ES_ESM_IDPW_CASE

次の状況に該当する場合は、この変数を使用します。
  1. ユーザー ID の大文字と小文字を区別しない ESM を使用するインストール環境 (たとえば、sysad、SYSAD、SysAd、およびその他の大文字と小文字の組み合わせがすべて同じユーザーとして ESM で認識される場合)。
  2. すべてのユーザー ID が大文字のみまたは小文字のみであるインストール環境。
  3. ユーザー ID に大文字と小文字が混在するインストール環境で、入力エラーに対する追加の ESM 承認試行を抑制する場合。
  4. ESM に基づくセキュリティのみが影響を受ける場合。

この環境変数は ES_ESM_IDPW_CASE=xy の形式で使用します。「x」はユーザー ID の大文字と小文字の使い分けを指定するオプションで、「y」はパスワードのオプションです。「x」および「y」の設定は次のとおりです。

設定 結果
U 常に大文字
L 常に小文字
M 混在 (大文字と小文字を区別)。

この環境変数が設定されている場合、Enterprise Server では、ユーザーが提供したユーザー ID およびパスワードをそのまま (M)、大文字に変換 (U)、または小文字に変換 (L) して、ユーザーを識別する試行が 1 回だけ行われます。この環境変数が設定されていない場合、Enterprise Server の従来の動作が使用されます。

CICS の従来の動作では、ユーザー ID およびパスワードは、入力されたまま使用され、サインオン トランザクションまたは端末特性の大文字変換構成に従って処理されます。

ESMAC および IMS の従来の動作では、認証の試行が複数回実行される可能性があります。まず、ユーザー ID およびパスワードは入力されたまま使用されます。認証に失敗した場合、ユーザー ID が大文字に変換されて認証が再試行されます。それでも失敗した場合、ユーザー ID およびパスワードが大文字に変換されて認証が再試行されます。

ES_ESM_IDPW_CASE=UM - 大文字に変換されたユーザー ID および入力されたそのままのパスワードで単一認証が試行されます。