大きな VSAM ファイルへのアクセス

状況によっては、1GB (ギガバイト) より大きい VSAM ファイルにアクセスできないことがあります。これは、デフォルトのレコード ロッキング メカニズムがファイル アドレスの上位 2 ビットをロッキング ビットと圧縮ビットに使用するため、共有 idxformat 3 または idxformat 4 ファイルに対して最大オフセットのアドレス空間が 4GB から 1GB に減少することが原因です。この問題が発生した場合は、ファイルのレコード ロッキング メカニズムを変更する必要があります。それには、次の手順を実行します。

  1. 大きな VSAM ファイルが OPEN に設定されている (つまり、CICS リージョンの開始時にそのファイルが開いている) 場合は、SIT に対する Fileshare サポートが有効になっていることを確認します。
  2. 問題を引き起こすファイルの LOCKTYPE を 2 に設定するファイル ハンドラー構成ファイルを作成します。この設定により、ファイル処理メカニズムは、そのファイルと同じベース名と .lck 拡張子を使用してレコード ロックの格納用に別個のファイルを作成します。
  3. ファイル ハンドラー構成ファイルをポイントするように EXTFH 環境変数を設定します。デフォルトのファイル名は extfh.cfg です。

ファイル ハンドラー構成ファイルでは、[XFH-DEFAULT] タグの下にすべてのファイルに対するデフォルトがリストされ、ファイル名で構成されているタグの下に個々のファイルの設定がリストされます。例えば、次の構成ファイルでは、BASENAME=ON (ファイルのパス名を指定する必要がないことを意味する) が設定され、myfile というファイルのロック タイプが 2 に設定されます。

[XFH-DEFAULT]
BASENAME=ON
[MYFILE]
LOCKTYPE=2