COBOL プロパティ

プロジェクトのプロパティの [COBOL] ページで指定するプロパティは、選択した構成に対して適用されます。
注:
  • フォルダーのプロパティは、ソリューション エクスプローラーで [Open > Folder] を使用してロードしたフォルダーにのみ適用されます。
  • プロジェクトまたはフォルダーに設定されているプロパティとは異なるファイル プロパティを設定できます。この場合、ファイル レベルで設定されたプロパティは、プロジェクトまたはフォルダーで設定されたプロパティよりも優先されます。ファイル設定をプロジェクト レベルで設定した値に戻すには、その値を [<inherit from parent>] に設定します。
  • プロパティ ページに表示されるコントロールは、作業しているプロジェクトのタイプによって決まります。そのため、ここで説明されているコントロールの一部はプロパティ ページに表示されない、または選択できない場合があります。

[全般]

[プラットフォーム ターゲット]
対象のプラットフォーム (x86、x64、Any CPU など)。Any CPU は .NET COBOL コード プロジェクトでのみ使用できます。有効な値がドロップダウン リストに表示されます。

.NET プロジェクトの場合、これは ILTARGET コンパイラ指令と同等です。

ヒント: .NET COBOL プロジェクトに ActiveX 参照が含まれている場合は、Any CPU に対してビルドしないでください。代わりに、特定のターゲット プラットフォームを x86 または x64 のいずれかに設定して、ActiveX コントロールのターゲットと一致させます。
[COBOL 方言]
コードで使用する COBOL 方言を指定します。これにより、プロジェクトの DIALECT コンパイラ指令が設定されます。
[文字セット]
メインフレーム プロジェクト タイプ専用です。アプリケーションが使用する文字セットで、デフォルトは EBCDIC です。CHARSET コンパイラ指令と同等です。ソース コードで $set 文を使用することで文字セットをオーバーライドできます。
[ソース形式]
ソース ファイルのデフォルトのソース形式です。「固定」、「可変」、「自由」のいずれかを選択できます。SOURCEFORMAT コンパイラ指令と同等ですが、ソース コードで $set 文を使用することでソース形式をオーバーライドできます。この方法は頻繁に使用されます。
[デバッグ用にコンパイル]
このオプションを設定すると、コンパイラは、アプリケーションに関するデバッグ用の追加情報を含むファイルを作成します (ANIM コンパイラ指令が設定されます)。このオプションが設定されていない場合は、NOANIM が設定されます。
[Multi-processor compilation]
これはネイティブ COBOL にのみ適用されます。複数 CPU のマシン上で並列コンパイルを有効にして、プロジェクトのソース コードをより短時間でコンパイルできるようにします。

[ツール > オプション > Micro Focus > Projects] で、[Maximum concurrent COBOL compilations] の数を指定する必要があります。デフォルトでは、この数は自動的にコンピューターの CPU 数に設定されます。

制約事項: ネイティブのオブジェクト指向 COBOL では使用しないでください。
[DEBUG 定数の定義]
constant DEBUG(1).NET COBOL コードおよびデバッグ構成のビルド指令に追加します。このように DEBUG 定数を設定すると、System.Diagnostics.Debug クラスをアプリケーションで使用して、診断情報を出力ウィンドウに必ず表示するようにできます。リリース用ではなくデバッグ用にコンパイルされたプロジェクトのみが対象になります。
[.gnt にコンパイル]
これをオンにすると、アプリケーションを .gnt コードにコンパイルします。この設定は、INT/GNT プロジェクト、またはプロジェクト プロパティの [アプリケーション] タブで [出力の種類] が [INT/GNT] に設定されているネイティブ プロジェクトにのみ適用されます。
[ビルド イベント]
ビルドの前または後に実行するコマンドと、それらをいつ実行するかを指定します。詳細は、Visual Studio のヘルプを参照してください。

[メインフレーム]

