エンタープライズ・サーバでのデバッグの仕組み

ダイナミック・デバッグ用に設定されたエンタープライズ・サーバを使用するプロジェクトのデバッグ・セッションを開始する際には、指定した条件に一致するサービスまたはアプリケーション・インスタンスをデバッグすることをサーバに伝えることができます。例えば、特定のクライアント・マシンから起動される所定の Web サービスのインスタンスをデバッグすることを指定できます。

アプリケーションまたはサービスが起動するたびに、エンタープライズ・サーバはそれが指定した条件に一致するかどうかをチェックします。一致する場合、エンタープライズ・サーバはそのアプリケーションまたはサービスをデバッグ・セッションに接続します。その後は、通常の方法でアプリケーションを 1 ステップずつ実行できます。

一致条件は、具体的または一般的なものにすることができます。ただし、できるだけ具体的なものにして他のユーザとの競合を避けることをお奨めします。特定のサービスまたはアプリケーション・インスタンスに一致する詳細を複数のユーザが指定した場合は、最も明確に一致するもの (つまり、最も具体的な情報を提供したセッション) がインスタンスに接続されます。

次に例を示します。

  1. ユーザ A は、特定のクライアント IP アドレスから起動された Web サービスを指定します。
  2. ユーザ B は、その同じクライアント IP アドレスから起動された Web サービスを指定しますが、サービス名も指定します。
  3. 一致する Web サービスが起動すると、エンタープライズ・サーバはユーザ B のデバッグ・セッションをサービスに接続します。

指定する一致条件が別のユーザによって提供された一致条件に似ている場合は、警告が表示されます。別のユーザによって提供されたものとまったく同じ一致条件を指定した場合は、エラー・メッセージが表示され、その条件は拒否されます。

注: ESMAC の [Dyn-Dbg] ボタンを使用すると、アクティブなダイナミック・デバッグ・セッションとそれに関連するデバッグ条件をエンタープライズ・サーバ上で確認できます。また、画面を使用して、不要になったデバッグ条件を削除することもできます。