dbfhadmin コマンド ライン ユーティリティ

システム障害が発生した場合にリージョン データベース、リージョン間データベース、およびデータストア データベースからリソースを回復するには、dbfhadmin コマンド ライン ツールを使用します。これを使用して、主索引キーおよび代替索引キーに使用されるデータベースの列が正しい SQL 型に設定されるようにすることもできます。

注: このコマンドは、MFDBFH_CONFIG 変数が管理対象データベースのデータ ソース エントリを含む構成ファイルを指している環境から実行する必要があります。

構文:

dbfhadmin [action][options] 
注: UNIX プラットフォームでは、作業モードに応じて dbfhadmin32 または dbfhadmin64 になります。
action
コマンドの実行全体を参照します。
  • -casprocess - CAS プロセスのリソースをリストまたは回復します。
  • -createdb - データベースを作成します。
    警告: このオプションは、Oracle データベースの作成ではサポートされていません。
  • -keytypes - キータイプ メタデータをリスト、追加、削除、インポート、エクスポートします。
  • -openfiles - データストアのファイルをリストするか開いているファイルを閉じます。
  • -region - リージョンのリソースをリストまたは回復します。ロックされたリソースを自動回復プロセスで解放できなかった場合、この方法で解放する必要がある場合があります。これに該当する場合、そのことを示すエラー メッセージがコンソール ログに表示されることがあります。
  • -script - データベースを作成するための SQL スクリプトを生成します。
  • -upgrade -データストアをアップグレードするための SQL スクリプトを生成します。データストアは随時自動的に更新されます (構造上の変更が必要な場合など)。このような自動更新は失敗することがあり (通常はデータベース権限が不十分なため)、その場合は手動で再実行する必要があります。このオプションでは、手動更新の実行に必要なスクリプト ファイルを生成します。必要なファイルを用意したら、データベース タイプに適したコマンド ライン ツールを使用して、sysadmin 権限で実行する必要があります。
options
指定したアクションのオプションを定義します。有効な値は次のとおりです。
-add
特定のデータストアのキータイプ メタデータを追加または更新するように指定します。-keytypes アクションとともに使用します。
-collation:<id>
Db2 データベースの作成時に使用する照合タイプ。デフォルトは、Windows の場合は SYSTEM_1252_US、UNIX/Linux の場合は SYSTEM_923_US です。-script -provider:db2 アクション/オプションとともに使用します。
-datastore:<url>
ファイルをリストまたは回復するデータストアの URL。-openfiles-upgrade、および -keytypes -import/-export アクション/オプションとともに使用します。
-db:<dbname>
作成または使用するデータベースの名前。-script -provider:db2 アクション/オプションとともに使用します。
-delete
特定のデータストアのキータイプ メタデータを削除するように指定します。-keytypes アクションとともに使用します。
-ebcdic
EBCDIC をサポートするデータベースを作成します。-createdb -provider:db2 アクション/オプションとともに使用します。
-existdb:<db-name>
データストア、リージョン データベース、またはリージョン間データベースを作成する既存の物理データベースの名前。-script -provider:db2 および -createdb -provider:ora -script アクション/オプションとともに使用します。
注: Oracle データベースの場合、基礎となる物理データベースがまだ存在しないと MFDBFH では指定したデータベースが作成されないため、このオプションは必須です。
-export:<file-name>
特定のデータストアのキータイプ メタデータをエクスポートするためのファイルを指定します。-keytypes -datastore アクション/オプションとともに使用します。
-file:<url>
キータイプ メタデータを追加または削除するデータストア データ ファイルを指定します。-keytypes -add/-delete アクション/オプションとともに使用します。
-file:<file-name>
データベース作成用の入力ファイル名、または生成されたスクリプトの出力ファイル名を指定します。入力ファイルについては -createdb アクション、出力ファイルについては -script または -upgrade アクションとともに使用します。
-host:<name>
プロセスを回復するか、ファイルを強制的に閉じるか、PostgreSQL データベースを作成する対象のホスト名。-casprocess -list/-recover-openfiles -list/-recover、または -createdb -provider:pg アクション/オプションとともに使用します。
-import:<file-name>
