大きなプロジェクトの構成

Micro Focus では、大規模なコード ベース用に Eclipse でプロジェクトを構成する際の推奨事項として、以下を提案しています。

定義する検索パスを少なくする

プロジェクトのプロパティの [Build Path] ページで、必要なフォルダーのみが有効になっていることを確認してください。これにより、Eclipse でファイルの検索に要する時間が短縮されます。

プロジェクト レベルでコンパイラ指令を設定する

可能な場合は、ファイル レベルではなくプロジェクト レベルでコンパイラ指令を設定してください。これは、ファイル レベルの設定はプロジェクト レベルの設定で指定された設定をオーバーライドするためです。特に、大規模なコード ベースでは、そのような設定の追跡、保守、および管理が困難になる場合があります。

ヒント: エディターでファイルを開いたときにファイルのプロパティにアクセスするには、エディターでコードを右クリックし、[Properties] をクリックします。この方法は、COBOL エクスプローラーでファイルを検索するよりも簡単です。

IDE 設定を使用してコンパイラ指令を指定する

Visual COBOL のプロジェクトおよびファイルの IDE プロパティ ページには、広範な COBOL 設定が用意されています。

IDE 設定は、簡単に編集でき、移植も簡単です。この設定を使用してプロジェクトを構成すると、Eclipse 内でも、Eclipse 外でプロジェクトをビルドするときにも、この設定が適用されます。

コンパイラ指令を設定する際は、他の方法よりも、IDE プロパティ ページを使用することをお勧めします。具体的には、次のことを避ける必要があります。

  • COBOL プロジェクト ファイル .cobolProj を手動で編集する。
  • .bat ファイルとビルド スクリプトを混在させる。
  • 指令に対する IDE 設定が存在する場合に、ファイルまたはプロジェクトのプロパティの [Additional directives] にコンパイラ指令を手動で入力する。代わりに、GUI 設定を使用してください。

    GUI コントロールと [Additional Directives] の両方を使用して同じ指令を設定すると、問題が起こる原因となります。

    たとえば、プロジェクト レベルで [Additional Directives] に CICSECM を手動で入力できます。同時に、ファイルの GUI コントロールで [None] に設定することもできます。その結果、どの設定が実際に適用されるのか判断しにくくなります。

    対応する IDE 設定が存在しない場合にのみ、[Additional Directives] に指令を指定する必要があります。

注: [Determine Directives] コマンドでは、プロジェクト レベルではなく、ファイル レベルのみで必要な指令が設定されます。可能な場合は、混乱を避けるために、すべてのファイル指令をプロジェクト レベルに移動することをお勧めします。

ソース ファイルで $SET 文を使用しないようにする

ソース ファイルで $SET 文を直接設定しないでください。代わりに、IDE 内のプロジェクトのプロパティ ページを使用して、対応するコンパイラ指令を設定してください。これは次の理由によります。

  • コード内の $SET 文は把握しにくく、特に多数のファイルを使用している場合には確認が困難になります。
  • Eclipse では、プロジェクト レベルまたはファイル レベルで指定されている指令が可視化されます。ただし、コード内にある $SET 文は表示されません。そのため、GUI プロパティを使用して設定されたものとは異なるコンパイラ指令がソース コード内の $SET 文で設定されていると、予期しない動作が発生する可能性があります。

コンパイラ指令を含む外部ファイルは使用しない

必要なコンパイラ指令を格納するために外部ファイル (.dir など) を使用することは避けてください。これは次の理由によります。

  • Eclipse 内から .dir ファイルの内容を簡単に確認する方法はありません。複数のプロジェクトがあるシナリオでは、どのプロジェクトで指令ファイルが使用されているのかが、わかりにくくなります。
  • プロジェクトのプロパティとして指定された指令と .dir ファイル内で指定された指令が混在していると、混乱の原因になります。