SIGN 句

SIGN 句は、演算符号のプロパティを明示的に記述する必要がある場合に、その演算符号の位置および表現形式を指定する。

一般形式


*

構文規則

  1. SIGN 句を指定できる対象は、PICTURE 文字列に文字「S」を含む数値データ記述項、またはそのような数値データ記述項を 1 つ以上含む集団項目のみである。
  2. SIGN 句の適用対象である数値データ記述項は、明示的または暗黙的に USAGE IS DISPLAY として記述する。
  3. 数値データ記述項に適用できる SIGN 句は 1 つのみである。

    ANS85 この規則は廃止されている。

  4. CODE-SET 句を指定する場合、そのファイル記述項に関連付けた符号付き数値データ記述項は、SIGN IS SEPARATE 句で記述する。

    MF この規則は必須ではない。「CODE-SET 句」トピックを参照。

一般規則

  1. オプションの SIGN 句は、記述されている場合、適用対象の数値データ記述項または適用対象の集団項目に属する各数値データ記述項に対する演算符号の位置および表現形式を指定する。SIGN 句は、PICTURE 句に文字「S」が含まれる数値データ記述項に対してのみ適用される。この「S」は演算符号が付いていることを表すが、必ずしもその位置および表現形式を表すわけではない。
  2. PICTURE 句に文字「S」が含まれるが、オプションの SIGN 句は適用されない数値データ記述項は、演算符号を持つが、「S」によって符号の表現形式や位置が指定されるわけではない。この場合 (デフォルト)、そのような符号付き数値データ項目には、一般規則 3 から 5 は適用されない。デフォルトの演算符号の表現の定義については、「COBOL 言語の概念」の章の「文字の表現および基数の選定」トピックを参照。
  3. オプションの SEPARATE CHARACTER を指定しない場合は、以下のようになる。
    1. 演算符号は、基本数値データ項目の左端または右端の桁位置に関連付けられると想定される。使用方法の定義については、「COBOL 言語の概念」の章の「文字の表現および基数の選定」トピックを参照。
    2. PICTURE 文字列内の記号文字「S」は、(標準データ形式の文字での) 項目のサイズには含まれない。
  4. オプションの SEPARATE CHARACTER を指定する場合は、以下のようになる。
    1. 演算符号は、基本数値データ項目の左端または右端の文字位置にあると想定される。この文字位置は桁位置ではない。
    2. PICTURE 文字列内の文字「S」は、(標準データ形式の文字での) 項目のサイズを決定する際に数えられる。
    3. 正号および負号は、それぞれ標準データ形式文字の「+」および「-」である。
  5. PICTURE 句に文字「S」が含まれる数値データ記述項はすべて、符号付き数値データ記述項となる。そのような記述項に SIGN 句を適用し、計算または比較のために変換する必要がある場合は、自動的に変換される。
  6. ANS85 SIGN 句を指定した集団項目に属する項目 (基本数値項目または集団項目のいずれか) にも SIGN 句を指定した場合、下位項目で指定した SIGN 句が優先される。
  7. OSVSVSC2MF 外部浮動小数点数項目に対して、SIGN 句は注記と見なされる。内部浮動小数点数項目に対して、SIGN 句は無効であり、使用すると診断メッセージが発生する。