実行可能なランタイムシステムの作成方法

実行可能プログラム RTS はシステムの実行可能ファイルで、実行時に最初の入口点を指定する必要があります。Object COBOL V4.1 以前では、ユーザプログラムに C および C++ プログラムをリンクする場合は実行可能プログラム RTS が必要でした。しかし、現在は C および C++ プログラムを、呼び出し可能な共有オブジェクトに入れることができるため、このような目的で、実行可能プログラム RTS を作成する必要はありません。詳細は、『呼び出し可能な共有オブジェクト』の章を参照してください。

実行可能プログラム、 RTS は、cob を使用して作成することができます。次に例を示します。

cob -xo rts.new subprogs.c -e ""

このように指定すると、デフォルトのランタイムシステム ($COBDIR/bin/rts32 または $COBDIR/bin/rts32_t) と同レベルの機能を持つ実行可能プログラム RTS を作成することができます。この RTS プログラムには、subprogs.c ファイル内の C のサブルーチンも組み込まれます。そのため、実行時にコマンド行で次のように入力すると、動的にロード可能なプログラム myapp を実行することができます。

./rts.new myapp

cob-e "" オプションを指定してビルドしたシステムの実行可能プログラムは、実行時に実行可能ファイルの入口点の指定が必要となります。