Java による JVM COBOL の呼び出し例

次の例は、Java プロジェクトの作成方法と、作成されたプロジェクトが JVM バイト・コードにコンパイルされた JVM COBOL プログラムにアクセスする方法を示しています。

Eclipse ワークスペースで、COBOL プログラムの JVM COBOL プロジェクトを作成します。
1. [File > New > COBOL JVM Project] をクリックします。
2. プロジェクト名を CobolProject と入力します。
3. [Finish] をクリックします。
JVM COBOL プロジェクトに COBOL クラスを追加します。
1. [File > New > COBOL JVM Class] をクリックします。
2. [Package] フィールドで com.microfocus.test を指定します。
3. クラス名に CobolCalculator を指定します。
4. [Finish] をクリックします。
  プロジェクトにクラスが追加され、そのクラスがエディタで開きます。

新たに生成されたクラスに次のコード・スニペットを追加します。

       class-id com.microfocus.test.CobolCalculator public.

       working-storage section.

       method-id add.
       local-storage section.
       procedure division using by value firstNumber as binary-long,
                                by value secondNumber as binary-long,
                                returning result as binary-long.
           
           add firstNumber to secondNumber giving result
           goback.
           
       end method.
       
       end class.

Eclipse ワークスペースで、呼び出し Java プログラムの Java プロジェクトを作成します。
1. [File > New > Project > Java > Java Project] をクリックします。
2. [Next] をクリックします。
3. プロジェクト名に JavaProject を指定します。
4. [Finish] をクリックします。
5. [Open Associated Perspective] ダイアログ・ボックスで [No] をクリックします。
Java プロジェクトにクラスを追加します。
1. [File > New > Other > Java > Class] をクリックします。
2. [Next] をクリックします。
3. [Package] フィールドで com.microfocus.javademo を指定します。
4. クラス名に JavaCalculatorClient を指定します。
5. [Finish] をクリックします。
  Java プロジェクトにクラスが追加され、そのクラスがエディタで開きます。
Java クラスで次のコードを貼り付けます。
```
package com.microfocus.javademo;

public class JavaCalculatorClient {

/**
* @param args
*/
	public static void main(String[] args) {

	CobolCalculator cobolCalculator = new CobolCalculator();
	System.out.println(cobolCalculator.add(10, 5));

	}  
}
```
ここで、Java コードは、JVM COBOL プロジェクトで定義された CobolCalculator クラスを使用することに注意してください。ただし、Java プロジェクトと JVM COBOL プロジェクトとの相互運用がまだ有効ではないため、COBOL クラスは認識されず、上記のコードでエラーが発生します。
Java が JVM COBOL にアクセスできるようにするには、Java プロジェクトの Java ビルド・パスに JVM COBOL プロジェクトを次のように追加します。
1. [Navigator] で Java プロジェクトを選択します。
2. [Project > Properties] をクリックします。
3. 左側のペインで [Java Build Path] をクリックします。
4. [Projects] タブをクリックします。
5. [Add] をクリックします。
6. リストから COBOL JVM プロジェクトを選択して、[OK] を 2 回クリックします。
JVM COBOL Runtime mfcobolrts.jar をプロジェクトのクラスパスに追加します。
1. [Navigator] ウィンドウで Java プロジェクトを選択して、[Project > Properties] をクリックします。
2. [Java Build Path] を選択します。
3. [Libraries] タブをクリックします。
4. [Add External JARs] をクリックして、<installdir>\bin (Windows) または $COBDIR/lib (Linux) で mfcobolrts.jar を選択します。
5. [Open]、[OK] をクリックします。
Java ソース・ファイルで COBOL クラスをインポートするインポート文を追加します。
1. エディタで Java クラス JavaCalculatorClient.java を開きます。
2. ファイルの上部に次のコードを挿入します。
```
import com.microfocus.test.CobolCalculator;
```
  注：これは、エディタで Eclipse Quick Fix 機能を使用する場合と同じです。
  - 未解決のクラス CobolCalculator をエディタで右クリックします。
  - [Quick Fix] を選択します。[Content Assist] が開き、問題を解決する複数のオプションが表示されます。
  - リストで Import 'CobolCalculator' (com.microfocus.test) をダブルクリックします。COBOL クラスのコードにインポート文が追加されます。
3. プロジェクトをビルドします。このときにビルド・エラーがないことに注意してください。
Java プログラムを実行します。
1. [Run > Run As > Java Application] をクリックします。
2. IDE の [Console] ウィンドウに結果が表示されます。