Visual COBOL Development Hub を含むベース イメージの作成

このトピックでは、Visual COBOL Development Hub のベース イメージを作成するために Dockerfile で実行する必要がある手順について説明します。

Visual COBOL Development Hub を作成した後、そのベース イメージに基づいて、COBOL アプリケーションおよび Visual COBOL Development Hub を含む追加イメージを作成できます。この追加イメージの作成の詳細については、「Visual COBOL Development Hub で使用するアプリケーションを含むイメージの作成」を参照してください。

注:Visual COBOL は開発/テスト環境であり、本番環境で使用するためのものではないことに注意してください。COBOL アプリケーションを本番環境のコンテナーで実行する場合は、COBOL Server を含むコンテナーを使用する必要があります。

Visual COBOL Development Hub のベース イメージを作成する前に、次のものが用意されていることを確認する必要があります。

Visual COBOL Development Hub を含むベース イメージを作成するには、Dockerfile で次の手順を実行する必要があります。

  1. 作成元となるベース イメージを指定します。通常、これは、Red Hat Linux を使用しているか SUSE Linux を使用しているかに応じて、rhel7/rhel:latest または suse/sles12sp3 になります。
  2. イメージのメタデータを定義します。これにより、docker inspect コマンドの使用時にイメージの重要な詳細を簡単に設定できるようになります。
  3. ファイル名およびフォルダーの場所に関する変数を定義します。
  4. 正常にインストールするために必要なパッケージをインストールします。
  5. Visual COBOL Development Hub (setup_visualcobol_devhub_for_docker_4.0_platform) のインストール可能な実行可能ファイルをホスト マシンからイメージのファイルシステム内の一時フォルダーにコピーします。
  6. Visual COBOL Development Hub のインストール時に詳細が使用されるユーザーおよびグループを作成します。
  7. Visual COBOL Development Hub のインストール可能な実行可能ファイルに実行権限があることを確認してから、このファイルを実行します。

    setup_visualcobol_devhub_for_docker_4.0_platform の実行時に、次のパラメーターを指定する必要があります。

    -IacceptEULA
    Micro Focus エンドユーザー使用許諾契約書 (EULA) の内容に同意することを示します。
    -ESadminID=user-name
    Enterprise Server System Administrator Process User ID を設定します。
  8. 動的リンカーの実行時バインディングを構成して、Visual COBOL に付属の共有オブジェクトを含めます。

    これにより、LD_LIBRARY_PATH 環境変数を更新する必要がなくなります。

  9. 必要なクリーンアップを実行します。これには、変数のリセットや一時フォルダーの削除などのタスクが含まれます。
  10. Visual COBOL Development Hub のライセンスをインストールしてから、ライセンス ファイルを削除します。
注:ログインしてシェルまたは Visual COBOL のコマンドを実行できるイメージを作成することもできます。このオプションは、ベース イメージにアプリケーション ファイルを追加しない場合にベース イメージから Visual COBOL のコマンドを使用するのに便利です。

すべての Docker デモンストレーションに、このようなログイン イメージを作成するオプションが用意されています。それらのイメージのタグには、「_login」というサフィックスが付きます。_login イメージを作成するように指定する方法については、「Visual COBOL ベース イメージの Docker デモンストレーションの実行」を参照してください。このようなイメージの作成に必要なコマンドの詳細については、いずれかの Docker デモンストレーションの bld.sh スクリプトを参照してください。

上記の手順は、Visual COBOL Development Hub のベース イメージを作成する Docker デモンストレーションで使用されています。関連するすべてのファイルおよび Dockerfile についての説明など、このデモンストレーションの詳細については、「Visual COBOL ベース イメージの Docker デモンストレーション」を参照してください。