Net Express プロジェクトから Eclipse プロジェクトへの変換

概要

制約事項: 本トピックは Windows 環境にのみ該当します。

[Import and Convert NetExpress Projects] ウィザードでは、既存の Net Express プロジェクトを Eclipse プロジェクトに変換し、Visual COBOL で使用できるようにすることができます。このウィザードは、まず、Net Express プロジェクト ファイルおよびその構成設定を分析します。その後、必要な Eclipse プロジェクトを作成し、それらのプロジェクトにソース ファイルをインポートして、元の Net Express プロジェクトからの必須のプロジェクト プロパティおよびファイル プロパティを設定します。これらは、元のプロジェクトのいずれか 1 つのビルド タイプについて行われます。

  • Net Express プロジェクトには複数の異なるタイプのビルドが含まれている可能性があり、ビルド タイプによって、含まれているファイルや、プロジェクト レベルおよびファイル レベルの設定が異なります。一方、Eclipse プロジェクトでサポートされるファイル設定は 1 セットのみで、その設定がすべてのビルド構成に使用されます。そのため、[Import and Convert NetExpress Projects] ウィザードでは、Net Express プロジェクトに複数のビルド タイプが含まれていても、一度に 1 つのビルド タイプのファイルおよび設定しかインポートされません。そのビルド タイプが、新しい Eclipse プロジェクトのデフォルトのビルド構成として使用されます。プロジェクトに複数のビルド タイプが含まれている場合は、インポート プロセスを繰り返して、他のビルド タイプのファイルおよび設定を含む Eclipse プロジェクトを作成する必要があります。
  • Eclipse プロジェクトのターゲット タイプはビルド構成ごとに 1 つに制限されているため、Net Express プロジェクトが複数のターゲット タイプにビルドされる場合は、ウィザードが複数の Eclipse プロジェクトを作成するように提案します。
  • ウィザードは、Net Express プロジェクトによって生成される .int および .gnt のすべてのターゲットに対して 1 つの Eclipse プロジェクトを作成し、その Eclipse プロジェクトの [Target Type] を [All Int/Gnt Files] に設定します。
インポート中に設定されるプロパティは次のとおりです。
  • ビルドされるアプリケーションのタイプ (コンソール アプリケーションやライブラリなど)
  • 既知の場所 (プロジェクト ディレクトリ、インストールの cpylib フォルダーなど) に置かれていないコピーブックのパス
  • コンパイラ指令およびビルド設定
  • アプリケーションの起動方法 (コマンド ライン引数など)

Net Express プロジェクトが複数のタイプのターゲットをビルドする場合は、ウィザードが複数の Eclipse プロジェクトの作成を提案します。

ヒント: [Import and Convert NetExpress Projects] ウィザードや、Visual COBOL へのアップグレードについてご質問またはご意見がある場合は、Micro Focus コミュニティのページ (http://community.microfocus.com/) をご利用ください。このページは、Micro Focus および他の Visual COBOL ユーザーとの交流の場としてご利用いただけます。

Net Express プロジェクトを Eclipse にインポートするには

  1. Net Express プロジェクトおよびすべての関連ファイルが 1 つの場所にあり、使用できることを確認します。
  2. Eclipse IDE で、[File > Import] をクリックし、[Micro Focus] を展開して、[Convert NetExpress Projects]、[Next] の順にクリックします。
  3. [Import and Convert NetExpress Projects] ダイアログ ボックスで [Browse] をクリックして、変換する Net Express プロジェクトを見つけて選択します。

    Net Express プロジェクトが .int および .gnt ファイルにビルドされる場合は、.dll および .exe ビルド構成だけを生成するようにターゲット タイプを変更できます。そのためには、[Upgrade projects to use executable/library targets] をオンにします。

  4. [Finish] をクリックします。

    Net Express プロジェクトが分析されて、作成される Eclipse プロジェクト、新しいプロジェクトに使用される Net Express のビルド タイプ、および使用されるファイル設定が表示されます。

    プロジェクトの変換後には、いつでもターゲット タイプを変更できます。特定のビルド ターゲットに対するプロジェクトが不要な場合は (たとえば、Net Express プロジェクト内の .int ファイルに対する個別プロジェクトではなく、デバッグ構成を使用する場合は)、そのターゲットからプロジェクトを作成しないように選択できます。

  5. 各 Eclipse プロジェクトについて、[Net Express type of build] が、新しいプロジェクトのベースとして使用するタイプになっていることを確認します。
  6. [OK] をクリックします。

    Net Express プロジェクトのビルド構成およびターゲット タイプに応じて、1 つ以上の Eclipse プロジェクトと変換レポート ファイルが、Net Express プロジェクト フォルダーと同じディレクトリにある eclipse という新しいフォルダーに作成されます。Net Express プロジェクトのソース ファイルは eclipse フォルダーにコピーされません。それらは Net Express フォルダーに保存されており、Eclipse プロジェクトからリンクされます。

Net Express プロジェクトでリソース ファイルを使用する場合は、COBOL エクスプローラー内の [MainProjectSource] グループから、関連する新しい Visual COBOL プロジェクト フォルダーにファイルを移動する必要があります。

注: リソース ファイルは、非実行可能バイナリ データ (ビットマップ、カーソル、メニューなど) を実行可能ファイルに追加する手段を提供します。これらのファイル内では、データを全部格納するか、実際のデータを含む別の名前付きファイルへのポインターとして間接的に格納することができます。リソース ファイルには拡張子 .rc が付きます。

制約事項および制限事項

  • 次の Net Express コンパイラ指令は使われなくなっており、インポート時に無視されます。
    • 01SHUFFLE
    • 64KPARA
    • 64KSECT
    • AUXOPT
    • CHIP
    • DATALIT
    • EANIM
    • EDITOR
    • ENSUITE
    • EXPANDDATA
    • FIXING
    • FLAG-CHIP
    • MASM
    • MODEL
    • OPTSIZE
    • OPTSPEED
    • PARAS
    • PROTMODE
    • REGPARM
    • SEGCROSS
    • SEGSIZE
    • SIGNCOMPARE
    • SMALLDD
    • TABLESEGCROSS
    • TRICKLECHECK
    • WB2
    • WB3
    • WB
  • 次の Net Express 環境変数の擬似変数は使われなくなっており、インポート時に無視されます。
    • BASENAME
    • FILENAME
    • PATH
    • TARGETDIR
    他の擬似変数は最も近い値に置き換えられ、すべての置換がログ ファイルでレポートされます。
  • Visual COBOL でサポートされていない機能を使用する Net Express プロジェクトをインポートしても、ウィザードは Eclipse プロジェクトを生成します。場合によっては、正常なコンパイルおよび実行のために追加のステップ (ソース ファイルの編集、AddPack のインストール、アプリケーションの一部修正など) を実行することができます。

Net Express アプリケーションの Visual COBOL への移行の詳細については、「Visual COBOL へのアップグレード」を参照してください。