基本回復ロギング

ファイル更新のログ処理を行うには、データベース参照ファイルを作成し、これに更新のログを記録するファイルの名前とログ ファイルの名前を記述する必要があります。データベース参照ファイルの作成方法については、「データベース参照ファイルのメンテナンス」を参照してください。

ログ ファイル名を作成する場合、拡張子は Fileshare サーバーにより自動生成されるため、手動で拡張子を指定する必要はありません。手動で拡張子を指定すると、次のメッセージが表示されます。

FS180-W The log filename specified has an extension. The name of the 
log file has been changed to "filename".

Fileshare サーバーは、ログ処理中に 1 つ以上の回復ログ ファイルを作成します。最初の回復ログ ファイルは開始ログ ファイルと呼ばれ、後のログ ファイルは継続ログ ファイルと呼ばれます。Fileshare サーバーは現在のログ ファイルをバックアップするたびに継続ログ ファイルを作成します。

現在の回復ログ ファイルには、常に L で始まる拡張子が指定されます。バックアップした回復ログ ファイルには、B という文字で始まる拡張子が付けられます。各拡張子では、これらの文字の後に 01 から始まる回復ログ ファイル番号を示す 2 桁の数字が続きます。これらの自動生成された拡張子は、ログ ファイルへの書き込み順を示します。つまり、ロールフォワード回復を実行する場合に適用する順番も示します。たとえば、recover というログ ファイルを指定したとします。Fileshare サーバーは、起動時に、recover.L01 というログ ファイルを作成し、このファイルに更新を記録します。回復ログ ファイルをバックアップすると、Fileshare サーバーは、現在のログ ファイルに recover.B01 という別の名前を付けて保存し、recover.L02 という新しいファイルを作成します。これで、Fileshare サーバーがシャットダウンした場合でも、2 つの回復ログ ファイルがあることになります。recover.B01 は、開始ログ ファイル、recover.L02 は、継続ログ ファイルです。開始ログ ファイルは 1 つしかありませんが、継続ログ ファイルの数には制限はありません。

回復操作を実行する場合は、Basic Rollforward Recovery Utility が、最初に開始ログ ファイルを処理し、次に作成順にしたがって継続ログ ファイルを処理します。

データベース参照ファイルで参照されているデータ ファイルを更新すると、ロギングを明示的に解除しない限り、ログが記録されます。

オペレーティング システムによっては、キャッシュを使用するため、ログ ファイルに書き込まれた情報をすべてディスクに物理的に書き込めるわけではありません。Fileshare サーバーは、定期的にオペレーティング システムを呼び出し、ログ ファイルの更新を書き込むように指示します。デフォルトでは、ログ ファイルに 100 レコード分が書き込まれるたびに、ログ ファイルがフラッシュされます。この間隔を変更するには、ログ ファイル名をデータベース参照ファイルに追加するときに、/lc (ログ カウント) オプションを使用します。ログ カウントを 0 に設定すると、Fileshare サーバーは、ディスクへ更新をフラッシュするためにオペレーティング システムを呼び出すことはありません。その代わり、今度はオペレーティング システムがディスクへのログ ファイルのフラッシュを制御します。

ログ ファイルの更新は、COMMIT 操作の後にも毎回フラッシュされます。

システム障害の発生時にトランザクションが未処理の場合、Basic Rollforward Recovery Utility は、ファイルが回復すると、トランザクションを暗黙的にロールバックします。