Windows Azure 用 COBOL アプリケーションの準備

COBOL クラウド・サービスを作成するには、ソリューションの構造やそのプロジェクトおよびロール、および既存の COBOL コードについて決める必要があります。またデータを BLOB、テーブル記憶域、SQL Azure、またはクラウド・ドライブとして処理する方法や、キューを使用できるかどうかを決定する必要もあります。

ソリューション、プロジェクト、およびロールの構造

ソリューションを複数のプロジェクトで構成し、それらのプロジェクトへの参照を必要なロールに追加します (プロジェクトのリファレンスを参照してください)。

Windows Azure サービスには、1 つ以上の Web ロールおよび Worker ロールを含めることができます。これらのロールは Windows Azure マネージ API を使用することでランタイム環境と対話できます。既存のソース・コードおよびビジネス・ロジックの多くは、ソリューションの 1 つ以上の個別プロジェクトに属していると考えられます。コードによっては Web または Worker ロール・プロジェクトに属するものもあります。

ソリューションには次が含まれます。

  • Web ロール。これをユーザとの対話用にユーザ・インターフェイスに使用して、ユーザとの間でデータをやり取りします。
  • Worker ロール。これを、Web ロールのバックグラウンド処理などの一般的な開発タスクに使用します。Worker ロールは Web ロール、およびロール・ベースでない他のプロジェクトにあるビジネス・ロジックとの間で対話できます。
  • どのロールにも属さないプロジェクト。これをビジネス・ロジックおよび変更の必要がない潜在的な既存のコードに使用します。

すべての既存の COBOL コード (ネイティブ COBOL に制限される) を特定しそれを移行する必要があります。これによりそのコードを .NET マネージ・コードとしてビルドできます。

データ記憶

BLOB、テーブル記憶域、キュー、または SQL Azure を使用して、データを処理できます。

仮想ハード・ドライブをクラウド・ドライブとして使用し、既存のデータを利用できます。

キューを処理するには、場合により次を行うためのコードが必要です。

  • 要求/応答キューを作成する
  • 情報をキューに追加し要求を送信する
  • キューから応答を受信し、それをビジネス・ロジックに渡して戻す

テーブル記憶域を処理するには、場合により次を行うためのコードが必要です。

  • テーブル・コンテキストを作成する
  • テーブルを初期化する
  • クエリ可能なオブジェクトを取得する
  • テーブル・データを処理する