SQL Server 用 HCO を使用する前に

Enterprise Developer のバージョンをアップグレードするたびに必要になる SQL Server データベースの調整について説明します。

HCOSS は、SQL Server のストアド プロシージャやテーブルを SQL Server データベースに格納することによって、z/OS の関数およびその他の機能を模倣します。

HCOSS を正しく使用するためには、データベースに格納されているこの情報を、Enterprise Developer のバージョン (新しいリリース、更新プログラム、修正プログラムを含む) をアップグレードするたびに更新することが重要です。これにより、HCOSS を常に最適な状態で実行できます。

アップグレードのたびに SQL Server データベースを更新するための HCOSS スクリプトが 3 つ用意されています。デフォルトでは、これらのスクリプトはいずれも %ALLUSERSPROFILE%\Micro Focus\Enterprise Developer\hcoss ディレクトリにあります。

InstallSYSIBM.sql
メタデータ テーブルを作成します。
InstallBindProcs.sql
一時テーブルのメタデータのバインドおよび管理に必要な SQL Server ストアド プロシージャを作成します。
InstallDigitsFunction.sql
DB2 の z/OS 関数のサポートに必要な SQL Server ストアド プロシージャを作成します。
これらのスクリプトを SQL Server データベースに対して実行するには、次のデータベース権限が必要です。
  • CREATE SCHEMA
  • CREATE PROCEDURE
  • SYSIBM スキーマの EXECUTE PROCEDURE

スクリプトは、次のいずれかの方法で実行することをお奨めします。

SQL Server Management Studio
3 つの HCOSS スクリプトのすべてを各 SQL Server データベースに対して実行します。
SQL Server sqlcmd ユーティリティ
この方法では、プロセスを自動化して、3 つのスクリプトを連続して実行できます。コマンド プロンプトで次の構文を使用します。
sqlcmd -S myServer\instanceName -i "scriptDir\HCOSSscript.sql"

詳細は次のとおり。

myServer SQL Server データベースの名前
instanceName SQL Server インスタンスの名前
scriptDir スクリプトが含まれているディレクトリへのフル パス
HCOSSscript HCOSS スクリプトの名前
DSN バインド ユーティリティ
実行内容は他の 2 つの方法と同じですが、自分でスクリプトを実行する必要がないため、より簡単です。この方法を使用することをお奨めします。
  1. Enterprise Developer のコマンド プロンプトを起動します。
  2. 次のいずれかを実行します。
    • Windows 認証を使用する場合は次のように入力します。
      DSN SYSTEM(connectionName)
    • SQL Server 認証を使用する場合は次のように入力します。
      DSN SYSTEM(connectionName) ASUSER(LoginID.Password)

    connectionName は、HCOSS Manage Connections ツールで作成する接続の名前です。LoginIDPassword は、SQL Server のログイン ID とパスワードです。

    必要なスクリプトが自動的に実行されて、データベースが更新されます。コマンド ウィンドウに実行プロセスが表示されます。

  3. DSN のコマンド プロンプトが表示されたら、END と入力します。
注: DSN バインド ユーティリティを使用する際には、他の方法でスクリプトを実行する場合と同じ SQL Server 権限が必要です。