アプリケーションを短期実行要求によって呼び出すと、そのアプリケーションが正常に終了するときでも、またはランタイム・システム・エラー発生により終了するときでも、応答が生成されクライアントに返される前にアプリケーション・コンテナは初期状態に戻ります。
通常は、応答をクライアントに戻したサービス実行プロセスは、エンタープライズ・サーバから新たな要求処理を通知されるまで待ちます。しかし次の場合、アプリケーション実行の後にサービス実行プロセスが終了してしまいます。
- 何らかの理由でコンテナの完全性が損なわれた場合 (例えば、114 エラーなどのランタイム・システム・エラーが発生したとき、またはアプリケーションによりロードされた実行可能ファイルをアンロードできなかったときなど)。
- サービスをディプロイする前に、[Enterprise Server Run-time Configuration] ダイアログ・ボックスの [Deployment Characteristics] タブで、[Reuse container after application termination] をオフにした場合。このチェックボックスをオフにするのは、アプリケーションの安全な再利用に支障を引き起こす状態でアプリケーションがアプリケーション・コンテナを終了しようとするときです。例えば、アプリケーションが複数の言語で開発されており、COBOL 以外のモジュールがアプリケーションの終了前にリソースを解放しない場合などです。
- サービスをディプロイする前に、[Enterprise Server Run-time Configuration] ダイアログ・ボックスの [Deployment Characteristics] タブで、[Reuse container after non-fatal run-time system error] をオフにして、致命的ではないランタイム・システム・エラーによってアプリケーションが終了した場合 (例えば、エラー 173「Program not found (プログラムが見つかりません)」など)。このチェックボックスをオフにするのは、アプリケーション実行中に発生するどのランタイム・エラーもコンテナの完全性を損なう重大な障害になる、と判断した場合です。
このような状況が発生した場合、エンタープライズ・サーバは終了したサービス実行プロセスに代わって新しいプロセスを開始します。