ネイティブ COBOL のアプリケーション プロパティ

ネイティブ COBOL プロジェクトの [アプリケーション] プロパティ ページでは、ビルドするファイルの名前やアプリケーションのエントリ ポイントなどのプロパティを指定できます。
[出力の名前]
ビルド対象のターゲット ファイルの名前を定義します。デフォルトでは、プロジェクト名と同じになります。
注: プロジェクトに含まれる各 COBOL プログラムは同じファイル名の .dll ファイルにコンパイルされるため、この設定は複数ライブラリにビルドされるネイティブ リンク ライブラリ プロジェクトでは無効になります。
[出力の種類]
ビルド対象のプロジェクトの種類を定義します。これは次のいずれかになります。
  • [コンソール アプリケーション] - コンソール アプリケーション (常に .exe) を定義します
  • [リンク ライブラリ] - 共有可能なクラスのコレクションなどのライブラリ プロジェクト (常に .dll) を定義します
  • [Windows アプリケーション] - Windows アプリケーションを定義します
  • [INT/GNT] - Micro Focus ファイル形式 .int および .gnt にコンパイルするプロジェクトを定義します
このオプションは、ユーザーが新規に作成するプロジェクトの種類に応じて初期化されます。
[出力先]
[単一の実行可能ファイル] を選択して単一の実行可能ファイル (.exe または .dll) にプロジェクトをビルドするか、[複数の実行可能ファイル] を選択してプロジェクトの COBOL ソース ファイルごとに個別の実行可能ファイル (.exe または .dll の 1 種類のみ) をビルドします。
[エントリ ポイント]
.exe ベースのプロジェクトについて、アプリケーションのメソッドのエントリを定義します。コンソール アプリケーションまたは Windows アプリケーション (.exe タイプ) 用にエントリ名が指定されていない場合、オブジェクト指向コードでは、最初のプログラムの最初の静的メソッドがメイン エントリ ポイントとなり、手続き型コードの場合には、最初の手続き部がメイン エントリ ポイントとなります。エントリ名は、Program-ID で定義された完全なメソッド名を指定して、ネームスペースを含むようにする必要があります。

.dll にはメインのエントリ ポイントがないため、この設定はネイティブ リンク ライブラリ プロジェクトでは無効になります。

  • 単一の .dll ファイルにビルドするリンク ライブラリ プロジェクトがある場合、エントリ ポイントは常に、.dll の作成時にリンカーに渡される最初の COBOL プログラム、または独自の定義ファイル (.def) で指定したプログラムになります。.def ファイルを使用しない場合、IDE は、プログラムがプロジェクト ファイルに表示される順序、デフォルトではアルファベット順にプログラムをリンクします。
  • 複数の .dll ファイルにビルドするリンク ライブラリ プロジェクトがある場合 (各 COBOL プログラムは個別に .dll にビルドされる)、各出力 .dll ファイルの最初のエントリ ポイントはプロジェクト内の個々の COBOL プログラムの名前です。
[.lbr にパッケージ化]
これをオンにすると、プロジェクトで生成された .int または .gnt ファイルを Micro Focus ライブラリ ファイル (.lbr) にバンドルします。この設定は、[出力の種類] が [INT/GNT] に設定されているプロジェクトにのみ適用されます。ネイティブのメインフレーム サブシステム アプリケーションには適用されません。
注:
  • 本製品で作成された .lbr ファイルには、COBOL プログラムのみが含まれています。.lbr ファイルにデータ ファイルを追加することはできません。プロジェクトにデータ ファイルが含まれている場合、データ ファイルは .lbr ファイルが作成される出力フォルダーにコピーできますが、別のファイルとして存在します。ビルド中にデータ ファイルを出力フォルダーに確実にコピーするには、データ ファイルのプロパティに移動し、[Copy to output] 設定を変更します。
  • 出力ファイルを .lbr ファイルとしてパッケージ化するようにプロジェクトが設定されている場合、.int または .gnt コードにコンパイルされるプロジェクトをデバッグすることはできません。このようなプロジェクトをデバッグするには、あらかじめプロジェクト プロパティの [アプリケーション] ページで [.lbr にパッケージ化] の設定を無効にする必要があります。
[Environment]
IDE 内からプロジェクトを実行する場合の環境変数を設定するには、ここをクリックします。また、COBOL 実行時システムが初期設定時に使用する環境変数を設定することもできるため、アプリケーション構成ファイルで設定した場合、この環境変数は使用されません。
  • [Use variables when building the project] - プロジェクトの実行時だけでなくビルド時にもこのダイアログ ボックスで指定した変数を使用する場合にオンにします。