パフォーマンス/可用性クラスター (PAC) は、caspac コマンド ライン ユーティリティを使用して起動できます。これを使用して、PAC の起動を自動化するアクションをスクリプト化できます。
Micro Focus では、スケールアウト リポジトリ (SOR) から項目を削除するときは、caspac ユーティリティを使用することをお勧めします。詳細については、「caspac」を参照してください。
PAC では、インスタンスの起動時に /s:c (コールド スタート) または /s:w (ウォーム スタート) のいずれかのオプションを使用する必要があります。これらのオプションは、TS または TD に対する SIT 設定をオーバーライドします。/s:c オプションを使用すると、すべてのキューが他のデータとともに削除されます。/s:w オプションを使用すると、既存のキューはそのまま残ります。
PAC のコールド スタートのプロセスでは、PAC の各 SOR から既存のデータがすべて削除されます。
PAC を起動するには、次の手順を実行します。
casstart /rregionName /s:c
casstart /rregionName /s:w
エンタープライズ サーバー インスタンスのコールド スタート時に別のインスタンスが同じ PAC 内ですでに実行されている場合は、起動モードがウォーム スタートに切り替わります。この場合、次のメッセージが書き込まれます。
CASSI9027W Region initializing in Warm startup mode because PAC <PAC_NAME> is already active.
このメッセージが PAC にアクティブなリージョンがないときに表示された場合は、caspac の -aInitPac オプションを使用して PAC を初期化してください。
ウォーム スタートでは、SOR 内のすべてのデータがそのまま残ります。デフォルトの起動モードはウォーム スタートです。TS および TD の SIT 設定をオーバーライドするには、casstart コマンドで /s:w を指定する必要があります。
コールド スタートされたエンタープライズ サーバー インスタンスは、ローカルのリソース定義ファイルから CICS リソースを読み取ります。リソースのインストール時に、PSOR でサポートされるリソースが PSOR に配置されます。詳細については、「Configuration Restrictions」を参照してください。以降にウォーム スタートされた PAC 内のリージョンは、PSOR からそれらのリソースを読み取ります。
PSOR でまだサポートされていないリソースは、ローカルのリソース定義から読み込まれます。
PAC の初期化後にエンタープライズ サーバー インスタンスがウォーム スタートされた場合、PAC に実行中のインスタンスがほかになければ、自動的にコールド スタートになります。
1 これにより、PAC 内のすべての SOR からすべての TSQ と TDQ が削除されます。caspac では PSOR からしか削除されません。