PC またはサーバーで動作する最新のアプリケーションは、マルチユーザー環境での複数のユーザーによるユーザー間のセッションの同時実行など、複数のインスタンスの並列実行に対応する必要があります。
従来の COBOL アプリケーションは、多くの場合、それぞれが独立した単一セッションで実行される単一ユーザー プログラムです。これらのアプリケーションは、マルチユーザー環境で動作できるようにコーディングされていません。同じアプリケーションのインスタンスを複数同時に実行しようとした場合、ファイル ロックの問題が発生する可能性があり、同じリソース セットを複数のユーザーが使用するとメモリ アイソレーションが損なわれる可能性もあります。
コードを書き直すこともできますが、その場合はほぼ確実に、手間のかかる大幅なコード変更が必要となります。
Micro Focus Enterprise Developer は、同じプロセスに共存できる実行単位と呼ばれるコンストラクトによって、この問題を解決します。実行単位とは、同じアドレス空間、ロック テーブル、および OpenESQL 接続を共有する 1 つ以上のプログラムの集合です。ランタイム サービス タイプ RunUnit を使用することで、同じプロセスで複数の実行単位を作成できます。その実行単位はそれぞれ隔離されます。
1 つの実行単位内の COBOL プログラムは通常、他の実行単位内のプログラムのメモリにはアクセスしません。それらは隔離されています。また、ファイル ロックは実行単位ごとに保持されます。ある実行単位内のプログラムがファイル ロックを保持している場合、同じプロセスの別の実行単位でファイル処理を行っているプログラムからはそのファイルにアクセスできなくなります。
手続き型 COBOL の複数の実行単位の使用およびコーディングの詳細については、「Java における複数ユーザー COBOL アプリケーション」を参照してください。