COBOPT環境変数

ユーザのデフォルトのオプションは、COBOPT 環境変数を使って定義します。 COBOPT には、オプションや、オプションを指定しているファイルへのパスを設定することができます。この環境変数に指定したオプション (または指定したパスにあるファイルに指定されたオプション) で、$COBDIR/etc/cobopt に定義されているシステムのデフォルトのオプションを補足したり、上書きしたりすることができます。オプションは複数行にまたがって定義することができます。各行は、ファイル $COBDIR/etc/cobopt についての説明に示している形式にする必要があります。

COBOPT 環境変数を設定する場合は、値全体を 単一引用符 (') または二重引用符 (") で囲むと、 1 つの値を複数行を使って設定することができます。これらの引用符で囲まれた値は、複数行に渡っていても、各行は 1 つの値の一部として UNIX シェルで処理されます。Bourne シェルの場合は、Enter キーで改行を示します。その他のタイプのシェルでは、改行を別な方法で示す必要があります。値に二重引用符を含める場合は、たとえば、バックスラッシュ (\) を前に付けるなどして、シェルで処理されないようにしてください。

環境変数の設定や、シェルの処理に関する詳細は、ご利用の UNIX システムのマニュアルを参照してください。

有効な cob のコマンド行を COBOPT 環境変数に設定することができます。この行で cob の -v フラグを指定すると、この行が cob に渡された際に、行全体が画面にエコーされます。

COBOPT を次のように指定します。

COBOPT="set COBCPY=/usr/lib/cblcpy:$COBDIR/cpylib:$HOME/mylib::
-N nobound -C \"ans85 noalter list\"
cobextn: .AD .FD"
export COBOPT

このように指定した場合に、cob コマンドを実行すると、cob では、環境変数、 COBCPY が設定されます。cob は指令、 ANS85 NOALTER LIST をコンパイラの構文チェックフェーズに、指令、 NOBOUND をコンパイラの生成フェーズに渡します。二重引用符を使用した場合は、$COBDIR および $HOME はシェルで展開されますが、単一引用符を使用した場合はこれらは展開されません。

COBOPT を次のように指定します。

COBOPT='-C "copyext=CPY,cpy nooptional-file" -N "nobound"'

このように指定すると、cob では指令、 COPYEXT"CPY,cpy"、および NOOPTIONAL-FILE がコンパイラの構文チェックフェーズに渡され、NOBOUND 指令がコンパイラの生成フェーズに渡されます。

COBOPT 環境変数には、正当な cobコマンド行であれば何でも指定することができます。コマンド行に -v が含まれていれば、これらを含めた完全なコマンド行が表示されます。