的な視点でシステムを進化させていきたい意向を持っていた同社は、まずはストレートコンバージョンによるリホストでオープンプラットフォームへ移行することを決断。その手段として選択したソリューションが、リホストツール「OpenFrame」とオープンCOBOLのデファクト「Micro Focus COBOL」製品の組み合わせだった。

Results

新しいプラットフォームで稼働し始めた新基幹システムは、オンライン処理で約20%のレスポンス向上、約3割のコスト削減を実現。事業環境が激動する現代にあっても迅速な変化対応が可能なシステム基盤が整備された。

照明とインテリア設計をトータルにとらえ、スペースデザインの視点から空間提案を展開しているヤマギワ。同社は、21世紀に入って事業の選択と集中を行い、それに伴ってメインフレームを中心とした情報システムを全面的に見直すことを決断しました。当初はERP導入を検討したものの、同社のビジネスに合う製品がなく断念、ストレートコンバージョンによるリホストでオープンプラットフォームへ移行することを選択します。その際に採用したオープンCOBOL製品がMicro Focus Server Expressでした。新しく稼働し始めた新基幹システムは、オンライン処理で約20%のレスポンス向上、約3割のコスト削減を実現。事業環境が激動する現代にあっても迅速な変化対応が可能なシステム基盤が整いました。

●The company

 “明かり”という言葉が示すとおり、照明は人の心や身体にプラスの効果をもたらします。心地よい光、感動を与える光、魅せる光、効率を上げる光、やすらぐ光。ヤマギワ株式会社はヤマギワブランドを擁し、照明とインテリア設計をトータルにとらえ、スペースデザインの視点から空間提案を展開しているメーカーです。人のいる空間を理想的な環境とするため、同社は、長い経験と研究、開発を重ね、世界の照明トップブランドとのネットワーク構築やデザイナーとのコラボレーションを通じ、世界の最新情報と技術を導入するとともに、日本からのデザイン発信に努めています。

●The challenge

 21世紀に入って間もなく、ヤマギワは一つの大きな決断を下しました。それまで照明器具、家庭電化製品、音響機器、音楽・映像・ゲームソフト、パソコンおよびOA機器の販売などと多岐にわたっていた販売品目を、その将来戦略に沿う形で、照明器具および家具などインテリア製品分野に絞りこんだのです。それは、成長を続けるための選択と集中でした。

 そうなると、当然ながら情報システムのあり方も見直しが必要になります。同社は過去20年以上にわたりメインフレームを中心とした情報システム環境を構築してきましたが、次第にシステム要員が確保しにくくなりつつあり、外部システムとの連携など事業環境の変化に迅速に対応できないといったメインフレームのデメリットを実感し始めた時期でもありました。事業再編を好機として、抜本的な改革を行うことを決定したのです。目的は変化に強い柔軟なシステム、そしてコストパフォーマンスの高いシステムの構築です。つまりは、情報システムを進化させるITモダナイゼーションの実践です。

 情報システムの進化にはいくつか方法があります。次世代情報システムアーキテクチャとして注目を集めているSOAを採用する。メインフレーム上のプログラム資産を他の言語環境に変換する。ERPなどパッケージソフトウェアを導入してリプレースする。プラットフォームをメインフレームからオープン環境にリホストする。情報システム環境を一から作り直す。ヤマギワの場合、まず考えたのがERPの導入でした。業務の進め方をパッケージに合わせるビジネスプロセスリエンジニアリングも視野に入れて検討したのですが、結果的にこれはうまくいきませんでした。ヤマギワの業態に合った製品がなかったからです。同社には、メーカーの側面もあれば、卸業としてのビジネスもあります。秋葉原や青山、大阪、名古屋などではショップも展開しています。そのような商流の川上から川下までカバーするERPパッケージは存在せず、採用するとなれば膨大なボリュームのカスタマイズが必要になります。それではもはや、パッケージソフトウェアの導入ではありません。

●The solution

 同社は再度、システムの方向性を見つめ直しました。その結果、メインフレーム上のプログラム資産をオープンなプラットフォームへ移行するリホストという方法を採用することにしました。システム刷新を立案してから時間が経過しており、新システムを迅速に立ち上げたい意向がありました。リホストならストレートコンバージョンを選択すれば短期開発が可能で、いったんオープンなプラットフォームに移してしまえば、外部システムとの連携やシステム拡張が柔軟に行えるようになります。着実なステップでシステムを進化させていきたい意向を持っていたヤマギワには最適の方策でした。

