次の PAC および SOR の環境変数は、参照目的でのみ提供されています。
PAC に含まれるすべてのエンタープライズ サーバー インスタンスで 次の環境変数を設定する必要があります。
ES_PAC=pacname
PAC 内の各 SOR で特定の環境変数が設定されている必要があります。
ES_SCALE_OUT_REPOS_n=sorName=sorType,connectionDetails##[TMP#][models]
詳細は次のとおりです。
- n
-
SOR の番号です。1 から 9 までの値になります。
- sorName
- SOR の名前です。空白文字を含めることはできません。
Redis を使用するコンテキストで、sorName を使用して Redis から Redis マスターを取得します。
- sorType
- 使用しているデータ ストアのタイプです。次のタイプにできます。
- connectionDetails
- Redis の場合、スケールアウト リポジトリのホスト名およびポート番号です。形式は host:port です。例:localhost:6379複数の接続を指定するには、各接続間の区切り文字としてカンマを使用します。
Oracle Coherence の場合、接続文字列は 1024 文字に制限され、次の形式を取ります。
[userid@][configfile][,property=[value]]…
詳細は次のとおりです。
- userid
- Oracle Coherence セキュリティが有効な場合に使用するオプションのユーザーです。
- configfile
- キャッシュ構成ファイルの名前、場所、および URL です。省略した場合、デフォルトで mfes-cache-config.xml になります。
- property
- 値を設定する Java プロパティの名前です。value を指定しない場合はクリアされます。
- value
- Java プロパティに設定する値です。
Enterprise Server クライアントによって使用される構成は、サーバー構成と一致する必要があります。したがって、Redis の場合は次のようになります。
ES_SCALE_OUT_REPOS_1=MySOR=redis,127.0.0.1:6379##TMP#
Oracle Coherence の場合は次のようになります。
ES_SCALE_OUT_REPOS_1=MySOR=coherence,mfes-cache-config.xml,coherence.cluster=MyPAC_cluster,mfescache.wka.MyPAC_cluster=127.0.0.1:7574##TMP#
デフォルトの mfes-cache-config.xml ファイル名を使用している場合は、その名前を省略してプロパティのみを指定できます。次に例を示します。
ES_SCALE_OUT_REPOS_1=MySOR=coherence,,coherence.cluster=MyPAC_cluster,mfescache.wka.MyPAC_cluster=127.0.0.1##TMP#
注: 構成ファイル名がないところでは、2 つのカンマが隣接しています。
構成ファイル mfescache.cfg は、Enterprise Server が Java 仮想マシン (JVM) を起動する際、オプションの指定に使用されます。このファイルは、接続文字列プロパティに追加してプロパティを指定するように変更できます。両方で指定した場合、接続文字列プロパティは構成ファイルの値をオーバーライドします。
- TMP
- アクティブなリソースを格納する PSOR であることを示します。
注: PAC 内の各エンタープライズ サーバー インスタンスに対して 1 つずつ PSOR を指定する必要があり、PAC 内の各エンタープライズ サーバー インスタンスで同じ PSOR を使用する必要があります。
- models
- 形式は次のとおりです。
=ResourceType=model[:model][#ResourceType=model[:model]]
詳細は次のとおりです。
- #
- モデル タイプのモデルのセットの区切りです。
- ResourceType
- リソース タイプは一時記憶域 (TS) または一時データ (TD) のいずれかです。指定できる値は TS および TD です。
- model
- 0 から 16 バイトの長さの文字列として指定します。TD の名前の文字数は 4 文字です。TS の名前の最大文字数は 16 文字です。文字列の名前では、次のワイルドカードの使用がサポートされています。
- *
- 任意の文字数の文字列に一致します。
- +
- 任意の 1 文字に一致します。
注: リソース タイプに応じた適切な文字数になるように、文字が不足している場合は + ワイルドカードが末尾に埋め込まれます。たとえば、TD リソース タイプのモデルを指定する場合に 1 文字だけ「A」と指定すると、「A+++」として扱われます。
- :
- 各モデルの区切りです。
- x'16 進数の文字列'
- SOR モデルで 16 進数のプレフィックスを指定するには、16 進数の文字列を引用符で囲み、その前に x を付けます (x'ABAB' や x'AABBCC' など)。
汎用一致文字として 2B を使用できます。たとえば、x'AA2BAA' は、x'AAAAAA'、x'AABBAA'、x'AACCAA' などで始まるキューに一致します。
例
次に、Redis を SOR として使用する ES_SCALE_OUT_REPOS_n 環境変数の例を示します。
ES_SCALE_OUT_REPOS_1=RedisLocal=redis,127.0.0.1:12345##TMP#TD=AC*:TD*:RTDQ:SOR1#TS=A*:B+A:NRQSOR1
詳細は次のとおりです。
- RedisLocal
- Sentinel 構成で Redis マスターを識別するために Redis で使用する名前を指定します。
- redis
- 使用されている SOR のタイプが Redis であることを指定します。
- 127.0.0.1:12345
- Redis サーバーの接続の詳細 (この SOR の IP アドレスおよびポート) を指定します。
- ##TMP#
- この SOR が必須の PSOR であることを指定します。
- TD=AC*:TD*:RTDQ:SOR1#TS=A*:B+A:NRQSOR1
-
AC、TD で始まる TD、および RTDQ と呼ばれる TD に加え、A で始まるすべての TS、B で始まり任意の文字が続き、A で終わる TS、および NRQSOR1 と呼ばれる TS を SOR に含めるように指定します。
次に、PAC で Redis SOR をさらに指定する方法の例を示します。
ES_SCALE_OUT_REPOS_2=RedisLocal2=redis,127.0.0.1:67891##TD=ATD#TS=T*R2:R*R2
詳細は次のとおりです。
-
RedisLocal2
- Redis マスターを識別するために Redis で使用する名前を指定します。
- redis
- 使用されている SOR のタイプが Redis であることを指定します。
-
127.0.0.1:67891
- 2 番目の Redis サーバーの接続の詳細 (この SOR の IP アドレスおよびポート) を指定します。
- ##TD=ATD#TS=T*R2:R*R2
- ATD と呼ばれる TD に加え、T で始まり R2 で終わる TS、および R で始まり R2 で終わる TS を SOR に含めるように指定します。