リモート・システム・エクスプローラ・サポートの設定

Eclipse IDE のリモート開発サポートは、プログラムをビルドおよびデバッグするために UNIX マシン上で実行されて IDE からのすべての要求を処理する Enterprise Developer に依存しています。Enterprise Developer は、Remote Development Option (RDO) デーモンという UNIX デーモンを提供します。Eclipse クライアントが RDO デーモンに接続すると、RDO デーモンは RDO を起動します。どの環境を使用して RDO デーモンを起動しようとも、その環境はすべてのサーバ (したがって、すべてのビルドおよびデバッグ・セッション) に対して継承されます。

デーモンの起動

重要:デーモンを起動する前に、UNIX マシン上に次のものを用意する必要があります。
  • 任意のバージョンの Perl
  • 任意のバージョンの Java
  • PATH 環境変数で指定されたパス上の as (アセンブラ) および ld (リンク) プログラム

デフォルトのポート (4075) でバックグラウンド・プロセスとしてデーモンを起動するには、スーパーユーザ権限を使用して次のコマンドを実行します。

$COBDIR/remotedev/startrdodaemon

これにより、デーモンはポート 4075 でそのマシンに接続している Eclipse クライアント・プロセスをリッスンするようになります。別のポートを使用する場合は、startrdodaemon コマンドで別のポート番号を指定します。

デーモンは、指定したポートまたは指定した範囲のポートでサーバをインスタンス化するように設定することもできます。これは、ファイアウォールを通じて特定のポートだけを開く場合に特に関連します。これを行うには、スーパーユーザ権限を使用して次のコマンドを実行します。

$COBDIR/remotedev/startrdodaemon [<port> | <low port>-<high port>] 
説明:
  • <port> は、クライアント・マシン上で Eclipse からの接続をリッスンするためにデーモンが使用するポート番号です。値を指定しなかった場合は、デフォルト値の 4075 が割り当てられます。この値は、Eclipse インストール内で割り当てられた値と一致します。

    次に例を示します。

    $COBDIR/remotedev/startrdodaemon 4999

    このコマンドは、ポート 4999 でリッスンするデーモンを起動し、ランダムなサーバ・ポートを使用します。

  • <low port>-<high port> は、デーモンによって起動されたサーバがクライアント・マシン上の Eclipse と通信するために使用するポートの範囲です。

    次に例を示します。

    $COBDIR/remotedev/startrdodaemon 4080 4090-4999

    このコマンドはポート 4080 でリッスンするデーモンを起動し、サーバ・ポートは 4090~4999 の範囲内になります。

デーモンの停止

デーモンを停止するには、スーパーユーザ権限を使用して次のコマンドを入力します。

$COBDIR/remotedev/stoprdodaemon <port>

環境の構成

場合によっては、デーモンを起動する前に、環境のいくつかの側面を設定する必要があります。これは、いずれかの Eclipse クライアントからビルドまたはデバッグセッションが開始されると、使用される環境がデーモンを起動するために使用された環境から継承されるためです。セットアップが必要になる可能性がある環境の典型的な例としては、データベースの場所やビルド/実行時における SQL アクセスの設定があります。