COBOL による Web アプリケーション開発

Enterprise Developer には COBOL Web サイトを作成するためのテンプレートが含まれていますが、Micro Focus では、Visual Studio の COBOL Web アプリケーション テンプレートを使用して Web 用のアプリケーションを作成することを推奨しています。この方法では、フレームワークによって提供されるすべての Web 機能を利用できるほか、プロジェクトも使用できるためです。Web アプリケーションの構成にはプロジェクト プロパティを使用しますが、Web サイトの構成設定は Web.config ファイルで指定します。

以降では、Web 用のアプリケーションを作成するためのこの 2 つの方法の概要を紹介します。

COBOL Web アプリケーション

Web アプリケーションを作成するには Web アプリケーション テンプレートを使用することをお奨めします ([ファイル > 新規作成 > プロジェクト] をクリックし、[COBOL] テンプレートの [Web] をクリック)。Web アプリケーション テンプレートを使用すると、Web サイト テンプレートを使用する場合とは違って、ソース コードを管理できるからです。

Web アプリケーションを使用する方法の主な特徴は次のとおりです。

  • プロジェクト - プロジェクト ファイルにアプリケーションのファイルが記述され、プロジェクトの構造が定義されます。これにより、プロジェクト プロパティを構成したり、プロジェクト依存関係を追加したりできるようになるため、複数の Web アプリケーション プロジェクトをアプリケーションの一部としてビルドしたり、ファイルを一時的にビルド対象から除外したりできます。

    また、プロジェクト ファイルを使用すると、ページ、クラス、およびコントロールに名前空間が追加されます。

  • コンパイル - コンパイルには MSBuild を使用します。ビルド前またはビルド後のイベントを追加してカスタマイズすることもできます。Web アプリケーション プロジェクトの出力は単一のアセンブリです。アセンブリにはアセンブリ名およびバージョンを追加できます。
  • ディプロイ - 開発用マシンでプロジェクトをビルドして、単一の出力アセンブリのみを運用サーバーにディプロイします。これにより、セキュリティ上のリスクが軽減されます。アセンブリのディプロイには Visual Studio ディプロイ ツールを使用します。

COBOL Web サイト

Web サイトを作成するには Web サイト プロジェクトを使用します ([ファイル > 新規作成 > Web サイト] をクリックし、[COBOL] カテゴリをクリック)。

Web サイト プロジェクトの主な特徴は次のとおりです。

  • プロジェクト - プロジェクト ファイルはありません。フォルダー構造を構成するすべてのファイルが Web サイトに含まれます。Web サイトの構成には Web.config ファイルを使用します。
  • コンパイル - ソース コードが運用マシンで ASP.NET によって動的にコンパイルされます。コンパイルは、Web サイトがアップロードまたは更新された場合や、要求を受け取った場合に行われます。Web サイトは複数のアセンブリにコンパイルされます。
  • ディプロイ - すべてのソース ファイルが運用マシンにディプロイされて保持されます。そこで動的にコンパイルされて複数のアセンブリが生成されます。ファイルの追加や削除などの変更は自動的に検出されます。

Web アプリケーション プロジェクトと Web サイト プロジェクトの詳細な比較については、Microsoft の MSDN を参照してください。