cob のオプションは、様々な方法で指定することができます。指定方法によって、cob で処理される順番が決まります。cob コマンドは、指定方法別に、オプションを左から右へと処理します。一般には、1 つのオプションが複数回指定された場合に、cob では、そのオプションを最後に処理した際の設定が使用されます。オプションの中には、コンパイラ指令を指定できる -C、および -N のように、反復して使用できるものがあります。
cob コマンドの起動時に、オプションが検索される場所を、検索される順に次に示します。
-
$COBDIR/etc/coboptファイルに指定されている、システムのデフォルトのオプション
cobコマンドは、起動されるとまずはじめにこのファイルを参照します。
ファイル
$COBDIR/etc/cobopt の内容は、同じ $COBDIR を使用するすべての利用者に影響します。このファイルを書き換えるには注意を必要とします。
- 環境変数、 COBOPT に指定されている、ユーザのデフォルトのオプション
- cob のコマンド行に指定された、実行時のオプション
例
$COBDIR/etc/cobopt ファイルに以下の内容が書かれています。
-U -P -C "ans85 noalter warning=1"
cobコマンド行では以下のように指定します。
cob -xU -C alter -C warning=2 prog.cbl
この場合、cobコマンドはコンパイラに対して COBOLソースファイル
prog.cbl を ANS85 ALTER LIST"prog.lst" WARNING"2" という指令で引き渡します。この結果、実行形式ファイル
prog が作成され、すべての未解決シンボルは実行時に動的にロードされます。