回復コマンドのオプション

回復コマンドのオプションは、次の 2 つの方法のいずれかで指定できます。

  • オペレーティング システムに応じて、Windows レジストリまたは UNIX リソース ファイルで設定できます。
    • Windows レジストリでは、[Command Line Options] プロパティで、[RM/COBOL Properties] ダイアログ ボックスの [Select File] タブで [Recovery] を選択した場合の索引ファイルの回復ユーティリティのコマンド ライン オプションを指定します。
    • UNIX リソース ファイルでは、[Command Line Options] の [Options] キーワードで、グローバル リソース ファイル /etc/default/recover1rc およびローカル リソース ファイル ~/.recover1rc の索引ファイルの回復ユーティリティのコマンド ライン オプションを指定します。
  • 回復コマンド自体で指定できます。

次のオプションを指定して、索引ファイルの回復 (recover1) ユーティリティの動作を変更できます。

I
I オプションは、recover1 をファイルの整合性のテストのみで停止する場合に使用します。ファイルはいかなる方法でも変更されません。I オプションを指定すると、T オプションおよび Z オプションは無視されます。問題が検出されなかった場合、終了コードは 0 に設定されます。問題が検出された場合は、終了コードが 1 に設定されます。I オプションの形式は次のとおりです。
-I

デフォルトでは、回復が必要であるとマークされている場合、索引ファイルの完全な回復が実行されます。索引ファイルの回復ユーティリティの動作を変更する追加のオプションについては、本トピックの Y オプションおよび Z オプションを参照してください。

注: 整合性スキャンは簡易的なテストであり、ファイルが包括的にテストされるわけではありません。無効な重複キーを持つレコードなどの一部の問題は検出されません。整合性スキャンでエラーが検出されなかった場合でも、「98」エラーやその他の入出力エラーが発生することがあります。
K
K オプションは、キー情報ブロック (KIB) が無効であると想定して処理する場合に使用します。オプションで、KIB を回復するために使用するテンプレート ファイルも指定できます。K オプションの形式は次のとおりです。
-K [template-file]

template-file を指定していない場合、テンプレート ファイルを指定するか、KIB をリビルドするための十分な情報を指定するように求められます。template-file を指定する場合は、回復するファイルと同じ形式の有効な索引ファイルの名前を指定する必要があります。このファイルがテンプレートとして使用され、必要な KIB の情報がテンプレート ファイルの KIB から読み取られます。テンプレート ファイルには、ファイルが破損する前にバックアップを実行していれば、回復するファイルのバックアップ コピーを使用できます。また、COBOL プログラムで OPEN OUTPUT を実行して作成した、回復するファイルの適切なファイル管理記述項とファイル記述項を含むファイルを使用できます。テンプレート ファイルに対して OPEN OUTPUT が実行されている必要がありますが、レコードが含まれている必要はありません。KIB が破損していて、列挙されたコード セットまたは列挙された照合順序のいずれかがファイルで使用されている場合は、テンプレート ファイルを指定する必要があります。デフォルトでは、KIB の有効性が確認され、無効であると見なされた場合はテンプレート ファイルまたは KIB のリビルドに必要な情報のいずれかを要求されます。テンプレート ファイルの名前は、環境変数では解決されません。

警告: テンプレート ファイルのブロック サイズに誤りがあると、ファイル内の回復可能なレコードの大部分が失われる可能性があります。
L
L オプションは、ファイルの回復中に発生したエラーに関する情報をログ ファイルに書き込む場合に使用します。L オプションの形式は次のとおりです。
-L [log-file]

ログには最初の 100 件のエラーのみが記録されます。エラーに加えて、ソート メモリに関する情報を含む、索引ファイルとその回復に関する多くの情報行がログ ファイルに書き込まれます (ソート メモリについては M オプションを参照)。log-file に環境変数の名前を指定した場合、ログ ファイルを開く前に環境変数の値が解決されます。これにより、PRINTER という名前を使用して、ログ情報を印刷デバイスに送信できます。L オプションで log-file が省略されている場合、log-file のデフォルト値は PRINTER です。L オプションが指定されていない場合、デフォルトではログ ファイルに書き込まれません。

注: 環境変数は、Windows レジストリまたは UNIX リソース ファイルで設定した同義語を使用して設定できます。
M
M オプションは、フェーズ 4 のノード ブロックのビルドで使用するソート アルゴリズムに割り当てるメモリ (メガバイト数) を指定する場合に使用します。M オプションの形式は次のとおりです。
-M [MB-of-memory]

MB-of-memory は、0 から 2000 までの数値です。一般に、割り当てるメモリが多いほど、recover1 の実行が速くなり、ビルドされるノード ブロックが少なくなります。このオプションが指定されていない場合は適切な数値が計算されます。この場合、ソート メモリは 4,000 万バイトまでに制限されます。ログ ファイルに書き込む場合 (L オプションを参照)、ソート メモリの最大有効サイズを示す行がログ ファイルに書き込まれます。M オプションをメガバイト数なしで指定すると、デフォルト値の 50 が使用されます。

注: システムに対して大きすぎる MB-of-memory の数値を指定すると、システムのパフォーマンスが大幅に低下する可能性があります。
Q
Q オプションは、情報の表示とオペレーターへの確認を行わずに recover1 の処理を実行する場合に使用します。Q オプションの形式は次のとおりです。
-Q

回復が必要であるとマークされている場合、または Open For Modify Count がゼロ以外である場合、それらのファイルは回復されます。それ以外の場合は処理は行われません。この動作は、Y オプションを使用して変更できます。デフォルトでは、情報が表示され、オペレーターに確認が求められます。

T
T オプションは、未使用のスペースを切り捨ててオペレーティング システムに

返す場合に使用します。T オプションの形式は次のとおりです。

-T

T オプションを指定すると、索引ファイルが最小限のサイズになりますが、索引ファイルに以降にレコードが追加されたときにパフォーマンスが低下する可能性があります。デフォルトでは、ファイルは切り捨てられません。ファイルが切り捨てられない場合、空のブロックはファイルの一部として残り、ファイルに新しいレコードを追加するときに使用できます。

注: UNIX の一部のバージョンでは、ファイルの切り捨てに必要なオペレーティング システムの

呼び出しがサポートされていません。

Y
Y オプションは、すべての確認にオペレーターが「y」と応答すると想定し、応答を待たずに recover1 の処理を実行する場合に使用します。Y オプションの形式は次のとおりです。
-Y

Y オプションを使用すると、Q オプションも指定されている場合も含め、ファイルが回復対象としてマークされていなくても回復されます。デフォルトでは、オペレーターに確認を求め、その応答に応じて処理が決定されます。

Z
Z オプションは、完全な回復を実行せずに Open For Modify Count をゼロにリセットする場合に使用します。Z オプションの形式は次のとおりです。
-Z

ファイルが回復が必要であるとマークされている場合、Z オプションは無視されます。デフォルトでは、Open For Modify Count がゼロ以外の場合は回復が必要であると見なされます。

注: Z オプションは慎重に使用してください。完全な回復を実行せずに Open For Modify Count をゼロにリセットすると、ファイルが破損した状態のままになる可能性があります。