TRACELEVEL

ネイティブ アプリケーションで特定の操作をトレースしてアプリケーション動作の統計分析を生成します。この指令が生成するレポートは読みやすく、従来の ODBC トレースもよりも便利です。

TRACELEVEL を使用して統計分析を初めて作成すると、統計分析情報が OpenESQLTrace.processID.log というログファイルに書き込まれます。その後 TRACELEVEL を使用するたびに、トレース情報はファイルの末尾に追加されます。異なるトレースを識別するために、各トレースの末尾に区切りレコードが記録されます。

OpenESQL は、アプリケーションが置かれているディレクトリの下にログファイルを作成します。ファイルまたはディレクトリへのアクセス権によりその場所でファイルを作成できない場合、OpenESQL は %TEMP% 環境変数で参照されるディレクトリの下にログファイルを作成します。

すべてのトレース レコードには、100 万分の 1 秒単位の正確な経過時間が記録されます。

構文:

TRACELEVEL={T | 1 | 2 | 3 | 4 | D}

範囲:

コンパイル時の使用: なし
実行時の動作: ソース ファイル

詳細については、「範囲 - OpenESQL SQL コンパイラ指令オプション」を参照してください。

コメント:

  • TRACELEVEL=T と指定すると、トレース ファイルに次の情報が記録されます。
    • BEGIN - 主な SQL 指令のトレース
    • END - 実行の終了
    • DIRECTIVES - コンパイル単位が実行時に最初に検出した指令のコンパイル単位ごとのトレース
  • TRACELEVEL=1 と指定すると、TRACELEVEL=T を指定した場合に記録される情報に加えて、次の情報がトレース ファイルに記録されます。
    • PREPARE - 文を準備する際の元のソース コードの識別
    • DISPOSE - 切断時に、準備した文のキャッシュから文が削除された際の、文の使用全般に関する要約
    • FLUSH - 通常はキャッシュ オーバーフローにより、文がキャッシュからフラッシュされた際の、文の使用全般に関する要約
  • TRACELEVEL=2 と指定すると、TRACELEVEL=1 を指定した場合に記録される情報に加えて、次の情報がトレース ファイルに記録されます。
    • OPEN
    • EXECUTE - 選択、挿入、または更新した行の数
    • EXEC_IMMED EXECUTE - 選択、挿入、または更新した行の数
    • ODBCCLOSE - 現在使用しているカーソルに関する要約
    • STMT_CHANGED - ODBC ドライバーが OpenESQL の要求とは異なる設定を使用している場合の並行性およびスクロール オプション設定に関するレポート
  • TRACELEVEL=3 と指定すると、TRACELEVEL=2 を指定した場合に記録される情報に加えて、次の情報がトレース ファイルに記録されます。
    • ODBCFETCH - フェッチした行の数
    • COBOLFETCH - COBOL アプリケーションに返される行の数
  • TRACELEVEL=4 と指定すると、TRACELEVEL=3 を指定した場合に記録される情報に加えて、次の情報がトレース ファイルに記録されます。
    • EXEC_SQL_BEGIN
    • EXEC_SQL_END
  • TRACELEVEL=D は TRACELEVEL=4 の簡易版です。これは、デバッグ用に参照します。次の情報のみが含まれます。
    • BEGIN
    • END
    • EXEC_SQL_BEGIN
    • EXEC_SQL_END
    • DIRECTIVES