 では具体的にどう迅速にリホストするか。この課題を乗り切るために、同社ではシステムインテグレーターを務める株式会社シーイーシーとも相談した結果、メインフレーム上の全プログラム資産をまったく書き換えることなくオープン環境へ移行できる日本ティーマックスソフト株式会社のOpenFrameとマイクロフォーカスのCOBOL製品を選択しました。この選択の理由は、OpenFrameはリホスティングソリューションとして世界的に評価の確立した製品であり、またMicro Focus Server Expressも世界レベルで豊富な実績を持つ事実上の業界標準オープンCOBOL製品であったことでした。

 今回のリホストでは、旧システムのメインフレームが富士通製で、EBCDICコードを意識して作成されているプログラムロジックの取り扱いに苦労するかもしれないと当初予想されていたのですが、Micro Focus のCOBOL製品は、プログラムを書き換えることなく動作を一致させる豊富なオプション設定を提供しているため、柔軟な対応が可能だったそうです。移行作業を任された株式会社シーイーシーは、富士通の文字コード変換ツールでEBCDICコードからシフトJISコードに変換した後、OpenFrameを利用してストレートマイグレーションするという手順を取りました。シングルバイトスペースとダブルバイトスペースの取り扱いに関してはロジックの見直しが必要になりましたが、同社のプログラム解析ツールを利用することで問題を回避しました。

 マイクロフォーカスの製品・サービスについては、リホストプロジェクトチームの方々から「OpenFrameが提供しているCOBOLプリコンパイラとMicro Focus COBOL製品の相性がよく、驚くほどスムーズにプログラム移行が実現できた」「マイクロフォーカスは製品を利用する上での質問事項に対してサポートラインの対応が早く助かった」と評価いただきました。

マイグレーション実施前/実施後
マイグレーション手段
作業期間

●The result

板橋純一氏
ヤマギワ株式会社
支援本部 経営管理担当
マネージャー
板橋純一

 オープンプラットフォームに移行された新基幹システムは、2007年9月に無事にカットオーバーを果たしました。以来、4ヶ月順調に稼働しており、従来と比較してオンライン処理に関しては約20%レスポンスが向上し、ひと月あたりのシステム維持コストも、回線コスト込みで約3割の削減が実現しました。

ヤマギワ株式会社 支援本部 経営管理担当 マネージャー 板橋純一氏は、この成果に対して、次のように語っています。「メインフレームは、何か機能を付加したい、あるいは整理・統合したいと考えたときに、大きいシステムであるがためにそれを実行に移すのが非常に大変でした。また、一度検討したERPは、四角い空間に丸を収めるような感覚の作業で当社にはまったく合いませんでした。そういう意味では、今回メインフレームのプログラム資産をオープンプラットフォームに移したことは最適解だったと思っています。機敏に動けるようになったことは大きい成果で、また、この環境でメインフレームとほぼ同等の99.9…%といった可用性を実現できたのは、すばらしいと感じています」

 現在、同社では全社百数十台のネットワークプリンタのリプレースが進行中ですが、選択できる機種に制約のあったメインフレーム時代とは違い、純粋に性能や価格で比較検討できるようになり、こうした一件からもオープンプラットフォームのメリットは実感できるようです。

 まずは今回、事業環境が激動する現代にあっても迅速な変化対応が可能なシステム基盤が整備されました。今後、BtoBビジネスを担当する営業部隊向けの支援システムなど、同社のコアコンピタンスをさらに活かせる新規システムの構築が検討されています。

新システムの構成
新システムの構成

Technical Keyword

富士通メインフレームからLinux環境へのリホスト
OpenFrame利用によるストレートマイグレーション

ユーザープロフィール

ヤマギワ株式会社

本社:東京都千代田区
設立:1946年12月
資本金:3億5,100万円
売上高:207億400万円(2007年2月期)
従業員数:442名
事業内容:照明器具の製造販売、家具・インテリア用品および輸入家電の販売など
URL:http://www.yamagiwa.co.jp/

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