インポートするキータイプ メタデータを含むファイルを指定します。-keytypes -datastore アクション/オプションとともに使用します。
次の例は、インポート ファイルの形式を示しています。データストアのルートにある file1.dat には、英数字の主キーと符号付き COMP-X の最初の代替キーが含まれています。PAY1 サブフォルダーにある file2.dat には、英数字の主キーと最初の代替キー、および符号なし COM-X の 2 番目の代替キーが含まれています。
<?xml version="1.0" encoding="us-ascii" standalone="no"?>
<keytypes_definitions>
    <keytypes_definition filename="file1.dat" folder="/" types="AN,SCOMPX"/>
    <keytypes_definition filename="file2.dat" folder="/PAY1" types="AN,AN,UCOMPX"/>
</keytypes_definitions>
-list
指定したアクションの結果をリストします。-casprocess -list はアクティブなプロセスを表示し、-region -list はリージョン リソースのロックを表示し、-openfiles -list は現在開いているファイルを表示します。
-name:<object-name>
作成するデータストアまたはリージョン データベース スクリプトの名前、または回復するリージョン リソースの名前。-script -type:datastore および -script -type:region アクション/オプション、および -region -list/recover アクション/オプションとともに使用します。
-nobanner
-quiet と同じ。
-password:<pwd>
データベースへの接続に使用するパスワード。-createdb -provider:az|pg|ss アクション/オプションとともに使用します。
-pid:<process-id>
指定したアクションに該当するプロセス ID。-casprocess -recover または -openfiles -recover アクション/オプションとともに使用します。
-port:<number>
PostgreSQL データベースの作成に必要なポート番号。データベースがデフォルト以外のポート番号を使用している場合、またはリモート サーバー上にある場合は、このオプションを指定する必要があります。-createdb -provider:pg アクション/オプションとともに使用します。
-provider:<db-type>
スクリプトを生成する (-script) かデータベースを作成する (-createdb) データベース プロバイダーの名前。<db-type> は、次のいずれかになります。
db-type 説明
az Azure SQL データベース
azuresqldb Azure SQL データベース
db2 Db2
ora Oracle
oracle Oracle
postgresql PostgreSQL
pg PostgreSQL
sqlserver Microsoft SQL Server
ss Microsoft SQL Server
-recover
CAS プロセスが所有するリソースを回復するか、開いているデータストア ファイルを閉じます。-casprocess-region、または -openfiles アクション/オプションとともに使用します。
-replace
ファイルに対する既存のキータイプ メタデータを置き換えます。-keytypes-add、または -import アクション/オプションとともに使用します。
-type:<script-type>
データベース作成スクリプトのタイプを指定します。crossregion、datastore、datastore_funcs、region のいずれかです。-script および (datastore_funcs を除く) -createdb アクションとともに使用します。
datastore_funcs は、データベースに外部関数をインストールするためのスクリプト ファイルの作成に使用されます。「データベース サーバー関数のインストール」を参照してください。
-types:<key-types>
ファイルの主キーおよび代替キーのカラム型を定義します。次のタイプを使用して、キー タイプをカンマ区切りリストとして指定します。
タイプ 説明
AN 英数字
BIN バイナリ
SCOMPX 符号付き COMP-X
UCOMPX 符号なし COMP-X
-keytypes -add/-replace/-import/-export/-list アクション/オプションとともに使用します。
-usedb:<instance>
指定したデータベース サーバー インスタンスを使用します。-casprocess -list/-recover-createdb -provider:az|ss-openfiles -list/-recover、または -openfiles -list/-recover アクション/オプションとともに使用します。
-user:<user-name>
データベースへの接続に使用するユーザー名。-createdb -provider:az|pg|ss アクション/オプションとともに使用します。
-verbose
現在の操作について、データベース構成ファイルや有効なスクリプト フォルダーの場所などの追加情報を表示します。