イメージ コピー ユーティリティ

イメージ コピー ユーティリティの機能と、その実行に必要な JCL について説明します。
イメージ コピー ユーティリティは、指定されているすべてのデータベースを、ES_IMSDAT 環境変数に定義された現在の場所から指定のバックアップ場所にコピーします。この操作は、以下を含んでいる JCL を使用して実行します。
  • 1 つの STOP 文。バックアップ対象の各データベースを停止します。イメージ コピー ユーティリティでデータベースをバックアップするには、まずそれらのデータベースをすべて停止する必要があります。次に例を示します。
    //STOP01    EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STO DB BNKTXN'
    //SYSOUT    DD SYSOUT=*
    //STOP02    EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STO DB BNKCUST'
    //SYSOUT    DD SYSOUT=*
    //STOP03    EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STO DB BNKACC'
    //SYSOUT    DD SYSOUT=*
  • IMAGECOPY。イメージ コピー ユーティリティを実行する JCL のステップです。オプションで、コピーされたすべてのデータベースの内容を検証するため、VERIFY パラメーターを指定することもできます。データベースの破損が判明した場合は、コピーは行われません。この場合、新たなバックアップを作成する前に、データベースを再構築して問題を修正します。以下に、VERIFY パラメーターの使用例を示します。
    //IC       EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='IMAGECOPY,VERIFY'
  • バックアップする各データベースの名前と場所を指定します。以下の例では、コピーしたデータベースを GDG として保存することが指定され、データの複数バージョンを維持できます。
    //BNKIC1   DD DSN=BNKTXN.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
    //BNKIC2   DD DSN=BNKTXNX1.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
    //BNKIC3   DD DSN=BNKCUST.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
    //BNKIC4   DD DSN=BNKACC.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
    //BNKIC5   DD DSN=BNKTXNX2.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
  • SYSIN 文では、コピー対象の各データベースをリストし、その後にバックアップされるデータベースの場所を表す DD の名前を続けます。データベース名を最初の 8 つの列にセットします。次に例を示します。
    //SYSIN    DD *
    BNKTXN       BNKIC1
    BNKTXNX1     BNKIC2
    BNKCUST      BNKIC3
    BNKACC       BNKIC4
    BNKTXNX2     BNKIC5

以下に、イメージ コピー ユーティリティの実行に必要な JCL の完全な例を示します。ここでは、SYSIN データの最初の 8 バイトで定義される 5 つのデータベースが、DD 文によって指定される場所にコピーされます。また、VERIFY パラメーターが指定されているので、データベースの完全性の検証が行われます。

//RUNGDG JOB  'IC',CLASS=A,MSGCLASS=A
//*
//STOP01    EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STO DB BNKTXN'
//SYSOUT    DD SYSOUT=*
//STOP02    EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STO DB BNKCUST'
//SYSOUT    DD SYSOUT=*
//STOP03    EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STO DB BNKACC'
//SYSOUT    DD SYSOUT=*
//*
//IC       EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='IMAGECOPY,VERIFY'
//*
//SYSOUT   DD SYSOUT=*
//BNKIC1   DD DSN=BNKTXN.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
//BNKIC2   DD DSN=BNKTXNX1.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
//BNKIC3   DD DSN=BNKCUST.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
//BNKIC4   DD DSN=BNKACC.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)
//BNKIC5   DD DSN=BNKTXNX2.IC.GDG(+1),DISP=(NEW,CATLG)          
//SYSIN    DD *
BNKTXN       BNKIC1
BNKTXNX1     BNKIC2
BNKCUST      BNKIC3
BNKACC       BNKIC4
BNKTXNX2     BNKIC5
/*
//*
//START01  EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STA DB BNKTXN'
//SYSOUT    DD SYSOUT=*
//START02  EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STA DB BNKCUST'
//SYSOUT    DD SYSOUT=*
//START03  EXEC PGM=MFDBUJCL,PARM='/STA DB BNKACC'
//SYSOUT    DD SYSOUT=*
//

なんらかの理由でデータベースのコピーに失敗すると、イメージ コピー ユーティリティにより空の出力データセットが作成されます。この場合、ユーティリティを再実行する前に空のファイルを削除することができます。

重要: 回復のためにデータベース イメージのコピーを使用する前に、データベースのバックアップ イメージに対して任意のMicro Focus ユーティリティを使用しないでください。データベース イメージのコピーをなんらかの方法で修正すると、回復ユーティリティが機能しない原因になります。