[EXEC CICS]
これをオンにすると、プロジェクトに CICS オプションを指定します。

[オプション] をクリックして、CICSECM オプションを次のように設定します。

[Unsupported function handling]
サポートされていない CICS 関数がソース コードに含まれている場合の動作を選択します。これは、CICS プリプロセッサによって認識される (ただし、サポートされていない) 関数にのみ適用されます。
[Compiler error]
デフォルトでは、CICS プリプロセッサはサポートされていない CICS 関数をコンパイラ エラーとして扱います。
[Treat as comment]
サポートされていない関数をコメントとして扱います (つまり、無視します)。
[Abend at runtime]
サポートされていない関数を実行時に異常終了させます。
[Unsupported option handling]
サポートされていないオプションがソース コードに含まれている場合の動作を選択します。これは、CICS プリプロセッサによって認識される (ただし、サポートされていない) オプションにのみ適用されます。
  • [Compiler error] - デフォルトでは、CICS プリプロセッサはサポートされていない CICS オプションをコンパイラ エラーとして扱います。
  • [Treat as comment] - サポートされていないオプションをコメントとして扱うように (つまり、プリプロセッサで無視するように) 要求します。
  • [Abend at runtime] - サポートされていないオプションを実行時に異常終了させます。
  • [Ignore at runtime] - サポートされていないオプションを実行時に無視します。
[Raise ECM error level to Severe (Level S)]
すべての ECM の警告とエラーを重大なエラーに変更し、ビルドを失敗させます。
[Additional CICSECM options]
必要に応じて、プロジェクトに追加の CICS 指令を指定します。構文は次のとおりです。CICSECM (option=setting)。例:CICSECM(EXCI=YES)
[EXEC DLI]
プログラムに EXEC DLI 文が含まれている場合は、これをオンにします。

[オプション] をクリックして、EXEC DLI オプションを次のように設定します。

[DIB Group name]
プリプロセッサにより 01 レベルでアプリケーション プログラムに置かれた DL/I インターフェイス ブロック (DIB) グループの名前を指定するか、デフォルト値 DLZDIB を受け入れます。
[DIBVER value]
プリプロセッサにより 01 レベルでアプリケーション プログラムに置かれた DL/I インターフェイス ブロック (DIB) グループのバージョンを指定するか、デフォルト値を受け入れます。このフィールドは、IMS/ESA との互換性確保のために用意されています。
[Additional directives]
追加の IMS プリプロセッサ指令を指定します。

[エラーおよび警告]

[エラーおよび警告] フィールドでは、指定した構成をビルドする際に表示されるエラーと警告を選択できます。

[警告レベル]
出力コンソールに表示されるエラーまたは警告メッセージの重大度を指定します。

新しい COBOL プロジェクトのデフォルトの警告レベルは、[回復可能なエラーを含める (レベル E)] です。これには、重大なエラー (レベル S) および回復不能なエラー (レベル U) も含まれます。Micro Focus では、プロジェクトを作成した後に、潜在的なコーディングの問題を回避するために、必要に応じて警告レベルを [警告を含める (レベル W)] に設定することを推奨しています。

[最大エラー数]
ビルド中に表示されるエラーまたは警告メッセージの最大数を指定します。
[警告をエラーとして処理]
警告を受信した際にビルドを停止します。

[出力]

[出力パス]
ビルド出力ファイルを格納するディレクトリ。出力パスは、ネイティブ プロジェクトと .NET COBOL プロジェクトで異なる場合があります。

.NET COBOL コードの場合、これは ILOUTPUT コンパイラ指令と同等です。

[指令ファイルの生成]
これをオンにすると、プロジェクト内の個々の COBOL プログラム ProgramN.cbl に対して、プロジェクトのアクティブな構成の出力フォルダーに ProgramN.dir という別のファイルが生成されます。各ファイルには、それぞれの COBOL プログラムをコンパイルするために使用する指令が含まれています。

単一出力の .NET COBOL プロジェクトの場合、プロジェクトをコンパイルするために使用される指令を含む、ProjectName.dir という単一のファイルのみ生成されます。

