プロジェクトとファイルのプロパティおよび構成

プロジェクトのプロパティ

プロジェクトのプロパティは、アプリケーションをビルドおよび実行するための情報をすべて保持します。その例を次に示します。

ビルド設定
これらには、ビルドするターゲット・ファイルのタイプやターゲット・プラットフォームなどの情報が含まれます。ビルド設定は、次の場所で行われます。
  • [Project > Properties > Micro Focus COBOL > Project Settings]。これらのビルド設定は、このプロジェクトを対象としており、現在アクティブなビルド構成によってオーバーライドすることができます。
  • [Project > Properties > Micro Focus COBOL > Build Configuration]。さまざまなビルド・シナリオに合わせて複数のビルド構成を用意し、それらを切り替えることができます。使用する構成を選択するには、その構成を現在アクティブな構成として設定します。選択した構成は、プロジェクト言語設定をオーバーライドします。ビルド構成を作成する際には、文字 $ \ {} () % ' " のいずれかを含む名前をビルド構成に付けることはできません。
ビルド・パス
ファイルのディレクトリがビルドされる順序と、コピーブックの検索場所の順序を定義します。この検索順序は、COBCPY 環境変数の設定よりも優先されます。コピーブック・パスをこのリストに追加するには、リンクされたリソースとしてパスを指定します。
ヒント:索引付けとバックグラウンド解析の速度を向上させるため、コピーブックが含まれていないパスを選択解除することをお奨めします。
COBOL ビルダ
COBOL ビルダは、パス変数 をサポートしています。パス変数は、製品内のすべての [Additional Directives] 構成で使用できます。
ランタイム構成
これらには、呼び出されたプログラムの検索順序、ランタイム引数、ランタイム調整可能変数、COBOL スイッチなどのオプションが含まれます。構成は複数の方法で設定できます。
  • [Project > Properties > Micro Focus COBOL > Run-time Configuration]。これらの設定は、プロジェクトに適用されます。これらはデフォルトの設定であり、一般ランタイム構成のランタイム設定によってオーバーライドされます (下記の説明を参照)。
  • [Run > Run Configurations]。ビルド構成同様、複数の実行構成を設定し、その実行構成を入れ替えることができます。これらのランタイム設定は、プロジェクト設定をオーバーライドします。
ファイル拡張子
[Window > Preferences > General > Content Types] を使用して、ファイル拡張子を COBOL ファイルの内容タイプに関連付けることもできます。現在、COBOL IDE では次の内容タイプをサポートしています。
  • COBOL ソース・ファイル - このファイルに対して、COBOL エディタにロードしたときの構文色分け表示、オプションのバックグラウンド解析、および COBOL コンパイラを使用したコンパイルが行われます。デフォルトの拡張子は .cbl.cob です。
  • COBOL コピーブック - このファイルに対して、COBOL エディタにロードしたときの構文色分け表示、およびオプションのバックグラウンド解析が行われます。デフォルトの拡張子は .cbl.cpy です。

ファイルのプロパティ

プロジェクトの構成と現在アクティブなビルド構成をオーバーライドする個々のファイルの設定を変更することができます。これを行うには、[COBOL Explorer] ビューで COBOL ファイルを右クリックし、コンテキスト・メニューで [Properties] を選択します。[Micro Focus COBOL > Project Settings] を選択してから [Enable file specific settings] を選択し、必要に応じて設定を変更します。

指令スキャンを使用したファイル・プロパティの設定
指令スキャンを使用して、個々の COBOL ソース・ファイルの方言関連プロパティが正しいことを確認できます。
注: プロジェクトに必須の設定が既にある場合は、スキャン機能はファイルに対してそれを設定しません。

指令スキャンを実行するには、次の手順に従います。

  1. [COBOL Explorer] で、ファイル、ファイルのグループ、ディレクトリ、またはプロジェクトを選択します。
  2. 右クリックして、メニューから [Determine Directives] を選択します。
この方法では、次の項目を設定できます。
[Language dialect] ([COBOL settings])
スキャン機能は、各ファイルを調べて、使用可能な方言のリストを決定します。その後、これらの方言は次のものと比較されます。
  • プロジェクト方言。使用可能な方言のいずれかがプロジェクト方言と一致した場合は、[Language dialect] オプションは変わりません。
  • 優先度順の方言リスト。最も可能性の高い方言が選択され、[Language dialect] がファイルに対して設定されます。
[CICS settings]
EXEC CICS 文が含まれているファイルでは、[EXEC CICS] オプションが設定されます。スキャン機能は、他の CICS プリプロセッサ・オプションを設定しません。
[SQL settings]
ファイルに EXEC SQL 文が含まれている場合は、[EXEC SQL] および [Preprocessor Type] オプションが設定されます。スキャン機能は、追加の指令オプションを設定しません。

スキャン後には、提案された変更を示すウィンドウが開きます。[OK] をクリックして変更を受け入れるか、[Cancel] をクリックして変更を無視します。