バックグラウンド解析

リモート COBOL プロジェクトを扱う場合、プログラムのコンパイルやデバッグなどの処理のほとんどはリモート・サーバで行われます。ただし、バックグラウンド解析はローカル・クライアント・マシンで行われ、このアーキテクチャではローカル環境とリモート環境の相違点が原因で解析エラーが生じる可能性があります。

解析エラーが発生する可能性がある場合の例を次に示します。
コピーブックの使用
ソース・コード環境が異なります。
環境変数の使用
プロジェクト・ビルドが環境変数を使用している場合、ローカル環境とリモート環境ではその環境変数が異なる可能性があります。
プリコンパイラの使用
ビルドで使用されるソフトウェア環境は、ローカル環境とリモート環境では異なります。

これらの解析エラーは、プログラム・ビルドには影響しません。ただし、解析エラーの性質によっては問題を修正することができます。例えば、コピーブックの使用時に解析エラーが発生した場合は、リモート・マシン上でコピーブックへのソフトリンクを作成できます。

リモート・マシン上のコマンド・ライン・プロンプトから、次の操作を行います。

  1. プロジェクト・ディレクトリに変更します。
    cd projectdir
  2. 必要なディレクトリまたは個別ファイルでソフトリンクを作成します。
    1. ディレクトリの場合:
      ln -s $COBDIR/cpylib/ cpylib
    2. 個別ファイルの場合:
      ln -s $COBDIR/cpylib/copybook.cpy copybook.cpy

どのような場合でもバックグラウンド解析がトリガしない

この問題は、COBOL エディタ で既に開かれて編集されているファイルに対してのみ発生します。バックグラウンド解析は、(どのような場合でも) トリガされません。場合によっては、存在しないエラーが表示されたり、既存のエラーが非表示になったりすることがあります。

次に例を示します。

  1. エディタで 2 つの COBOL クラスを開きます (CobolClass1CobolClass2CobolClass1CobolClass2 からの成果物 (A2) を使用します)。
  2. CobolClass2 から A2 を削除します。
  3. エディタ内で CobolClass1 ウィンドウに切り替えます。

    CobolClass1 を編集するか、再度開くときには、バックグラウンド解析が CobolClass1 に対してトリガされるまで、エラーはエディタに表示されません 。

注: ビルドを開始した場合、[Problems view] と [Console] にはエラーが表示されませんが、バックグランド解析がトリガされるまでは、エディタには引き続きエラーが表示されます。