ソース コード用の Visual Studio プロジェクトを作成して使用することをお勧めします。プロジェクトを使用すると、次のような利点が得られます。
- 時間の節約や生産性の向上に役立つ Visual Studio の数多くの機能を最大限に活用できます。プロジェクトなしでファイルを使用すると、IntelliSense の提案や構文チェックなどのエディターの機能を十分に活用できません。
- IDE で行った変更の詳細が Visual Studio プロジェクト ファイルに保存されます。
- Visual Studio プロジェクト ファイルは MSBuild ファイルです。MSBuild を使用してコマンド ラインでコンパイルし、ビルド コマンドをビルド スクリプトまたは CI システムに統合できます。
次のセクションでは、特に多数のファイルを扱う場合のプロジェクトの作成および構成に関する推奨事項について説明します。
プロジェクトおよびソリューションの構造化
プロジェクトおよびソリューションの構成に関する推奨事項を次に示します。これらは、アプリケーションが多数のファイルで構成されている場合には特に有効です。
推奨事項 |
利点 |
すべてのコードを 1 つの巨大なプロジェクトにまとめるのではなく、ソリューションに複数の小さなプロジェクトを作成する。アプリケーションの機能領域ごとに 1 つのプロジェクトを作成することを検討してください。 |
プロジェクトを小さくすると、次のような利点が得られます。
- 管理が容易になる
- すばやく IDE にロードできる
- すばやくコンパイルできる
さらに、エディターの応答時間も短くなります。
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大きなソリューションを複数のソリューションに分割することを検討する (特にソリューションに多くのプロジェクトが含まれる場合)。 |
上記の理由に加えて、これはソリューション固有の問題にも役立ちます。たとえば、ソリューションで [すべての参照の検索] を使用する状況が挙げられます。ソリューションに数百ものプロジェクトが含まれている場合、この機能を使用するとパフォーマンスに悪影響が及ぶ可能性があります。
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プロジェクトにコピーブックを含めない。コピーブックはプロジェクト フォルダー以外のフォルダーに保存します。次に、プロジェクトのプロパティの [コピーブック パス] ページでコピーブックの場所を指定します。 |
- IDE でコピーブックを処理してファイルの依存関係を解決する必要がなくなるため、パフォーマンスが向上します。
- プロジェクトを小さくすることができます。
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プロジェクトの場所を基準とする相対パスをプロジェクトのプロパティで使用する (ビルド出力のパス、コピーブックの場所のパスなど)。 |
プロジェクトを他のマシンに移植できるようになります。 |
ネットワーク ドライブのコピーブックやその他のファイルを使用しない。 |
パフォーマンスに関する問題の回避に役立ちます。 |
1 つのプロジェクトに保存するファイルの数を制限する
推奨事項は次のとおりです。
- プロジェクトに多数のファイルを含めることは避けてください。ソリューションに複数の小さなプロジェクトを追加することを検討し、すべてのソース ファイルに 1 つのプロジェクトを使用することは避けてください。
- アプリケーションの機能領域ごとに 1 つのプロジェクトを作成することを検討してください。
1 つのプロジェクトに保存するファイルの推奨最大数を厳密に規定するのは困難です。この数は、次のような、特定の開発シナリオに関連するさまざまな要因に依存します。
- ファイルのサイズおよびプログラムのサイズ
- コピーブックの数およびサイズ
- 同じプロジェクトで作業する人数
- プロジェクトが .NET COBOL プロジェクトかネイティブ COBOL プロジェクトか
- アプリケーションでインクリメンタル リンクを使用するかどうか
- ソース コードの既存の構造
プロジェクトを小さくすることで、さまざまなパフォーマンスの問題を回避できます。プロジェクトのサイズが大きくなると、次のような問題に注意する必要があります。
- Visual Studio 内のユーザー エクスペリエンスが低下する
- [すべての参照の検索] が遅くなる
- プロジェクトの管理がより困難になる
- プロジェクトのロードやリビルドに要する時間が長くなる
- バックグラウンド構文チェック、コード分析、ファイルのコンパイラ指令のスキャン ([指令の確定] を使用) の実行時間が長くなる
1 つのソリューションに保存するプロジェクトの数を制限する
1 つのソリューションにあまり多くのプロジェクトを保持しないようにすることをお勧めします。その理由は、1 つのプロジェクトに含めるファイルの数を制限する理由と同じです。
1 つのソリューションに保存するプロジェクトの推奨最大数を厳密に規定するのは困難です。ソリューションのサイズを小さくすることで、さまざまなパフォーマンスの問題を回避して、次の時間を短縮できます。
- ソリューションへのプロジェクトのロード
- ソリューションのリビルド
- バックグラウンド構文チェックの実行
- 参照の解決
- ファイルのコンパイラ指令のスキャン ([指令の確定] を使用)
コピーブックを使用する際の推奨事項は次のとおりです。
推奨事項 |
利点 |
プロジェクトにコピーブックを直接含めない。コピーブックをプロジェクトの場所以外のフォルダーに保存して、そのフォルダーをプロジェクトのプロパティの [コピーブック] ページに追加します。 |
これにより、プロジェクトのサイズが小さくなり、プロジェクトの管理が容易になります。 これは、他のプロジェクトがコピーブックに依存している場合にコピーブックを共有するのにも役立ちます。
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ハードコードされたパスをソース ファイルのコピーブックに追加したり、プロジェクト フォルダーのコピーブックを使用したりしない。ファイルをポイントするように環境変数を設定するなど、他の類似の方法を使用しないでください。代わりに、プロジェクトのプロパティの [コピーブック] ページでコピーブックの場所を指定する際に相対パスを使用します。 |
これにより、プロジェクトを他のマシンに移植できるようになります。MSBuild ユーティリティや任意のビルド スクリプトで相対パスを使用できます。 |