CICS アプリケーションのクライアント プログラムは、CICS リージョンで実行する必要がなく、また BMS を使用する必要もありません。CICS プログラムは、Java、COBOL、C で記述されている、Microsoft .NET のもとで実行されている、あるいは
Dialog System を使用している、グラフィカルまたは Web ユーザー インターフェイスを介して外部から呼び出せます。これは External Call Interface (ECI) と External Presentation Interface (EPI)
によって実現され、これにより CICS 以外のプログラムで、CICS プログラムとトランザクションとのやり取りを実行できるようになります。
Enterprise Server は、メインフレーム サブシステム エンタープライズ サーバー インスタンスへの、標準的な ECI と EPI の呼び出しをサポートします。ECI によって、サーバーの外側で実行する CICS 以外のプログラムで、所定のリージョン内の COMMAREA
ベースの CICS プログラムを呼び出すことができます。また EPI によって、CICS 以外のプログラムで 3270 ベースの CICS トランザクションを開始し、関連付けられたデータを送受信することができます。ECI と EPI のいずれも、レガシーなビジネス
ロジックへのアクセスを容易にします。
ミドルウェアの種類
Micro Focus は、Enterprise Server で動作する CICS アプリケーションと、2 つの方法で通信できます。これらは次のとおりです。IBM CICS Transaction Gateway (CTG) と Micro Focus ECI。これら 2 つの方法のどちらが要件により適合するかを判断する必要があります。
- IBM CICS Transaction Gateway
- IBM の CICS Transaction Gateway (CTG) は、幅広いアプリケーション プラットフォームによる CICS への接続を可能にする、フル機能のコネクタです。CTG が提供するすべての機能が必要な場合、この製品を選択してください。ただし、以下の要素について注意してください。
- IBM CTG ライセンスが必要です
- CTG モジュールをクライアント プログラムにリンクしていない限り、各クライアント上で CTG をインストールおよび構成する必要があります。
詳細については、IBM が発行する『CICS Transaction Gateway for Multiplatforms』を参照してください。
- Micro Focus ECI
- Micro Focus は、費用のかからない ECI エミュレーターを、Enterprise Server の一部として提供します。製品に一体化されているので、追加ソフトウェアのインストールや構成は必要ありません。このエミュレーターは、単純な機能セットを持っており、以下の項目をサポートしています。
- COBOL ECI LUW と ELUW
- 同じローカル マシン上に ES リージョンがあり、クライアントとサーバー間に共有メモリ リンクがある COBOL ECI クライアント
- ローカルまたはリモート マシン上に ES リージョンがあり、クライアントとサーバー間に共有 TCP/IP リンクがある COBOL ECI クライアント
- Java ECI LUW と SSL 付き ELUW
- ローカルまたはリモート マシン上に ES サーバーがあり、クライアントとサーバー間に共有 TCP/IP リンクがある Java ECI クライアント
- また Java ECI クライアントは、Commarea または Channel とその関連 Container のいずれかで、データを渡す CICS プログラムを呼び出すことが可能です。
- 非トランザクションの Java Connector Architecture ベースのリソース アダプター。Java AS で実行される Java ECI クライアント。Websphere 8.5 および JBoss 7.1 のサポート
- この実装には次の制約事項が適用されます。
- マネージ COBOL なし
- COBOL ECI クライアントの SSL なし
- External Presentation Interface (EPI) のサポートなし
- External Security Interface (ESI)のサポートなし
- ワークロード管理なし