概要 - テスト カバレッジ

注: この機能はネイティブ COBOL でのみサポートされます。

開発チームでは、場合によってはプログラム全体のすべての論理パスを対象としたテストを実行したことを示す必要があります。Test Coverage ユーティリティを使用すると、テスト カバレッジの範囲を示すレポートを作成し、開発ライフ サイクルのさまざまな段階のソース コードを含めてレポートを展開できます。

本セクションでは、コマンド ラインからテスト カバレッジを使用する方法について説明します。Visual COBOL は、Eclipse 内のテスト カバレッジの IDE 統合に対応しています (「コード カバレッジ (ネイティブ COBOL)」を参照)。

テスト カバレッジの結果は、チームが実施している継続的インテグレーション (CI) テストの出力の一部として含めることができます。

結果およびレポート ファイル

プログラムがテスト カバレッジ モードで実行している間に、TESTCOVER 指令が設定されてコンパイルされたプログラムおよびサブプログラムごとにコード実行のログが記録されます。結果はバイナリ結果ファイルに保存されます。このファイルの拡張子は .tcz です。結果ファイルに保存される情報は、テスト カバレッジの構成によって異なります。

テスト カバレッジ モードでプログラムを実行する場合、テスト カバレッジが有効ではない同じプログラムを実行するよりも使用するリソースは大幅に増加します。そのため、テスト カバレッジは開発システムでのみ使用し、プロダクション システムでは使用しないことをお勧めします。

結果ファイルはバイナリ ファイルのため、テキストまたは HTML レポート ファイルを作成するにはフォーマットする必要があります。コマンド ラインからレポート ファイルを作成するには、レポート作成ユーティリティ cobtcreport(UNIX) または TCReport(Windows) を使用します。レポートをフォーマットして、プレーン テキスト (.txt) ファイルや HTML (.htm) ファイルを生成できます。

ソース コード内の文にタグを付けてテスト カバレッジを使用すると、これらの文を実行するかどうかをレポートすることもできます。この方法は、ソース コードに追加された行や変更された行のカバレッジを確認する場合に特に役立ちます。

継続的インテグレーション (CI) テストでのテスト カバレッジ情報の使用

CI 環境では、テスト カバレッジの結果について、CI システムに適した、また開発チームが結果を CI と統合するための方法に適した代替形式で作成した方がよい場合があります。Visual COBOL には、バイナリ結果ファイルを XML ファイルに変換できる、テスト カバレッジ用のコマンド ライン ユーティリティ tcutil が用意されています。結果が XML 形式になった後、XSLT プロセッサなどのサード パーティ ユーティリティを使用して、XML ファイルを CI に適した形式に変換できます。