IMS 用のエンタープライズ サーバー リージョンの作成および構成

IMS アプリケーションを実行するには、MSS 対応で IMS アプリケーションの実行に適した構成のエンタープライズ サーバー リージョンを作成する必要があります。この作業は、Visual Studio IDE または Enterprise Server Administration のいずれかから実行できます。Visual Studio IDE からエンタープライズ サーバー リージョンを作成する場合は構成の多くが自動で行われますが、どちらの方法にも手動による構成手順が含まれています。

IMS テンプレートを使用して Visual Studio からエンタープライズ サーバー リージョンを作成する場合

Enterprise Developer には、Enterprise Server のテンプレート、IMSTemplate.xml が含まれており、これを使用することで IMS アプリケーション用のエンタープライズ サーバー リージョンを容易なプロセスで作成および構成できます。IMSTemplate.xml は、デフォルトで VSInstallDir\IDE\Extensions\nnnnnnnn.nnn\Etc\ServerTemplates\ にあります。このテンプレートを使用してエンタープライズ サーバー リージョンを作成する場合、Enterprise Developer プロジェクトのプロパティ、およびエンタープライズ サーバーの作成時に入力した情報に応じて、次の項目が自動的に有効化または構成されます。

IMS 対応エンタープライズ サーバー リージョンのデフォルト構成:
  • MSS が有効化される
  • IMS が有効化される
  • [System Initialization Table] が IMSSIT に設定される
  • メッセージ処理リージョン (MPR) が作成される
  • コードセット バイアスが ASCII に設定される
テンプレートに必要な情報に基づく構成:
  • エンタープライズ サーバー リージョン名
  • エンタープライズ サーバー リージョン プロジェクトとの関連付け
  • 作業モード、32 ビットまたは 64 ビット
Enterprise Developer プロジェクトのプロパティに基づく構成:
  • アプリケーション パス
  • 構成ディレクトリ
  • データベース パス
  • GEN ファイル ディレクトリ
  • マップ/MFS パス
  • トランザクション パス

TN3270 リスナーおよびポート番号を手動で指定する必要があります。

Enterprise Server Administration からエンタープライズ サーバー リージョンを作成および構成する場合

エンタープライズ サーバーで IMS アプリケーションを実行するために、Enterprise Server Administration からエンタープライズ サーバー リージョンを作成する場合は、少なくとも次の項目を構成する必要があります。

エンタープライズ サーバー リージョンを初めて作成する場合に指定する項目:
  • エンタープライズ サーバー リージョンの名前
  • Mainframe Subsystem Support
  • 作業モード、32 ビットまたは 64 ビット
  • TN3270 リスナーおよびポート番号を指定する
手動で構成する項目:
  • IMS を有効にする
  • システム初期化テーブル (SIT) を指定する
  • 次の場所を指定する
    • アプリケーション ファイル
    • データベース ファイル
    • 生成済みファイル
    • マップ/MFS ファイル
    • トランザクション ファイル
  • メッセージ処理リージョン (MPR) を指定する
オプションの IMS 構成:
使用する IMS アプリケーションの要件に応じて、次のように構成できます。
  • IMS アプリケーションに JCL が含まれる場合は、JCL 用のエンタープライズ サーバーも構成する必要がある
  • IMS Connect を使用してデータベースに接続する場合は、IMS Connect を有効にする
  • リソース グループを作成する
  • スタートアップ リストにリソース グループを追加する
  • トランザクションを定義する
  • 共有メモリ領域の要件を計算する
  • プリンターを指定する
重要:
  • 移行された IMS アプリケーションでは、サービス、要求ハンドラー、または実装パッケージを定義する必要はありませんが、エンタープライズ サーバー作成時にそのサーバーと自動的に関連付けられるシステム サービスおよび要求ハンドラーは削除しないでください。
  • リソース、SIT、およびスタートアップ リストは、すべて CICS の概念です。ただし、Enterprise Server での IMS サポートは CICS のサポートと密接に統合されるため、エンタープライズ サーバーでの CICS アプリケーション実行に必要な構成の多くが IMS アプリケーション実行にも必要になります。CICS の概念に慣れていない場合は、「MSS および CICS のサポート」を読んでから作業を続けることをお勧めします。
  • Enterprise Server 製品には、IMS アプリケーションで使用できる各種ツールおよび機能が含まれています。ただしこれらは IMS アプリケーション専用ではありません。他の便利な機能の詳細については、「構成および管理」セクションを参照してください。