共有 DBRM およびマルチユーザー環境

HCOSS は、HCOSS の [Shared HCOSS Directory] オプションで指定されるディレクトリの DBRMDataSets サブディレクトリに置かれる DBRM ライブラリを管理します。この共有 DBRM ライブラリによって、すべてのプロダクション DBRM をどのユーザーがそれらを生成したかに関わらず一元的に集約できます。この共有 DBRM ライブラリは、Eclipse プロジェクトで管理され複数のユーザーによってアクセスされる多数のアプリケーションをバインドするために非常に重要です。

個々の HCOSS ユーザーは、DBRMLIB と PROMOTE の両コンパイラ指令オプションを使用して HCOSS プログラムとアプリケーションをコンパイルするとき、共有 DBRM ライブラリへの入力を行います。DBRMLIB は DBRM の生成を指定し、PROMOTE は生成された DBRMS を共有 HCOSS DBRM ライブラリに保存してユーザーのローカル DBRM ライブラリにある同じ DBRM の古いバージョンを削除するように指定します。これにより、HCOSS は PROMOTE に従って処理された 各 DBRM のコピーのみを維持します。

重要:マルチユーザー環境では、HCOSS ユーザーが各自の HCOSS の [Shared HCOSS Directory] オプションで同じ物理的な場所を指定していることが必須となります。

ユースケース シナリオ

次のシナリオでは、異なる HCOSS 開発者が管理する複数のプログラムから構成されている 1 つの HCOSS アプリケーションを含んだ Eclipse プロジェクトで、共有 DBRM ライブラリがどのように管理されアクセスされるかを説明します。

開発者 A
  1. Eclipse プロジェクトを開き、プロジェクトに含まれる 1 つのプログラム、プログラム A を編集します。
  2. DBRMLIB オプションを使用してプログラム A をコンパイルします。

    これにより、開発者 A のローカルにある HCOSS の DBRM ライブラリに DBRM が生成されます。

  3. テストのために DBRM をプログラム A にバインドします。

    HCOSS は、まず開発者 A のローカルにある HCOSS の DBRM ライブラリで各 DBRM を検索し、見つからない場合は HCOSS の共有ライブラリで検索します。

  4. プログラム A をテストします。
  5. DBRMLIB と PROMOTE の両オプションを使用して、プログラム A を再コンパイルします。

    HCOSS は DBRM を共有 HCOSS ライブラリに生成し、同じ DBRM の古いバージョンを開発者 A のローカルにある HCOSS ライブラリから削除します。

開発者 B
  1. プログラム A を含んでいるアプリケーションを、DBRMLIB を指定せずにコンパイルします。

    すべてのプログラムがコンパイルされますが、DBRM は生成されません。

  2. アプリケーションをバインドします。

    HCOSS は、共有 DBRM ライブラリから検索された DBRM を使用してバインドします。この DBRM には、前回、開発者 A によって PROMOTE コンパイラ指令に従い処理されたプログラム A の DBRM も含まれます。