Fileshare サーバーの構成オプション

本セクションでは、使用可能なすべての Fileshare サーバーの構成オプションについて説明します。サーバー名を指定する /s オプションは、必ず記述する必要があります。その他のオプションはすべて、必要に応じて指定するか、または、後述のように指定されたデフォルト値を使用します。

注:
  • UNIX:本セクションでは、オプションの先頭にスラッシュ (/) を付けています。これは Windows でのオプションの指定方法です。UNIX では、スラッシュではなくハイフン (-) を使用してください。
  • UNIX:ファイル名は Windows の命名規則を使用して示します。UNIX では、UNIX のファイル命名規則を使用してください。
サーバーの構成オプション 指定内容
/s server-name
Fileshare サーバーがネットワークで登録している名前を指定します。これは 16 字までの文字列です。最大長は、使用する CCI プロトコルによって異なります。指定する名前は一意でなければなりません。同じサーバー名を持つ Fileshare サーバーがすでにネットワークに登録されている場合には、エラーが返されます。
/d database-reference-file
Fileshare サーバーが使用するデータベース参照ファイルの名前を指定します。データベース参照ファイルは、使用する Fileshare の追加機能を決定します。
/t timeout-period
レコード ロックをタイムアウトにする制限時間を設定します。Fileshare クライアントがレコードをロックしてから経過した時間がこの値を超えると、Fileshare サーバーはすべてのレコード ロックを解除し、完了していないトランザクションをロールバックします。タイムアウト時間は秒単位で指定します。デフォルト値は 60 秒です。値 0 を指定すると、タイムアウトが無効になり、レコード ロックの解放はアプリケーション プログラムで制御されます。有効な値は 0 から 99999 です。タイムアウトが発生するのは、別の Fileshare クライアントがロックしている現在のレコードに対して、ある Fileshare クライアントがアクセス要求した場合のみです。

値 0 を設定するとともに環境変数 ES_RLS_FILE_SUPPORT=Y を設定した場合、ロックされたレコードに対する READ 操作後にレコード領域に何も情報が返されなくなります。

/m record-size
Fileshare サーバーが処理する最大レコード サイズを指定します。デフォルト値よりも小さな値を指定すると、実行時に Fileshare サーバーが必要とするメモリの量が少なくてすみます。レコード サイズは KB 単位で指定します。有効な値は 16 から 64 です。16 よりも小さな値を指定すると、Fileshare サーバーは 16 KB のバッファー サイズを使用します。64 よりも大きな値を指定すると、Fileshare サーバーは 64 KB のバッファー サイズを使用します。
/cm cci-protocol
Fileshare サーバーが使用できる CCI プロトコルを指定します。この Fileshare サーバーとの通信に使用したいすべての通信プロトコルに対してこのオプションを繰り返します。cci-protocol の有効値は次のとおりです。

Windows:ccitcp または ccism UNIX:ccitcp

/pf password-file
Fileshare サーバーが使用するパスワード ファイルの名前を指定します。
/tr f
起動時に、Fileshare サーバーのトレース オプションをアクティブにします。トレース メッセージは、画面に表示されると同時に、Fileshare サーバーの現在のディレクトリの fsscreen.lst というファイルに書き込まれます。このオプションは Fileshare サーバーの性能に重大な影響を与えるため、問題を調査する場合以外には使用しないでください。
/sc
最大限のパフォーマンスを得るために使用します。Fileshare が同期通信モードに切り替わります。この場合、Fileshare は、処理すべき作業が何もないと、通信レイヤーからのメッセージによって中断されるまで待機状態になります。Fileshare をリモートでシャットダウンするには、パスワード ファイルを使用し、fsview のパスワードを入力する必要があります。画面からシャットダウンできますが、画面での操作に対する応答があるまで 2 分程度かかる場合があります。
/ev event-emit 
Fileshare のトレースが有効になっている場合に、イベントを発生させるために fsscreen.lst に書き込まれるエラー メッセージのタイプを示します。
event-emit は、IEWS (以下を参照) の任意の組み合わせです。
  • I = 情報
  • E = エラー
  • W = 警告
  • S = 重大
-b
Fileshare サーバーをバックグラウンド プロセスとして実行する場合は、このオプションを指定する必要があります。このオプションはコマンド ラインでのみ使用できます。
/pt time
指定された時間よりも完了までに長い時間がかかるプロセスの詳細を fsscreen.lst に書き込みます。時間は 1/10 秒単位で指定できます。
/fc
各 COMMIT 文の後にキャッシュされたファイル操作をディスクにフラッシュする flush on commit (コミット時にフラッシュ) を有効にします。デバイスまたはオペレーティング システムの障害が発生した場合に高度なバックワード回復を使用する場合は、このオプションを /lw とともに使用します。
注: このオプションを設定すると、Fileshare のパフォーマンスが低下します。
/lw
トランザクション ログ ファイルの write through (ライト スルー) を有効にします。これにより、ファイル操作がキャッシュとディスクに同時に書き込まれます。デバイスまたはオペレーティング システムの障害が発生した場合に高度なバックワード回復を使用する場合は、このオプションを /fc とともに使用します。
注: このオプションを設定すると、Fileshare のパフォーマンスが低下します。
/sm

Fileshare を共有モードで起動します。これにより、「Sharing with all other」(他のすべてのユーザーと共有) 共有モード モデルを使用してファイルを共有できるようになります。

このオプションは、スタンドアロンの Fileshare にのみ適用され、トランザクション ファイルとしてマークされていない (つまり、高度なロギングでフラグが付けられていない) ファイルのみを対象とします。トランザクション ファイルは引き続き排他的に開かれます。

/uv

コンテナー機能で格納している指定したパスワード ファイルを Fileshare で使用するように指定します。

このオプションを使用して Fileshare を起動する前に、先頭に microfocus/fh のパスを付けて、パスワード ファイルをコンテナーにアップロードしておく必要があります。ファイルのアップロードには、次のように mfsecretsadmin コマンドを使用します。

mfsecretsadmin write microfocus/fh/pass.dat  -file pass.dat  -vault aesvault
注: パスワード ファイルを更新する場合は、更新したバージョンをコンテナーにアップロードする必要があります。詳細については、「mfsecretsadmin ユーティリティ」を参照してください。