算術式には、書き方および評価について規則が適用される。
- 算術式ではかっこを使用して、要素の評価順序を指定できる。複数のかっこが入れ子構造になっている場合は、最も内側のかっこが最初に評価され、順次外側のかっこへと評価が進む。かっこがない場合、またはかっこ付きの式が複数あり、それらが同じレベルにある場合は、以下の順番で実行される。
1 番 |
単項プラスおよびマイナス、B-NOT |
2 番 |
累乗 |
3 番 |
乗算および除算 |
4 番 |
加算および減算 |
5 番 |
B-AND |
6 番 |
B-XOR および B-EXOR |
7 番 |
B-OR |
したがって、次の式では、
1 + 2 * 3
次の順番で評価される。
- 2 * 3
により中間結果 6 を得たうえで、
- 1 + 6
により結果 7 を得る。
- かっこは、同じ階層レベルの操作が連続するロジックのあいまいさを排除したり、通常の優先順位から多少の偏差を持たせる必要がある式で通常の階層的な実行順序を変更したりするために使用される。実行順序がかっこで指定されていない場合、同じ階層レベルの連続する操作は、左から右に実行される。
- 算術式の先頭に指定できるのは、記号「(」、「+」、「-」、ビット演算子 B-NOT、または変数のみであり、末尾に指定できるのは、「)」または変数のみである。算術式では、左かっこと右かっこは一対一の対応関係にあり、左かっこは右かっこの左側に記述する。
- 算術式を使用すると、作用対象の合成または受信側データ項目 (あるいはその両方) に関する制約を受けずに、算術演算子を組み合わせることができる。具体例については、本章の「ADD 文」の構文規則 3 を参照。