注: プロジェクトをクリーンアップすると、指令ファイルが削除されます。
[リスティング ファイルを生成]
これをオンにすると、プロジェクトの filename.cbl ファイルごとに Micro Focus の標準リスティング ファイル filename.lst が生成されます。このリスティング ファイルには警告およびエラー メッセージを含む元の COBOL ソース文が含まれています。デフォルトでは、ファイルはプロジェクト ディレクトリにある Listing サブフォルダーに保存されます。これは、LIST() および LISTPATH".\Listing\" 指令の設定と同じです。

リスティング ファイルを格納するための別の場所を指定するには、LISTPATH"path" をプロジェクト プロパティの [COBOL] ページの [追加指令] フィールドに入力します。

プロジェクトをクリーンアップすると、プロジェクトのデフォルトの Listing サブフォルダーに保存されているリスティング ファイルのみが削除されます。

[コード カバレッジを有効にする]
これをオンにすると、アプリケーションの実行時に Enterprise Developer が各プログラムおよびサブプログラムのコード実行の詳細を記録できます。詳細については、製品ヘルプの「コード カバレッジ (ネイティブ COBOL)」を参照してください。
[プロファイラーを有効にする]
これをオンにすると、プロファイラー ユーティリティを使用して、アプリケーションのランタイム パフォーマンスに関する詳細な統計を取得できます。詳細については、製品ヘルプの「プロファイラー」を参照してください。
警告: プロファイラーの統計情報を収集する場合は、[プロファイラーを有効にする] および [コード カバレッジを有効にする] の両方を有効にした状態でアプリケーションをコンパイルしないでください。[コード カバレッジを有効にする] を有効にした状態でコンパイルすると、コード カバレッジ ユーティリティでの使用を目的としたインストルメンテーション情報がビルド出力に追加されます。この追加情報により、プロファイラーの実行結果が影響を受ける可能性があります。

両方のオプションを有効にしている場合にプロファイラーの統計情報を収集するには、まず [コード カバレッジを有効にする] を無効にし、アプリケーションを再コンパイルしてから、[デバッグ > Micro Focus Profiler で実行] を使用してアプリケーションを起動する必要があります。

[Smart Linkage]

この設定は .NET COBOL プロジェクトでのみサポートされています。

[Expose group linkage items to managed code]
これをオンにすると、.NET COBOL にコンパイルする際に、プログラムの連絡節の 01 レベル グループ項目ごとに 1 つのクラスが生成されます。これによりグループの各データ項目がこのクラスのプロパティとして公開されます。ここでのプロパティは標準の .NET 型です。これは、ILSMARTLINKAGE コンパイラ指令を設定するのと同等です。
[Options]
ILSMARTLINKAGE を用いてコンパイルする際に、追加のコンパイラ指令を設定するには、これをクリックして次のいずれかのオプションを選択します。
[Prefixes to remove from the names of the COBOL data items]
コード上のデータ項目から削除するプレフィックスを指定します。複数のプレフィックスを指定する場合は、スペースを区切り記号として使用します。たとえば、lnk-b link- のようになります。これは、ILCUTPREFIX コンパイラ指令を設定するのと同等です。
[Expose as serializable classes]
これをオンにすると、ILSMARTLINKAGE で生成されたクラスをシリアル化できるようにします。これは、ILSMARTSERIAL コンパイラ指令を設定するのと同等です。
[Expose as nested classes of the program class]
これをオンにすると連絡節項目とエントリ ポイントを、これらが定義されるプログラム クラスのネストされたクラスとして .NET コードに公開します。これは、ILSMARTNEST コンパイラ指令を設定するのと同等です。
[Limit property generation to non-redefining elementary items]
これをオンにすると、ILSMARTLINKAGE を用いてコンパイルする際に生成されるクラスのプロパティの生成が、再定義不可能な基本項目に限定されます。これは、ILSMARTRESTRICT コンパイラ指令を設定するのと同等です。
[Trim trailing spaces from string properties]
これをオンにすると、ILSMARTLINKAGE によって処理された英数字項目に関連付けられた GET プロパティによって返される文字列項目から後続空白文字が削除されます。これは、ILSMARTTRIM コンパイラ指令を設定するのと同等です。
[Apply .NET Attributes to generated properties]
これをオンにすると、ILSMARTLINKAGE の結果として生成されたプロパティに属性が適用されます。英数字データ項目のプロパティには System.ComponentModel.DataAnnotations.StringLengthAttribute 属性が適用され、数値項目のプロパティには System.ComponentModel.DataAnnotations.Range 属性が適用されます。これは、ILSMARTANNOTATE コンパイラ指令を設定するのと同等です。

