開発プロセスで使用するイメージの作成の概要

COBOL アプリケーションで使用する開発用イメージを作成するための大まかな手順は次のとおりです。

  1. Windows 用の Enterprise Developer ビルド ツール を含むベース イメージを作成します。

    開発タスクに応じたイメージの作成」で説明しているように、ベース イメージは 1 つだけでなく、いくつかに分けて作成することを検討してください。

    注: Enterprise Developer で作成するイメージは開発のみを目的としたものであることに注意してください。COBOL アプリケーションを本番環境のコンテナーで実行する場合は、Enterprise Server に基づくコンテナーを使用する必要があります。
  2. この段階には 2 つの方法があります。
    1. Enterprise Developer ベース イメージを使用し、ボリュームをマウントすることで実行時にアプリケーションのファイルを使用できるようにします。

      この方法では、最初に Enterprise Developer を使用してローカルでアプリケーションをビルドし、実行可能ファイルおよびアプリケーションのデバッグ用のファイルを作成する必要があります。その後、-v オプションを使用してコンテナーで Windows 用の Enterprise Developer ビルド ツール ベース イメージを実行し、作成したデバッグ ファイルを使用できるようにします。

      docker run コマンドの -v オプションで、マウントするボリュームを指定します。これにより、コンピューター上の指定したディレクトリがコンテナー内の指定したディレクトリにマウントされ、実行中のコンテナーからコンピューター上の指定したディレクトリにあるファイルにアクセスできるようになります。Enterprise Developer でアプリケーションのデバッグ ファイルを作成したコンピューター上のフォルダーを指定する必要があります。

      この方法でボリュームのマウントを使用すると、デバッグが非常に簡単になります。ソース コードを変更した後、アプリケーションをリビルドして、コンテナーでそのまま変更をテストできるため、新しいイメージを作成するオーバーヘッドがありません。

    2. 手順 1 で作成したいずれかのイメージをベースとして使用し、使用する COBOL アプリケーションのファイルも含むアプリケーション固有のイメージを作成します。

      この方法では、実行可能ファイルおよびアプリケーションのデバッグ用のファイルを作成するために必要なコマンドをイメージの Dockerfile に含める必要があります。アプリケーション固有のイメージの作成が完了したら、そのイメージをコンテナーで実行し、そのコンテナーにデバッガーを接続できます。