マネージ コードに移行する際の考慮事項

技術によっては制約事項があるか、マネージ コードではサポートされていない場合があります。マネージ コードに移行するには、次の事項を事前に検討する必要があります。

データベース サポート

SQL(DBMAN=JDBC) 指令で OpenESQL を使用して、マネージ アプリケーションをコンパイルできます。Micro Focus では、OpenESQL ネイティブ コードとマネージ コードのランタイム システム間で可能な限りソース コードの互換性が維持されるよう努めています。各ランタイム システムには、基盤となるデータベース API および実行環境に基づく拡張、制限、および相違がありますが、埋め込み SQL 文 (DECLARE CURSOR、OPEN、FETCH、CLOSE、SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE、CONNECT、DISCONNECT、COMMIT、ROLLBACK など) の大部分は完全に互換性があり、変更は必要ありません。

JDBC ランタイム システムは、オブジェクト ホスト変数および従来の COBOL ホスト変数をサポートしています。

次の制約事項は、マネージ コードにおけるデータベース サポートに適用されます。

  • ストアド プロシージャ呼び出しから出力パラメーターを使用するアプリケーションは、COBOL 指令 NOILNATIVE を使用する必要があります。オブジェクト ホスト変数は、ストアド プロシージャ呼び出しで出力パラメーターには使用できません。

ライブラリ ルーチン

特定のライブラリ ルーチンは、ネイティブ コードでのみサポートされています。マネージ コードで使用できるルーチンの詳細については、本ドキュメントの「ライブラリ ルーチン」セクションを参照してください。

マネージ コードおよびネイティブ コード

ネイティブ コードは、マネージ コードから呼び出すことができますが、禁止されている環境もあります。

ユーザー インターフェイスのモダナイゼーション

Visual COBOL は、アプリケーションのユーザー インターフェイスをモダナイズするための優れたオプションを提供します。JVM の Java Swing を使用できます。アプリケーション アーキテクチャ、および元のユーザー インターフェイスとバックエンド モジュールの関連付けの強さによっては、問題が発生する可能性がある点に注意してください。

オブジェクト指向プログラミング

JVM などのマネージ環境でコンパイルおよび実行される、手続き型 COBOL を作成して使用できます。ただし、マネージ環境で利用可能なすべての機能を最大限に活用し、コードを他のマネージ言語に公開できるようにするには、マネージ COBOL 構文の使用が必要になる場合があります。マネージ COBOL コードの作成については、次のリソースを参照してください。

  • Micro Focus SupportLine Web サイトで閲覧可能な『COBOL 開発者向けのオブジェクト指向プログラミング入門』 - ダウンロードするには、ここをクリックしてください
  • Visual COBOL とともにインストールされる [Visual COBOL Samples] サンプル ブラウザーの [Moving to JVM] セクションに含まれるサンプルを確認してください。

サード パーティ製ソフトウェア

オペレーティング システムを呼び出すサード パーティ API に対する、既存の手続き型コードを確認してください。他のソフトウェア ベンダーによって提供される技術は、マネージ コードでの利用向けに書き替える必要がある場合があります。

Win32 API ルーチン

Win32 API ルーチンは、マネージ コードではサポートされていません。手続き型コードをマネージ COBOL に移行する場合、意図した結果を得るには、Win32 API ルーチンの呼び出しを削除し、同等の JVM 機能を代わりに使用する必要があります。