[追加指令]

このフィールドでは、追加の COBOL コンパイラ指令を指定してコンパイラに渡すことができます。

[高度]

[高度な COBOL 設定] ダイアログ ボックスでは、次の設定を指定できます。

[全般]
[追加のコピーブック パス]
現在のプロジェクトの選択されたビルド構成にのみ適用されるコピーブック ファイルを検索するパス。これにより、たとえば、デバッグ用のビルドとリリース用のビルドで別のコピーブック パスを使用できます。複数のコピーブック パスを入力する場合は、セミコロンを区切り文字として使用します。

このオプションにより COBCPY 環境変数が設定され、レジストリの COBCPY の設定に追加されます。

アクティブなビルド構成に関係なくプロジェクトに適用される一般的なコピーブック パスは、プロジェクト プロパティの [コピーブック パス] ページで指定できます。構成固有のコピーブック パスは、プロジェクトのコピーブック パスよりも優先されます。

[Verifiable code]
この設定は、.NET COBOL コードにのみ適用されます。検証可能なコードを生成する場合は、これをオンにします。デフォルトでは、ビルドにより検証不能なコードが生成されます。このほうが、コンパイラのパフォーマンスが向上するためです。
注: SQL Server データベース テンプレートを使用して作成したプロジェクトでは、このオプションがデフォルトで有効になっています。SQL Server データベース環境では検証可能なコードが必要です。
[Generate 64-bit pointers]
この設定は、.NET COBOL プロジェクト専用です。64 ビット ポインターのサポートを有効にしてプロジェクトをコンパイルします。P64 コンパイラ指令に相当します。
[Output]
[Register for COM interop]
この設定は、.NET COBOL コード専用です。ビルド出力を COM コンポーネントとして登録するかどうかを true または false の値で指定します。登録すると、.NET 以外のコードでプロジェクトを COM オブジェクトと同様に使用できます。
[XML documentation file]
この設定は、.NET COBOL コード専用です。ソース コードで使用されたメソッドやクラスについてのコメントを含む XML 形式の文書を生成します。これは、ILDOC コンパイラ指令と同等です。
[Debugging information]
.NET COBOL プロジェクトにのみ適用されます。コンパイラで生成するデバッグ情報の種類を指定します。
  • [Default] - [デバッグ用にコンパイル] がオンになっているかどうかに応じて生成される情報が決まります。
    • .NET Framework を対象とするアプリケーション - チェック ボックスがオンの場合は完全な情報を生成、オフの場合はいずれの情報も生成しない。
    • .NET Core を対象とするアプリケーション - 移植可能な情報を常に生成する。
  • [Full] - 完全な .PDB ファイルを生成します。.NET Framework を使用するプロジェクトでのみ使用できます。
  • [Portable] - 移植可能なシンボル ファイル (.PDB) を生成します。.PDB ファイルはクロスプラットフォームであり、Windows 以外のプラットフォームでの .NET Core アプリケーションのデバッグに使用できます。
  • [Embedded] - .PDB ファイルを生成せずに、移植可能なシンボル情報をアセンブリに直接埋め込みます。

[ビルド設定]

コンパイラに渡されるビルド指令を表示します。