アプリケーションをアップグレードする手順

以下の手順では、既存のソース ファイルを Eclipse にインポートするプロセスの例を示します。

ヒント:
  • アプリケーションが多数のファイルで構成されている場合は、まず、作業対象となるソース ファイル専用のプロジェクトを作成することを検討してください。
  • COBOL 以外の任意のファイル (データ ファイル、HTML ページなど) をプロジェクトに追加できます。これにより、IDE 内でそれらのファイルを編集してビルドできるようになります。ただし、ファイルが多数ある場合は、プロジェクトで頻繁に使用するファイルのみを追加することをお勧めします。
  1. Eclipse の外部でアプリケーションのソース コードを整理します。

    ファイルを次のようなタイプに応じて別々のフォルダーに格納する論理フォルダー構造を作成することをお勧めします。

    • ソース ファイル
    • 共有コピーブック
    • バイナリ
    • データ ファイル
    注:
    • プロジェクトを形成する論理コンポーネントをグループ化するためのフォルダーを作成することを検討してください。
    • プロジェクトで相対パスを簡単に使用できるようにフォルダーを編成してください。
    • ソース コード内の依存関係を記録しておいてください。
    • ソース コードを個別のフォルダーに格納できない場合は、プロジェクトからリンクする必要があるファイルを記録しておいてください。
    • 別々のプロジェクトにコードを整理する方法を計画してください。
  2. Eclipse で自動ビルドを無効にして、ファイルの追加時や変更時にワークスペース全体がリビルドされないようにします。
  3. プロジェクトの作成を開始します。
    1. [File > New] をクリックし、プロジェクト タイプを選択します。
      ヒント: コピーブックまたはインクルード ファイルのみを格納するプロジェクトには、COBOL コピーブック プロジェクトまたは PL/I インクルード プロジェクトを使用してください。
    2. 新規プロジェクト ウィザードで、[Use default location] をオフにし、Eclipse ワークスペースの外部にあるプロジェクトの格納場所を指定します。

      指定した場所が既存のフォルダーである場合、そのフォルダー内にあるすべてのファイルおよびフォルダーを含むプロジェクトになります。これは、作成するプロジェクトを表すフォルダーを作成済みである場合に便利です。

  4. プロジェクトのプロパティ ([Project > Properties] をクリック) で、次の相対パスを指定します。
    • ソース ファイル
    • コピーブック - プロパティの [Copybooks] ページに移動します。
    • ビルド出力 - プロパティの [COBOL] ページの [Output path] で指定します。
  5. 次のいずれかの方法を使用して、ファイルをプロジェクトに追加します。
    • コピーまたはリンク - ファイルをリンクした場合、それらのファイルは元の場所に残り、プロジェクト フォルダーにコピーされません。相対パスを使用すると、プロジェクトを移植可能にすることができます。
    • ドラッグ アンド ドロップ - この操作によって、1 つ以上のファイルをプロジェクトに移動します。ファイルをコピーするか、ファイルへのリンクを作成するかを選択できます。

      多数のファイルの場合は、IDE が応答しなくなる可能性があるため、この方法は使用しないでください。

    • インポート - [File > Import > General > File System] をクリックします。フォルダーに移動し、プロジェクトでインポートするファイルを指定します。ファイルをコピーすることも、ファイルにリンクすることもできます。

      PROJECT_LOC 環境変数を使用すると、プロジェクトを簡単に移植できるようになります。

      この方法は、アプリケーションに多数のファイルがある場合や、1 つのプロジェクトに追加するファイルが共通の親フォルダーに含まれる複数のフォルダーに分散している場合に適しています。

  6. 必要に応じて、プロジェクトで [Determine Directives] コマンドを使用します。

    必要なコンパイラ指令はプロジェクト レベルではなく個々のファイルに設定されるため、混乱しないように注意してください。プロジェクト内のすべてのファイルに指令を確実に適用する場合は、自動的な Directives Determination (指令の確定) を無効にし、プロジェクト レベルで指令を手動で設定できます。

  7. COBOL 以外のファイル (データ ファイルや HTML ファイルなど) をプロジェクトに追加して、Eclipse で簡単に編集できるようにします。このようなファイルが多数ある場合は、プロジェクトで頻繁に使用するファイルのみを追加できます。

    これらのファイルをプロジェクト フォルダーに格納しない場合は、プロジェクト フォルダーの外部にあるフォルダーに格納して使用できます。

    フィルターを使用すると、これらのファイルをエクスプローラー ビューで非表示にしてプロジェクトから削除できます。それには、プロジェクトを右クリックし、[Properties > Resource > Resource Filters > Add Filter] をクリックします。