リンクとランタイム・システムの概要

プログラムをリンクすると、使用するランタイム・サポート・モジュールと必要なランタイム・システムにリンクされます。

共有ランタイム・システムにリンクする方法には、ランタイム・システムのインポートまたはランタイム・システムへの動的バインドの 2 種類があります。

リンクする方法は、次のようにアプリケーションの種類によって異なります。

エンド・ユーザ向けの商用アプリケーション
独立系ソフトウェア・ベンダ (Independent Software Vendor; ISV) が作成したアプリケーションなど。このタイプのアプリケーションは、ほとんどの場合、単独で実行される COBOL アプリケーションであり、ランタイム・システムやサポート・ファイルを他のアプリケーションと共有することはありません。他のアプリケーションが存在する環境でも、それぞれのアプリケーションが専用のランタイム・ファイルを使用するため、共有関係の問題が発生することはありません。このモデルでは、ランタイム・システムとサポート・ファイルをインポートするアプリケーションを作成します。

このタイプのアプリケーションをビルドするには、モジュール型アプリケーションをビルドして、ランタイム・システムにリンクします。ランタイム・ファイルをアプリケーションにインポートするため、動的バインドは有効にしないでください。

企業向けアプリケーション
複数の COBOL アプリケーションが動作し、ディスク上およびメモリ内の両方でランタイム・システムやサポート・ファイルを共有する必要があります。このモデルでは、ランタイム・システムとサポート・ファイルに動的バインドされるアプリケーションを作成します。

このタイプのアプリケーションをビルドするには、モジュール型アプリケーションをビルドして、ランタイム・システムに動的バインドします。ランタイム・システムに動的バインドするには、最上位の COBOL 実行可能ファイルをランタイム・システムにリンクし、動的バインドを有効にします。

関連情報
cbllink
実行時構成